SHIN 音楽人生初のカバー「GLAMORO
US SKY」初披露ライブで語った名前の
由来とViViDのこと

GLAMOROUS SHOW

2018.5.27 都内某所
ViViD解散後、2017年に1stアルバム『Good Morning Dreamer』をリリースすれば、複数の配信サイトで1位を獲得、全国ツアーも大盛況に終え、ソロアーティストとして華やかに本格始動したと思われたSHIN。彼が、2018年春、なぜいきなりSHINという自分の名前のルーツをあかし、その名前の由来に関わる「GLAMOROUS SKY」を音楽人生初のカバー曲として5月21日に配信したのか。それを確かめるべく、5月27日、この「GLAMOROUS SKY」をライブで初パフォーマンスすることを掲げたプレミアムワンマンライブ『GLAMOROUS SHOW』を都内のライブハウスで開催した。
2018年3月には、SHINのもう一つの顔を表現する“WHITE JUDAS”名義でFC限定ライブを行なったものの、SHINとしてのワンマンライブは昨年のツアー以来。今回は「GLAMOROUS SKY」のカバー初披露ワンマンライブということもあって、チケットは即完。あまりの需要に、急遽ニコニコ生放送での生中継が決まるほど、多くの人が注目を注いでいたこのライブをSPICEが独占取材。以下、当日のライブの模様をSHINのアフターコメントとともにお届けしよう。
SHIN 2018.5.27
オンタイム、爆音でSEが流れるなか、久々にファンの前に姿をあらわしたSHINはティアドロップフレームのサングラスをかけ、アニマル柄のフェイクファージャケットをはおったロックな装いでステージに登場。超満員のフロアに目をやり、頭上に手を伸ばしてハンドクラップを求めてマイクを構える。始まったのは「rose/ANNA TSUCHIYA inspi‘ NANA (BLACK STONES)」というカバー曲。これもSHINの名前に所縁のある曲だが、まさか「GLAMOROUS SKY」以外のカバーを聴けるなんてと、冒頭からの嬉しいサプライズにファンは驚愕。
TOKYO、始めようぜ!」とSHINが高らかに叫び声をあげると「4444」から疾走感抜群のギターロックサウンドを浴びせ、フロアの熱気をぐいぐい上げていき、4曲目の「jack the ripper」で早くもクライマックス級の一体感ある景色を作り上げる。
SHINを呼ぶ男女の声が響く中「こんばんは、SHINです」といって、この日初のMCが始まった。久々にステージに戻ってみて「僕自身、ここがすごい楽しくて。歌うために生きてるんだなと改めて実感しました」と発言したあと、今日のライブの主旨について語りだした。
「僕が高校時代、バンドを始めた頃はGACKTさん、L’ Arc〜en〜Cielさんのコピーをしてたんだけど。その頃、「GLAMOROUS SKY」(映画『NANA』の主題歌として中島美嘉がNANA starring MIKA NAKASHIMAとして歌い、大ヒット)がそこら中で流れてたんですよ。マンガの『NANA』(作・矢沢あい)は僕も大好きで読んでて。僕の名前は、このマンガに出てくるブラスト(BLACK STONES)のベーシスト、シンからとったんです。『NANA』の“シン”のような綺麗な世界観を持った人は素敵だな、自分もそんな存在になれたらなと思って、10年以上音楽人生を歩んできました」。
SHIN 2018.5.27
こうして、これまで明かしたことのなかった名前の由来を、たくさんのファンの前で公言したあと、SHINがさらに続けて「僕は元々ViViDというバンドをやっていました」と、ソロになって以降いわなかったViViDという名前をステージで口にすると、しばらく観客のざわめきは収まらなかった。元ViViDの“シン”も、ソロになってからの“SHIN”も「ずっとやってきてよかったなと思ってます」とどちらも肯定的に受け止め、清々しい表情を浮かべてみせたSHIN。「いまは気持ちが前に進んでいるからこそ、もっともっとみんなと作る幸せな気持ちを歌っていきたいと思います」と笑顔で語りかけた。そうして話題は「GLAMOROUS SKY」のMVに仕掛けられたトリックの話題へ。
「最後に謎の言葉、“on my way with innocent to「U」”というのが出てきたの、分かった? これは僕からのみんなへのメッセージです。2nd アルバム出します! 『on my way with innocent to「U」』がアルバムのタイトルです」。突然の発表に、フロアには悲鳴のような歓声が溢れた。「びっくりした?」と今度はやんちゃな笑顔を浮かべるSHIN。このタイトルについては、「ViViDを含め、これまでの過去の自分をひっくるめて表現していったのが2017年だとしたら、これからはみんなと一緒に自分が信じた道を行こうというということ。まだまだ道の途中だけどね」と集まったファンに説明した。そうして、気になる2ndアルバムについては「みんなと盛り上がりたいと思って曲や歌詞を書いてるので、ライブを期待してて」とその内容を予告したあと「2ndアルバムを出したあとは、全国ツアーを周りたいと思います!」といって、さらにファンを驚かせた。
「初日は9月4日、僕の誕生日。去年と同じ恵比寿リキッドルーム。当日、僕の言葉で一人ひとりに直接伝えたいことがあるので、直接会場に聞きにきて下さい」とみんなに語りかけた。そして「それでは僕に名前をくれた曲を贈ります」といって、「GLAMOROUS SKY」をライブで初披露。名前の由来であると同時に、自分がバンドを始めた高校生の頃に耳にしていた曲をカバーすることによって、純粋な気持ちで音楽を楽しんでいた頃の自分のINNOCENTな心を取り戻す。この曲のカバーにはそんな意味もあったんじゃないかと思うほど、ステージ上のSHINは楽しそうに気持ちをどんどん解放していったのが印象的だった。
SHIN 2018.5.27
続けて、ANNA TSUCHIYA inspi’ NANA(BLACK STONES)の「Without You」のカバーが聴こえてくると、バンドは強烈なドライブ感を醸し出しながらテンションをあげていく。オーディエンスのレスポンスがどんどん熱狂を帯びていくなか、SHINが「全員で歌える曲、持ってきました!」と叫んで、“ウォーオーオー”とファンに歌わせる。その3度上をSHINがハモり、たまらず「気持ちいいねー」と笑顔をこぼす。いままでのSHINのライブにはなかったようなハートウォーミングな幸せな空間が場内に広がるなか、みんなの心地いいシンガロングに包まれながら未発売の新曲「this is our way」を初パフォーマンスして、本編は終了。バンドメンバーがカッコよくはけていくなか、一人はける場所を間違え、苦笑いを浮かべるSHIN。こういうちょっと天然で三枚目なところも彼の魅力(微笑)。
アンコールでは、SHIN自ら「こんな顔だから“冷たそう”とか“カッコつけて”って勘違いされるけど。俺は、こういう顔に生まれただけなの」と力説してファンの笑いを誘った。「これからは、キャラじゃないとか関係なく、自分が思ったことを思ったように歌い、活動して、それがみんなが幸せだと思ってくれる活動だったらいいなと思っています」と伝え、再び「GLAMOROUS SKY」のカバーと、SHINのライブには欠かせない「dirty hurry」で大いに盛り上がって、この日のライブは終幕。
終演後、楽屋に行くと「とにかく今日は、みんなと楽しもうと思ってステージに上がった」と話してくれたSHIN。ViViDのことも、ソロ始動までの暗黒の2年間も、すべてをポジティブに受け止めた今。2ndアルバム、さらには9月から始まる全国ツアーでは、アーティストとしてさらに自由になったSHINが見られそうだ。
取材・文=東條祥恵

SPICE

SPICE(スパイス)は、音楽、クラシック、舞台、アニメ・ゲーム、イベント・レジャー、映画、アートのニュースやレポート、インタビューやコラム、動画などHOTなコンテンツをお届けするエンターテイメント特化型情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着