バンハラ、postmanらが熱演 HOT ST
UFF×渋谷CLUB CRAWLが仕掛ける新イ
ベント『HOTCRAWL』の公式レポ

HOTCRAWL vol.1 2018.5.31 渋谷CLUB CRAWL
大規模なフェスから小規模なライブハウスまで、"おもしろい"イベントを発信しているHOT STUFFと、渋谷の片隅から"おもしろい"ことをしでかしているライブハウスCLUB CRAWLがタッグを組んだイベント『HOTCRAWL』が5月31日(木)に開催された。二組の"おもしろい"が重なったこのイベントは、次世代のバンド5組が、それぞれの音楽という名の武器で戦う異種格闘技のような濃厚な夜となった。
一番手はmanatea。19歳という若さと裏腹に大人びた様相から、静寂を切り裂くように1曲目「発明、夢と眠り」。ヒリヒリとしたロックサウンドに、エッジの効いた色気ある歌声が交錯し、心地よい緊張感が会場を包んでいく。「女に生まれたからって、男に負けたくない」と言い放った彼女は、女性ならではの感覚で綴った歌詞が聴く者の奥底に突き刺し、不器用にステージを去った。
二番手は、弾き語りから幕が明けた名古屋のpostman。中性的な歌声から放たれる歌詞は、美しくも熱い。会場に来る途中にスピード違反で捕まった話で閑話休題しながらも、その悔しさ(?)をバネに「Moongaze」を叩きこみ観客の熱を一気に上げる。彼らも今年で20歳だが、ライブハウスで叩き上げられてきた実力を惜しみなく見せつけ、若くして一人前のバンドマンの背中を感じさせた。
元気よく登場したのは、三番手・ザ ドーベルマンション。メンバーがひとり休養中のなか、ロックでポップな彼らのナンバーを不器用ながら三人なりの音で鳴らし、観客も徐々に体を揺らしていく。裕平(Vo)の「ステージ上だけは綾野剛になりたい。」発言から、場内の壁もなくなり、お互いが終始楽しそうなライブを展開。ラストは、彼らの定番曲「Happy Birthday」の大合唱で、彼らの名を脳裏に刻んだ。
四番手は、大阪からの刺客、超能力戦士ドリアン。ドラマー不在のドラムソロからまさかの恐竜登場! その後も"スキスキ光線"、"KYK"、"パラパラ"など、初出演のライブハウスでもやはり彼らのスタンスは変わらない。その破天荒さとエンターテインメント性は、まさにライブバンドの名にふさわしいパフォーマンスで、この日一番の一体感をみせる。MCにて「今日のバンドの中では、音楽的には一番つたないが、家に帰ってお風呂入ってるときに笑えるライブをしてやる!」と言ったとおり、形態こそ特殊ながら、根っこはバンドマンという彼らの意地を感じさせた。
トリを務めるのは名古屋のバンドハラスメント。先ほどのハッピーな空気感を一音目で塗り替えながら彼らなりの覚悟をみせつけると、2曲目「鯉、鳴く」で早くも最高潮に。MCではCRAWLの名を使ってのスベリ芸を披露し、パーティーチューンの「大人になるために」から幻想的な「アークランプ」と、実力という名のふり幅をみせていく。"22歳の新たな覚悟"とMCで語ったように、その覚悟がひしひしと伝わる全身全霊のパフォーマンスで次世代のバンドとしてしっかりとイベントを締めくくった。

取材・文=コイケリュウヘイ 撮影=中山 優司

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