不祥事だらけのモー娘。を救うのは1
0期メンバー佐藤優樹？

　先日、モーニング娘。がモーニング娘。'14に改名すると発表し、いい意味でも悪い意味でも世間を驚愕させた。改名するのも仕方がない。なんせモーニング娘。には、センセーショナルな自宅不倫で「矢口る（やぐる）」という流行語も生んだ矢口真里や、喫煙スキャンダルの末にコワモテの男性と交際していた加護亜依、異常な数のアンチが存在している辻希美など、数々の問題児を（結果的に）輩出してしまったからだ。それが原因か定かではないが、「出場濃厚！」とまで言われた紅白に落選してしまった。これはもう、卒業したOG達のえもしれぬ呪いから解放されるべく改名に着手したといって過言ではない。

　それはともかく、佐藤優樹がかわいすぎてつらいと感じたことはないだろうか？　歌ってるとき、踊ってるとき、まーちゃんこと佐藤優樹（※以下まーちゃん）は地上に舞い降りた天使の如く、観客やカメラに向かい微笑みかける。それによって見た者の闇にも似た汚れた意識に、一筋の光が射し込むが如く希望さえ沸き起こし、そこに活気を宿す。
　だが、ときにその笑顔が強力な作用を持ちすぎるあまり、まーちゃんの笑顔無しでは生きていけない“まーちゃん”中毒者を生み出す危険性すらはらんでいる。そう、かわいいまーちゃんの真理に気づくことは、まーちゃんとともに生きる十字架を背負うことに等しい。

　いつもニコニコしてるだけなら犬畜生でもできることだ。しかしまーちゃんは笑顔を保ち続けて歌い、一寸の狂いもない歌唱力で観客を魅了させる。まーちゃんに「愛してる」と言われたら、本当に愛されてるように感じ、「なのに、どこ行ったんだよ～！」と叫ばれたら、一生そこから離れたくないし、自分の存在を訴えるために祈りを捧げずにはいられない。
　笑いながら歌うアーティストといえば井上陽水が挙げられるが、申し訳ないがたかが井上ごときでは、まーちゃんの求心力には足元にも及ばない。たとえバラードでも、まーちゃんはキープ・オン・スマイルだ。なぜそうまでして、笑うことを絶やさないなのだろうか。
　それはまーちゃんを見てるとわかる。まーちゃんの目には、すべてがお見通しなのだ。人はなぜアイドルに感動し、アイドルは無限の愛を彼らに与えることができるのか。まーちゃんはアイドルたる所以を理解したうえでステージに立っている。その姿はまさに、嗣永桃子や宮本佳林に継ぐアイドルサイボーグとして相応しい。

　しかもまーちゃんは、幼少時よりピアノ・ドラム・乗馬・バレエを習い事としてマスターした、スーパーエリート優等生。2011年に10期としてモー娘。に加入して、数々のアイタタな失敗を乗り越え完全な形へと成熟した。

　でもコンサートの出番前には、緊張のあまり慌てふためちゃうのが玉に傷。まだ自然体で挑むことができないのだ。かの和田アキ子は、今もなお本番前は緊張で汗で手が滲むそう。大物にしか分かり得ない感性があるのかもしれない。
　今のモー娘。には10つの星が照らしている。なかでもまーちゃんは、星であり太陽の化身だ。まーちゃんに授けられた恩恵を思うと、僕らはただひれ伏すしかない。

（文・編集部）

オススメCD：『Help me!!』(初回生産限定盤F) [Single, Limited Edition, Maxi]（ZETIMA）／モーニング娘。