【インタビュー】ソロアーティストH
YDEが見据える未来、「HYDEをプロデ
ュースしてる」

HYDEが6月27日、ソロ再始動第一弾CDシングル「WHO’S GONNA SAVE US」をリリースする。これに先駆けてデジタル先行配信がスタートした6月20日には、早くも第二弾シングル「AFTER LIGHT」のリリース(6月29日にデジタル先行配信/8月1日にCDシングル発売)を発表。また、大盛況のうちに終了したアジアツアー<HYDE ACOUSTIC CONCERT TOUR 2018 - 黑ミサ ASIA ->に続いて、6月29日より国内ツアー<HYDE LIVE 2018>が開幕するなど、音源制作およびリリース、そしてツアーと、めくるめく活動展開の速さには驚きを禁じ得ない。
BARKSでは先ごろ、ソロ再始動第一弾シングル「WHO’S GONNA SAVE US」および国内ツアー<HYDE LIVE 2018>に焦点を当てたインタビューを公開したばかりだが、今回公開するインタビューでは、第二弾シングル「AFTER LIGHT」のことも含め、ソロアーティストHYDEの立脚点と自身が見据える未来についてじっくりと話を訊いた。今一度、前回のインタビューを読み返していただきつつ、その続編としてお読みいただければ、HYDEの現在が見えてくるはずだ。

   ◆   ◆   ◆

■自分で全部やるってことに
■こだわりはなくなった

──2017年12月のVAMPS活動休止のインフォメーションから、ソロ再始動に至るまでのスピードってかなり早かったですね。

HYDE:そう? これでも予定からひと月、シングルリリースが遅れてしまいました。やっぱりライヴよりも前にシングルを出したくて。ライヴまでには何曲か新曲を聴いておいてもらいたいなとは思ってたんですよね。

──ということは、2017年末から制作が始まってたんですか?

HYDE:年末くらいからかな。それに今回のソロ用に作曲しているのは僕だけじゃないからね。海外のプロデューサーや僕の好きな日本の作家の方々にもお願いしてるので。で、その人たちの曲も揃ってきてる。

──ご自身の楽曲以外にも外部の作曲家を導入していることは先ほどのインタビューでもおっしゃってましたが、それはソロとしてのHYDEは、より自由度が増しているということの表れなのでしょうか?

HYDE:ん~、確かにちょっと変わったかな。自分で全部やるってことにこだわりはなくなった。それをやったところで自分の理想が出来るわけじゃないってことに気づきましたね。

──外部の作曲家を採り入れることによって、ボーカリストとしての面によりフォーカスすることもできるでしょうし、楽曲の幅を広げることもできると思うのですが、現在のHYDEさんのソロの考え方というのは?

HYDE:HYDEをプロデュースしてるプロデューサーかな。hideさんも以前、“hideをプロデュースしてる”っていうようなことを言ってたけど、僕も自分をプロデュースするためには、“HYDEだけに曲を作らせていてはダメだな。HYDEはもっと他のことをやるべきだ”とかね。そういう感じ。
──ということは、先ほど「揃ってきてる」とおっしゃった新曲は、今回の「WHO'S GONNA SAVE US」「MIDNIGHT CELEBRATION II」とはまた違ったものになる可能性も高い?

HYDE:もちろん! 次のシングル「AFTER LIGHT」とかびっくりするんじゃないかな? 今までよりラウドだよ。今回の2曲よりも生演奏感が強いし、PABLO (Pay money To my Pain) が作ってくれた曲なんだけどね。

──それって、ちなみにどんな感じの曲ですか?

HYDE:ヴォォーーーッ!(デスボイスで)。

──ほ、本当ですか(笑)。

HYDE:ヴェ~~ッ! あははは。多少出てきます。
──楽しみにしています(笑)。実はソロ再始動のインフォメーションを受けた時点では、ラウドな方向とは違うベクトルで行く可能性もあるのかなと思っていたんです。

HYDE:そう?

──はい。2017年のクリスマスには<黑ミサ TOKYO>開催もありましたし。

HYDE:なるほどね。

──「アメリカに対して、実はそんなに熱くない」と先ほどのインタビューでもおっしゃってましたが、でも、仮にそこに熱がなければ、ラウドサウンドでなくとも、という。

HYDE:要は熱量の度合いの話でね。世界的な活動はそんなに熱くやってるかといわれると、なんか違う感じがする。結構気軽というか楽しんでやってる感じなんですよ。海外の活動は僕に与えられた時間内にやる仕事という感じ。必ずしも一年のすべての時間をそれに使ってるわけじゃない。取材のときとか、よく「熱い」って言われるけど、「えっ、そんなに熱くないんです」みたいな(笑)。ただ、自分にとってもプライドのある仕事だから、頑張ってはいるけど、楽しんでやってます。

──そういう世界展開も含めて、ご自身の音楽人生を見つめるという意味では、VAMPSの活動休止はある種、ひとつのきっかけだったと捉えてますか?

HYDE:うん、今ではいいきっかけだったと思いますよ。

──とすれば、HYDEさんは今現在、ご自分の音楽人生をどんな風に描いてらっしゃるのでしょうか?

HYDE:たとえば、VAMPSのままだったとすれば、世界を視野に入れた展開は2年でとりあえず成果を見て終わるつもりだったんだけど、ソロになって、スタートが遅れた分、さらに2年延長したような感じかな。

──今の音楽形態で臨むならそのプランも納得出来るんですけど、HYDEさんにはそれとは別の世界観で作る音楽もありますよね。一例を挙げれば、先ほどの<黑ミサ>のように。

HYDE:そうですね。静かな聴かせるタイプの曲も遠くない将来、作ろうと思います。<黑ミサ>にはその世界観での面白さもあるので、やりたいことはやっぱり出てきますよね。もう少し余裕が出来たら、少しずつそういう聴かせる曲も作っていきたいな。
■日本でも売れたい気持ちはあるけど
■そこだけを狙うっていう発想がない

──もう少し突っ込んでお訊きすると、HYDEさんの書く日本語詞はファンにとって欠かせないものだという(笑)。

HYDE:ん~、わかるんだけど、今の活動中は面倒くさいんですよ(笑)。たとえば、“部分的に日本語を入れる”曲があるじゃないですか。1曲の中でどれぐらいの割合で日本語が必要なのか自分でもわからないというか……“そんなに要るかな、要らないんじゃないのかな”って。「KISS OF DEATH(Produced by HYDE)」(2018年3月リリース/中島美嘉の40thシングル/TVアニメ『ダーリン・イン・ザ・フランキス』主題歌)はほとんど日本語だし、ああいう依頼があって日本語の曲を作るのはわかるんです。そういう企画があればというか、タイミングが合えば。

──なるほど。

HYDE:でも、一部だけ日本語とか、英語詞の日本語ヴァージョンとか要るのかな? 今でも自問しています。まだ答えがわからない。うまくハマれば良いのだけどね。基本的に今の僕は、海外をターゲットにしてるから、日本語がメインになることは考えられないんです。だけど、何かしらのタイミングで日本語詞の曲も作ろうと思いますよ。
▲8thシングル「WHO’S GONNA SAVE US」
▲9thシングル「AFTER LIGHT」

──今、ターゲットにしている海外に向き合う、いちばんのモチベーションは何ですか?

HYDE:語弊を恐れずに言うと、日本をターゲットにしてるのに興味がなくなったんだよね。いろんな国の人がアメリカで地位を得ることを目指してるのに、日本のアーティストとしてそれをやらない意味がわからないというかね。日本でも売れたい気持ちはあるけど、僕にはそこだけを狙うっていう発想がない。海外での地位を得るためなら頑張ろうと思うけど、日本だけで1位を獲るために頑張ろうとは思わない。もちろん、日本には多くのファンがいてくれるから大切に思ってるのは大前提だけど、ここでチャート1位になることが目標ではない。

──それは、すでに何度も日本で1位を経験しているから?

HYDE:1位ってのは極端だけど、それもあるのかな。だから、日本での活動だけを目標にしてる人の話を聞いても、違う世界の話かなって思っちゃう。

──YOSHIKIさんとかMIYAVIさんをはじめ、Takaさん(ONE OK ROCK)など、同じく世界をターゲットに音楽を続けている方が近くにいらっしゃることもモチベーションになってますか?

HYDE:間接的というか、“それぞれやってるな”っていう感じで捉えてるかもしれない。彼らの情報を知って、すごいなと思ったり、俺も頑張らないとなっていう気持ちは出てくるね。それぞれに頑張ってほしいし、突破口を開いてほしいと思う。

──なるほど。では最後に、以前のBARKSインタビューでは、アメリカ滞在中のお楽しみとして、「ふわっふわのキャベツの千切りが出来るスライサーを持ってる」とおっしゃってましたけど、最近そういった“キテるもの/ハマってるもの”はありますか?

HYDE:特にないけど……あ、ウォッカ。お酒が好きだから、好きなウォッカをみつけてずっとそれを飲んでるんですよ。今は一日の中で、ウォッカを飲む瞬間がいちばん楽しい(笑)。飲んでると、“ああ~、やっと1日終わった~”って感じがあるというか。それに、コーヒーだね。コーヒーは小道具がどんどん進化してて、たまに、(ファンクラブの)ブログに載せるんですけど、豆を挽く機械とか、あとは温度設定が出来るケトル、マグカップとかあるでしょ。どんどん使いやすくなってますね。 “こっちのほうがいい、いや、こっちかな”って、趣味みたい。今、面白い状態になってます(笑)。

取材・文◎早川加奈子

■8thシングル「WHO’S GONNA SAVE US」
6月27日(水) CDリリース
【初回限定盤 (CD+コンセプトブック[EPサイズ:7インチ四方])】UICV-9286 3,024円(税込)
【通常盤 (CD)】UICV-5073 1,296円(税込)
1. WHO’S GONNA SAVE US
2. MIDNIGHT CELEBRATION II
▼CD購入特典
・全国のCDショップ及びWEB店:オリジナルポスター(A2サイズ)
・VAMPROSE STORE:オリジナルクリアファイル(A4サイズ)
【「MONSTERS CHANCE」実施決定】
詳細は後日HYDEオフィシャルサイトで発表いたしますのでお待ちください。
※「MONSTERS CHANCE」は、CD購入者を対象とした抽選型プレゼント企画です。
※CDご購入時にお渡しする特典は、初回限定盤、通常盤とも共通のものとなります。特典には"MONSTERS CHANCE" のシリアルナンバーも含まれます。いずれも先着順のプレゼントとなりますので、なくなり次第終了となります。

▼「WHO’S GONNA SAVE US」デジタル先行配信
6月20日スタート
https://umj.lnk.to/hyde_wgsuPR


■9thシングル「AFTER LIGHT」
8月1日(水) CDリリース
※6月29日(金) デジタル先行配信
【初回限定盤(CD+コンセプトブック[EPサイズ:7インチ四方])】UICV-9288 3,024円(税込)
【通常盤(CD)】UICV-5074 1,296円(税込)
<収録曲>
1. AFTER LIGHT
2. KISS OF DEATH


■ライブハウスツアー<HYDE LIVE 2018>

▼東京公演
6月29日(金) ZEPP TOKYO ※HYDEIST ONLY
6月30日(土) ZEPP TOKYO ※HYDEIST ONLY
7月02日(月) ZEPP TOKYO
7月03日(火) ZEPP TOKYO
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888
▼札幌公演
7月07日(土) ZEPP SAPPORO
7月08日(日) ZEPP SAPPORO
(問)マウントアライブ 011-623-5555
▼名古屋公演
7月11日(水) ZEPP NAGOYA
7月12日(木) ZEPP NAGOYA
7月14日(土) ZEPP NAGOYA ※BEAUTY & THE BEAST
7月15日(日) ZEPP NAGOYA
(問)サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
▼仙台公演
7月19日(木) 仙台PIT
7月20日(金) 仙台PIT
(問)キョードー東北 022-217-7788
▼大阪公演
7月25日(水) ZEPP OSAKA BAYSIDE
7月26日(木) ZEPP OSAKA BAYSIDE
7月28日(土) ZEPP OSAKA BAYSIDE ※BEAUTY & THE BEAST
7月29日(日) ZEPP OSAKA BAYSIDE
7月31日(火) ZEPP OSAKA BAYSIDE
8月01日(水) ZEPP OSAKA BAYSIDE
(問)キョードーインフォメーション 0570-200-888

平日:OPEN 18:00 / START 19:06
祝休日:OPEN 16:00 / START 17:06
※開場 / 開演時間は予定です。変更となる場合があります
※各公演、サポートアクトが出演する可能性があります
※HYDEIST ONLY公演は、HYDEオフィシャルファンクラブHYDEIST会員限定公演となります
※BEAUTY & THE BEAST公演は、「BEASTエリア(男性 / 1Fスタンディング)」と「BEAUTYエリア(女性 / 2F指定席)」が区分される公演です
▼チケット
1Fスタンディング 6,660円
2F指定席(オリジナルグッズ1個付) 10,000円
一般発売日:2018年6月9日(土) AM10:00~

関連リンク

BARKS

BARKSは2001年から15年以上にわたり旬の音楽情報を届けてきた日本最大級の音楽情報サイトです。

新着