福田悠太(ふぉ~ゆ~)、上口耕平、
内藤大希らが熱演、ミュージカル『D
AY ZERO』開幕直前レポート

2018年5月31日(木)から、東京・DDD青山クロスシアターにて東京初日を迎えるオリジナルミュージカル『DAY ZERO』。初日を目前にした30日(水)、同劇場にてフォトコールと囲み取材、公開ゲネプロ(総通し稽古)が行われ、ジャニーズ事務所所属の福田悠太(ふぉ~ゆ~)のほか、上口耕平、内藤大希、梅田彩佳、谷口あかり、西川大貴が本作の全貌を披露した。
本作はアメリカ映画『DAY ZERO』を原作とした日本発のオリジナルミュージカル。ニューヨークに住む幼なじみの3人の男性のもとに予期せぬ召集令状が届く。30代になり、もう徴兵されることはないと思っていた3人だったが、21日後には今の生活を離れ「出征する日=デイ・ゼロ」を迎えなければならない。刻々とその日は近づいてくるなか、3人は何を思い、どう過ごすのか。演出は吉原光夫が手掛けた。
既に水戸市でのプレビュー公演が終わり、東京公演を迎えたキャストたち。囲み会見ではこれが“単独初主演”となる福田は「水戸では本番と何ら変わらずやらせていただいたので、そういう意味では、明日の東京初日も落ち着いてできるんじゃないかな」と口にするが、その一方で「緊張するので“初主演”と言わないでください」と照れ笑い。今回共演するのは福田と同年代の実力派俳優たち。弁護士ジョージ・リフキン役の福田、タクシー運転手ジェームス・ディクソン役の上口、小説家アーロン・フェラー役の内藤を中心に、他のキャストが3人を取り巻く様々な役を演じる。西川は「10役くらい演じます。ドラッグのディーラーをやってその5分後には父親役をやっています。ただ、さすがに父親役には見えないので、客席に背を向けて演じているんです」と笑いを誘っていた。
西川大貴
召集令状を受け取り、徴兵されるということについて、福田は「日本で生活していると(徴兵の)実感がないと思うんです。僕らがどこまでそれをリアルに感じて、演じて、お客様に伝えることができるのか、が課題であり、また楽しいところです」と真剣に語る。
内藤大希
内藤は吉原から「『DAY ZERO』を捉える時に、『家に知らない人が突然やってきた時のドキッとした感じなど、身近な恐怖に置き換えて考えてほしい』と言われました」とアドバイスをもらったことに触れる。
谷口あかり
さらに弁護士の妻モリー役を演じる谷口は「夫を支える側もしんどい話だなと思っています。でも男たちの会話や絆を観ているといいなあと思うんです」と羨しさをにじませる。
梅田彩佳
また女子学生パトリシア役の梅田は「タイムリミットが決められている中で最後の日までどう生きるのか、それぞれに捉え方が違うし、どう生きていくかもバラバラなので、お客様が同じ気持ちで観るのは難しいかもしれないですね。でも、この舞台を観た後に、好きな人に好きと言ってみようかな、とかちょっとした力がもらえたらいいなと稽古しながら思っていました」と振り返る。
この話の流れで「タイムリミットの日までに何をしたいか?」と問われると、福田は「お腹一杯ご飯を食べたい。あと友達に会いたいし、ふぉ~ゆ~のメンバーや先輩たちにも会いたい」と挙げていくが、上口が「僕らは表現することが好きなので、最後の日までステージ上に立って何かを伝え続けたい」と言うと、福田が「かっこいい!俺もそれにする」と乗っかり、笑わせていた。
上口耕平
トーク時における独特の話し方や天然キャラで愛される福田だが、この日は“座長”として「主役とか座長とか関係なく作品に向かって皆で突き進んでいけたら。誰が引っ張るかというと『DAY ZERO』という作品が僕らを引っ張っていくような気がします」「本作と出会って、絆や、友達、生と死など普段、考えているようで考えてないことを、真剣に考えるようになりました」「観客がどう思ってどんな意見を伝えてくださるのかが楽しみ。普段当たり前だと思っていた事が当たり前じゃない、ということを教えてもらえた作品です」などと熱を込めて真剣に語る。だが、最後に公演に向けての意気込みを口にしようとした時「劇場にお越しくださる皆様、『DAY ZERO』を観て、何を思うのか、何を感じるのか、お聞かせください!」と締めてしまい、「…聞かせてもらうの?」とキャストたちが笑い出す。すると「ご連絡はこちらまで」とTV番組のテロップを示すような振りをしながら“福ちゃん節”をさく裂させていた。
「お問い合わせはこちらまで」とTV番組風の仕草で笑わせる福田さん
ゲネプロでは、逃れられない最後の日に向かって、3人がどのように生きようとするのか、美しいギターの旋律(作曲・音楽監督:深沢桂子、演奏:中村康彦)が響く中、物語が展開する。徴兵を受け入れる者、ある者は家族を守るために戦争を否定し「逃げ」を企てる。またある者は受け入れるべきか、逃げるべきかと考えながら徐々に精神のバランスをくずしていく。日本には確かに「徴兵制度」がない。が、例えば重篤な病気などにより「余命」と立ち向かう時など、別の形で彼らの思いを共有することができるかもしれない。
あなたなら『DAY ZERO』をどう過ごすのか?その時、誰を愛し、何を守るのか。本作を通じて考えていただきたい。
取材・文・撮影=こむらさき

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