【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>WAN
IMA、「しびれるような明日をたぐり
寄せていきましょう」

昨年は、SATAN STAGE2日目のトリを務めたWANIMAが、今年はSATAN STAGEのトップバッターに登場。4月にはこの会場で4万5千人を動員する2DAYS公演を大成功させたばかりであり、この夏にはメットライフドームで7万人動員のドーム公演2DAYSも決定している。1月にリリースした1stアルバム『Everybody!!』のレコ発ツアーとして、20万人規模を動員するとてつもない状況であり、テレビやラジオでその歌を聴かない日はないと言っていい。PIZZA OF DEATH RECORDSで最初の作品を出して3年半ほど、そしてWarner Music内のレーベルunBORDEとのタッグを組んで1年、WANIMAは凄まじいスピードで、みんなのWANIMAと呼べるくらいのビッグなバンドになった。
トップバッターだが、会場は人でびっしり。SEの「JUICE UP!!のテーマ」が流れるや、轟音のような歓声が湧いて、一斉にハンドクラップが起こる。KENTA(Vo/B)、KO-SHIN(G/Cho)、FUJI(Dr/Cho)はダッシュでステージに登場すると、KENTAはマイクを掴んで、「P、O、D! P、O、D!」とPIZAA OF DEATHコールで観客を煽って、瞬く間に会場を宴のムードに塗り替えていく。
「Japanese Pride」でフロアをダイナミックにシェイクしながら、笑顔で応える観客に「サタニックはやっぱ、一番やなあ」とKENTAがニッコリ。相変わらず、カメラ使いが達者というか、使い方がわかっているというか、遠くの人ともバッチリとコンタクトするように、大画面をキャッチーなスマイルでいっぱいにし、マイクを向けてシンガロングを促したりする。今回はFUJIの専用のカメラはなかったが、それでもいつ何時カメラが向いても、こっちもつられて笑っちゃうような笑顔なり変顔なりを披露。キャッチーでハッピーな曲、胸にグッとくる歌心溢れる曲、男子のしょうもなさが詰まったエッチな曲から、背中を押す曲など、いろんな心の凸凹にフィットするフレンドリーさは、もちろん人気の理由だろう。でも、みんなのバンドになれるのは、こういう死角なしで楽しませてくれるところなんだろうな、とライブを見るたびに思う。
「サタニックのみんな、元気? 難しい話はなしにして、今日いちばん楽しめる人!」──KENTA

と、強靭なビートとスピードで「リベンジ」を叩きつけ、「サブマリン」では、WANIMAの武器のひとつ、抜群のコーラスワークで美ハーモニーを聴かせ、さらに「雨あがり」で会場一体のシンガロングでフロアを眩しいほどに明るくしていく。ひっきりなしにダイバーが押し寄せ、ステージ前はとくにパンクキッズで元気いっぱいだが、会場を見渡すと、肩車されたちびっこが手拍子や、コブシを振っている。ちびっこたちが「いいから」の“事の次第”を知るにはもう何年か必要だと思うが、とても楽しそうに、音に合わせて歌ったり踊ったりしている光景はとてもいいものだ。
「みんな、毎日いろいろあるけれど、しびれるような明日をたぐり寄せていきましょう」(KENTA)という言葉でスタートした「ヒューマン」は、ダイバーたちもその歌に耳を寄せて、KO-SHINのエモーショナルなギターにコブシを握る。大きな拍手が会場を包み、「Hey Lady」そしてWANIMAというバンドの歌、ライブの本質を形にしたような最高のアンセム「シグナル」で、さらにフロアのシンガロングのボリュームをあげた。途中もっともっととKENTAは声を上げて、「P、O、D! P、O、D!」「もっとPIZZA OF DEATH!」と大きくフロアを指揮する。朝イチのトップバッターとは思えないくらいの高揚感で、すっかり会場はでき上がっている。今日1日が約束されたような、2日目の最高のスタート。そのたしかな空気をWANIMAが、しっかりと作り上げていった。

取材・文◎吉羽さおり
撮影◎岸田哲平/瀧本 JON… 行秀

【WANIMA セットリスト】

01.Japanese Pride
02.BIG UP
03.リベンジ
04.サブマリン
05.雨あがり
06.いいから
07.ヒューマン
08.Hey Lady
09.シグナル


■<SATANIC CARNIVAL'18>

6月16日(土) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール
6月17日(日) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール

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