最も違法ダウンロードされているアー
ティストは？

　違法ダウンロードは音楽シーンに大きな被害を与えている。被害総額は1900億円にも上るというが、先日、海外サイト「MUSO」が最も違法ダウンロードされているアーティストを発表した。

1位　ザ・ビートルズ
2位　フリートウッド・マック
3位　ボブ・マーリー
4位　レッド・ツェッペリン
5位　クリフ・リチャード

　どれも50〜60年代にデビューしたアーティストばかりで、ミリオンヒットを多く持つ超大物ばかり。でもこのランキングで気になってしまうのは、違法ダウンロードしてるのって実はいい歳した中年ばっかではないかということ。続く6位はスティービー・ワンダー、7位はジミ・ヘンドリックスと、往年のアーティストばかり。若年層にも人気があるレディー・ガガやジャスティン・ティンバーレイクの名前はない。
　もし中年がこぞって違法ダウンロードしているとしたら、ちょっと情けない気もする。中年ならある程度お金は持っているはずだし、iTunesなどを見ているとこれらアーティストの古い作品はアルバムだと1300円程度で、新作に比べて安く買えるからだ。
　詳しいデータがないから何とも言えないが、中年層だったら若い頃に購入済みとも思えるし、このアーティストたちが老若男女に万遍なく人気があるとも言える。そういう意味では意外なランキングだ。

　日本でもアーティストに無断で複製、配信された音楽や映像をダウンロードするのは違法行為。DVDなどのコピー防止機能を解除してパソコンに取り込んだり、解除するソフトを作成したり譲渡することもNGだ。でも違法ダウンロードはなくならないし、CDの売り上げが伸びたわけでもない。刑罰化されてからも逮捕者は1年間でたった1人と、取り締まる警察と違法者のイタチごっことなっている。
　どうせなら音楽は後ろめたさなく楽しみたいものだ。

（文・編集部）