『ニンジャバットマン』Batman and all related characters and elements are trademarks of and © DC Comics. © Warner Bros. Japan LLC

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【神風動画】『ニンジャバットマン』
驚愕の展開と思わず「おお!」とうな
った見どころ--

全米でも高い支持率を獲得した『ニンジャバットマン』がついに日本公開!その見どころをアメキャラ系ライター杉山 すぴ豊さんにレビューしてもらいました。

全米でも高い支持率を獲得した『ニンジャバットマン』アメキャラ系ライターの肩書で、アメコミ映画やジャンル映画(ホラーやSF、アクション映画など固定ファンのいる映画)の紹介をしている杉山すぴ豊です。
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今回は先日(6月15日)公開となった映画『ニンジャバットマン』についてレビューします。
全米、アナハイムで開催されたワンダーコン(サンディエゴ・コミコンと並んで最近注目)
でもプレミア上映され、大絶賛でした。
特にDC映画になぜか厳しい(笑)、ロッテントマト(映画評論家による映画レビューを一か所にまとめたウェブサイト)でも高い支持率を獲得しました。
本作は日本のクリエーターが作った、極めてユニークなオリジナル・バットマン・アニメ映画です。
バットマンたちが、日本の戦国時代に来る、という驚愕の展開僕は当初『ニンジャバットマン』のことを知ったとき、いわゆるパラレル・ワールドもので、日本の戦国時代にもバットマンがいた的なお話になるのかと思っていました。
しかしバットマンたちそのものが、日本の戦国時代に来る、という驚愕の流れ。
日本の名作SF「戦国自衛隊」を思わせますが、僕は中島かずきさん(本作の脚本家)の書かれた『髑髏城の七人』『真田十勇士』等の戦国ものの楽しさを感じました。
徹底的にアクション活劇として描いた本作の一番の特長はバットマンで、徹底的にアクション活劇として描くということではないでしょうか?
クリストファー・ノーランの「ダークナイト三部作」は、正義とは悪とは?という重いテーマのドラマ(そこがまた見応えあるんですけど)だったし、ティム・バートン版は、毒と華のある世界観が魅力的でしたが、アーティスティックな分、アクションにそんなに重きをおかれていない。
シュマッカー版はポップなんですが(結構このバージョン好きです)、ちょっと軽すぎるかな。

『ジャスティス・リーグ』等でベン・アフレック演じるバットマンはそういう意味で、久しぶりにヒーローっぽいバットマンなんですが、他のヒーローに気を使いすぎて、主役になってない(笑)。
そういう意味で、バットマンをヒーロー物として思う存分活躍させるエンタテインメントに仕上がっていました。
また映画ではなぜか出てこない、バットマンの相棒ロビンが、4代そろって登場。(ロビンの名は襲名されるので複数いる)ロビン好きにもたまりません。
それにしてもバットマンと忍者って(本作の音響監督岩浪美和さんは”あの恰好は忍者じゃなく
て侍じゃねえか”とつっこんでましたが<笑>)、とんでもない組み合わせかもと思われるかもしれませんが、ティム・バートンの『バットマン』や『ジャスティス・リーグ』ではバットマンことブルース・ウェインの部屋に、日本の鎧・兜が飾ってあって、ブルースがバット・スーツの参考にしていたともとれるシーンがあるし、『バットマン・ビギンズ』でブルースが修行していた、あの暗殺集団は明らかに”忍者”でしたよね。
「おお!」とうなってしまうのは、ヴィラン(悪役)の登場のさせ方
「おお!」とうなる、ヴィラン(悪役)の登場のさせ方しかしながら本作でやっぱり「おお!」とうなってしまうのは、ヴィラン(悪役)の登場のさせ方。
バットマンの人気の秘密は、魅力的なヴィランが多いことですが、本作では各ヴィランが有名な戦国大名になりかわっている、との設定。
ジョーカーが”織田信長”は想定内としても、ジョーカーの恋人ハーレイ・クインを濃姫(信長の正室)ではなく蘭丸(側近)に。

『フラッシュ』のTVドラマにも出てくる天才ゴリラ、グロッドが”猿”だからXXXX.『アロー』のTVドラマや「ジャスティス・リーグ」のクレジットの後に出てきたデスストロークは隻眼だからXXXXと、このマッチングがさすがです。
設定や物語の面白さもさることながら、キャラのデザイン(岡崎能士さん)音楽(菅野裕悟さん)アニメ(神風動画、水崎淳平監督)すべてがハイクオリティで、アニメ映画としても魅入ってしまいました。

物語後半にいくにつれ、どのシーンも美しいアクション物なんですけど、どのシーンも美しいのです。
だからバットマンのことを知らなくても、戦国武将とかの予備知識がなくても、楽しめます。
一方、バットマンの本国アメリカでは「見る前はバットマンと戦国時代しか期待していなかったけど、クレイジーだし、楽しかったよ」といった感想が多かったよう。
さらに「DC映画史上五本の指に入る作品に間違いないし、家族や友達に勧めるべき映画だと思う。絶対観るべきだよ!」(プレスリリースより)との声があがったのもうなずけます。
バットマンやロビン、ヴィランたちが思う存分大暴れして、アニメ映画としても見ごたえのあるビジュアル・エンタテインメント!
加えて外国人が大好きな忍者ですから。
バットマンの歴史に日本人クリエーターが、大きな足跡を残したことを誇りに思います。
日本人でジョーカー役を演じるなら誰がいい?ところで、前に日本人でジョーカー役を演じるなら誰がいいか?という話になって、僕は迷わず「志村けんさん」と答えたことがあるんです。
あの白ぬりの、バカ殿の狂気ってジョーカーに通じるなあ、って。今回、ジョーカーがまさにそういうキャラで登場!
自分の感性は正しかった、です(笑)。

ウレぴあ総研

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