DA PUMPのISSAが歌って踊れるフック
船長に! ブロードウェイミュージカ
ル『ピーターパン』インタビュー

1981年以来毎年上演され、世代を超えて愛されてきたブロードウェイミュージカル『ピーターパン』。本作品に、昨年デビュー20周年を迎えたDA PUMPISSAがフック船長として出演することになった。歌手だけでなく俳優としても活動の幅を広げるISSAに、「歌って踊れるフック船長」を演じる意気込みなどを語ってもらった。
今までとは違う、「歌って踊れるフック船長」!
ーーフック船長役で『ピーターパン』への出演が決まりました。率直なお気持ちをお聞かせください。
いやもう、嬉しいだけです。こんな名作に呼んでいただいて本当に嬉しいです。こういう仕事をずっと続けてきてよかったなぁと思いましたね。
ーー「歌って踊れるフック船長」を期待されてのキャスティングかなと思いますが、いかがですか?
そうですね。今までのフック船長とはまた違う、自分らしさを出していきたいです。いい意味で裏切るようなフック船長になれればいいかなと思います。そういう意味で、フック船長が踊る部分も増えてくるのかなと思いますし、最大限に持てる力を出して、やりきりたいです。
ーー『ロッキー・ホラー・ショー』で好演されていました。奇遇ですが、共演されていた古田新太さんもROLLYさんも武田真治さんもフック船長を演じてきていますね。
そうなんですよ!
本当に尊敬する好きな先輩たちがやられてきた役でもあるので、フック船長のお話をもらった時にとりあえず皆さんに連絡しました。古田の兄さんは「お前らしくガンガンやりたいことやっちゃえよ」と言ってくれて。「歴代で一番セクシーで色気のあるフック船長になるね」とも言ってくれました。
そういう期待を裏切らないように、「今年のフック船長はやばかったな!」と思ってもらえるように、自分も努力してやりたいなと思いますね。
ーーすでに先輩方から祝福や励ましがあったわけですね。
そうですね。「やったな、お前!『ロッキー〜』のカンパニーで4人目だぞ」とも(笑)。
本当にありがたいことですし、すごく光栄です。自分がやってきたことが着実に誰かの目に止まって、また次にこういう役をもらえるということは本当に嬉しい限りです。もうやる気しかないですね。
ISSAを選んで良かったと思ってもらえるように
ーー現時点でのフック船長のイメージはどのようなものですか?役作りのとっかかりはどのような部分でしょう?
フック船長の心の中にある様々なものをうまく自分の中にも投影して、反映できるようにしたいですね。
一方で、ビジュアル面では自分にしかできないようなものに変えていきたいです。ポスター用の撮影をしたのですが、その時点でもうだいぶ方向性は出来ているんじゃないかなと思えるぐらい良いものになっている。あとは動きやすさの部分や、フックをどうやって使うか、片手が使えない分どうするかというのをうまく生かして……。
面白おかしく、でも怖さも残しつつ、やれたらなぁと思いますね。
ーーまだポスターは見ていないのですが、ISSAさんすごくフック船長の格好が似合いそうですよね!
自分で見ても、スゲェなっていう感じでした(笑)。このままいけばもっと化けるんだと思うし、役がもっと体の中に染み込んでいけば良いですね。もうポスター撮りの時点で最低ラインが見えた。これ以上下回ることはないと思いますので。
ーー普段、役作りをされるときはどうされているのですか?役に入り込んで演じてらっしゃる印象ですが……。
そうですね。いつもちょっとコミカルな役だったり、気味の悪い役だったり、そういう方が好きです。違う自分になれるし、振り幅が大きいので、すごく楽しいんです。
今回もフック船長ということで、これはこれでまた全然違う。振りきれる役だと思うので、あとはもう体の中にいかに役を染み込ませて、自分がちゃんとスイッチが切り替わるように、落とし込んでやりたいなと思います。
いつも役をつくっていく時に考えるのはそんなことですかね。やるからには、呼んでくれた人が思っている以上に返したいというのがずっとあります。その人たちが「な、呼んでよかっただろ?」と言ってもらえるように、努力していきたいですね。
(右から)吉柳咲良、ISSA
ーー役は稽古場で作り込むタイプですか?それともある程度自分で作って行くタイプですか?
稽古場ですかねぇ。本読みの時点ではまだ変に作っちゃいけないと思っていて、柔軟であった方がいいかなと思っています。多少なりの自分の考えはあってもいいと思うんですけど。そんなに舞台経験がある人間でもないので、その辺は臨機応変に対応できるようにやっていかないといけないと思います。
演出家あっての役どころでもあると思うので、意見を交換しながら、いい作品に、いい人物像になっていければなと思いますね。
アーティストとしても俳優としても活躍
ーー昨年デビュー20周年を迎えられました。アーティスト以外でも俳優としても活躍されています。ご自身の中でアーティストのお仕事と俳優のお仕事はどうリンクするのですか?
役を演じるという意味では全て共通するんですけど、映像になるとそのワンテイクに込める力量が問われますし、その一瞬で全てが終わってしまう難しさがありますよね。
ミュージカルや自分らがやっているライブは、その1日は1回しかないので、もちろん全力で挑むんですけど、日々起こるハプニングなどをいかに楽しめるかが大事になってくるかな。ハプニングなどで、もっともっと良くなれる要素を見つけることがあるんです。日々成長できるような場所だなと思います。
ライブはライブで歌って踊ってがメインなんですけど、その物語の中の主人公を演じているわけです。ミュージカルなどの舞台作品でも、自分が好きなところは、やはり歌って踊るところ。そこにお芝居がある。自分の好きなことが詰まっている場所です。ここ何年かで、そういう仕事も増えてきたので、自分的にはもっとこっちの世界でもやっていけるようにしていきたいなぁと思いますね。
ーー6月6日には約3年半ぶりの新曲『U.S.A.』をリリースされます。どういう曲なのですか?
アメリカに憧れを抱いている若い青年の歌です。
僕らの文化や、僕らがやってきている音楽はやはり向こうのものを見よう見まねでやっているじゃないですか。ダンスもそうですし、ヒップホップやR&Bといったカルチャーもやはり向こうのものが好きでやってきた。そういう若かりし自分たちの気持ちを歌に乗せつつ、ダンスやビジュアルの面ではすぐにみんなができるような振り付けにしています。
曲調もユーロやテクノ寄りのビートなので、今までのDA PUMPからしたら珍しいです。ある意味飛び抜けている部分がありつつ、踊りはキャッチーでみんながすぐに真似をできて、楽しめる曲になっています。一番自分らがまず楽しんでいるので(笑)
親子の距離感が縮まる、家族で見てほしい作品
ーー改めて『ピーターパン』の作品の見どころは?
小さい頃に見たピーターパンは衝撃的でした。子ども心に見た印象でいうと、空を飛んだりして、とにかく夢が詰まっている作品だなぁと思っていて。ネバーランドみたいなところがあったら行きたいなとか単純に純粋な気持ちで思っていましたし、「絶対子どもの心を持ったまま大人になる!」とも思っていました。
そこは今も変わらず思っている部分で、勇気付けられる作品です。ブロードウェイでも、日本でも、ずっとミュージカルとして上演されてきていますが、今回は今まで見てきた『ピーターパン』とは少し違う部分があると思うので、それも楽しんでもらいたいです。今年も見てよかったなと思ってもらえるような作品にしていきたいなと思いますね。
ーー最後に一言お願いします!
家族で見られるミュージカルとして長年上演されていますが、その中でも「今年のピーターパン、やばかったね!」と思ってもらえるように最大限の努力をして、挑みます。
この『ピーターパン』という作品自体がすごく素敵な作品です。見終わった後に、温かい気持ちや幸せな気持ちになって、親子の距離感がぐっと近くになるような作品にしたいです。子どもの頃に見ていた『ピーターパン』を自分が大人になって、自分の子どもと一緒に見られる喜びを感じる方もいるんじゃないかな。子どもの頃に感じた気持ちを忘れちゃいけないと思う方もいるかもしれない。親と子で一つの同じものを見られるのはすごく良いことだと思うので、ぜひ家族で見に来てほしいです。
ISSAメッセージ
取材・文=五月女菜穂

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