アンコールにサプライズ!「いつか世
界を釣り上げる」つりビットが節目に
誓った、新たな旅への思い
世界を釣り上げろ!
「いつか世界を釣り上げます」というキャッチコピーを掲げるつりビットは「釣り」「魚」といったユニークなコンセプトを楽曲に表し、キュートで華麗なパフォーマンスの中に独特の色彩感を漂わせているグループ。リーダーの長谷川瑞を除くと、皆まだ高校生ほどの年齢という若いグループだが、この日のイベントタイトルにもあるように既に5年のキャリアを持ち、キュートでフレッシュながらも華麗でキレのあるパフォーマンスを披露し、アイドル界でも大きな注目を集めている。
そんな彼女らの、大きな節目の一つとなったこの日のイベント。ステージ前にはフロア中心にまで伸びる花道が設けられ、観衆に向けて、会場の何処からでも彼女らとの距離の近さを感じられる期待感を、ステージスタート前から漂わせていた。
まさに「スタートダッシュ!」のオープニング コンセプト満載のステージ
時間となり薄暗くなった会場。花道の上に設けられたスクリーンに、つりビットの面々がこれまでたどってきた道のりを、映像で打ち出していく。そして「5th Anniversary」のロゴマークへ。そして音楽が流れ出すと共に、誰かの叫びが聞こえる。「皆さん、思い切り盛り上がっていきましょう!」続いて勢いよくつりビットの5人がステージへ。カラフルに彩られたサイリウムの中、観衆の歓声が飛び交う。その熱気と共に、いよいよこの日の幕は切って落とされた。この日のオープニングは「スタートダッシュ!」、続いて「真夏の天体観測」。彼女らの記念すべき1stシングルの楽曲であり、つりビットにとって華々しいこの日の幕開けにピッタリな楽曲だ。
「未来を信じているよ 君と出会って 背中押されてスピード!アップ!」そんな「スタートダッシュ!」の歌詞に描かれた想いが、まるで溢れ出したかのよう。時に彼女らは、花道から観衆に一番近いところでアピールをしながら華麗に舞い、踊る。そのパフォーマンスを力強い観衆の声が大きく支え、「釣り銭はいらねぇぜ」までノンストップで駆け抜けたステージを興奮の坩堝と変えていく。
この日は水色を基調とした新衣装のドレスで登場した5人。代表して小西杏優が、観衆への感謝の言葉を述べながら「私たちがこの5年で作り上げたものを、皆さんにお見せしたいと思います」とこの日のステージに賭けた意気込みを語る。その思いの発端から披露されたのは「Piece of Cake〜Special Interlude Ver.〜」。リズムやそのコード進行に、フュージョン・サウンドを髣髴する爽やかな雰囲気を感じさせるこの楽曲に、観衆は少しモードを変更し、聴くことに徹しパフォーマンス自体を楽しむ姿勢に。間奏部分では、短いながらも一人ひとりが個性を発揮するソロダンスパートが盛り込まれるなど、大きな見せ場も作りステージをさらに盛り上げる。
続くウェストコースト・サウンド的な「妄想フィッシング学園」、ディスコ・サウンド調の「Get Ready Get a chance」さらにダンサブルな「Blue Ocean Fishing Cruise」、ゆったりした雰囲気の中で少し切なさも見せる「渚でラテアート」と、序盤とは違ったお洒落な雰囲気で続いたこのパート。“釣り”という一風変わったテーマを持つつりビットだが、釣りといえば、澄み渡るような空に、青々とした大海原。そしてそんな海を中心とした様々な風景という印象もある。そんなお洒落なひと時を、生き生きとした表情の5人がシャープに、そして華麗に舞い、踊る。そこには、彼女らのコンセプトイメージが程よく表現されたかのようにも見えた。
あっという間のひと時、そして新たな旅への意気込み
中盤は、そのお洒落な雰囲気を一転させ、「寿司パラダイス」「ハピハピフィッシングデート」「おさかなソング」「釣りパーティー」とにぎやかなナンバーを続けたメドレーを披露。アイドルグループらしい、元気さを湛えたアップテンポなリズム、明るくチャーミングな雰囲気を漂わせるメロディの上で、“魚”“釣り”といったキーワード、エピソードがうまく溶け込み、楽しいひと時を演出していく。さらにラテンのリズムで哀愁感を漂わせる「ギョギョギョムーチョ」でエアポケットを作ってみたりと、一向に観衆の関心を飽きさせることなくステージは続いていく。
ここまで披露してきた10曲を超えるステージが、あっという間に感じられるほどに過ぎていったライブ。タオル回し全快の「A Color Summer!!」からいよいよステージも後半を迎える。さらにワルツ調の「カモメペリカンストーリー」、バラードの「レモン海岸」を挟むと、再び彼女らのあおりから「裸足のマーメイド」「Chuしたい」と続き、会場は猛烈な熱気を帯び始めた。
ステージのフィナーレを前に、5人はそれぞれ改めて5周年への思いを語った。ほんの幼い頃からこの世界に憧れ、若くしてデビュー。以後5人は常に行動を共にここまでやってきた。「このメンバーで活動できたのが嬉しかった」と語る小西。「これからも新しい姿を見せていきたい」と意気込む聞間彩。「中途半端な思いでやりたくないし、皆さんを悲しませたくない」と自身の責任を強く感じる竹内夏紀。そんな一人ひとりの言葉に「みんな、成長したんだと、立ったまま震えました」と改めてこの活動に対する感動を口にする長谷川。
ファンからのサプライズに感謝
その思いの丈を全て込め、最後の力を振り絞るように迎えたこの日のステージ。ラストナンバーは、彼女ら自身がもっとも大事にしているという楽曲「'Cause you make me happy」。ここまで来られたのは、まさしくファンのおかげ。その思いがまさにそのまま歌となったこの曲。「'Cause you make me happy(君が私を幸せにしてくれるから)」その言葉が告げられるたび、5人、そしてファンの想いがそれぞれに染み込んでいく。会場にいた全ての人々が、5人に合わせ腕をワイピングしていたことが、それを証明していた。
そして、エンディング。「5年を経て積み重ねてきたものが、私たちにはあります。これからも沢山の困難を乗り越えて、皆さんともっと素敵な景色を見られるように、5人で頑張っていきたい。皆さんもついてきてください!」そんな安藤咲桜の、心からの感謝の言葉に、観衆からは惜しみない拍手が沸き起こる。そして彼女らは、ステージを降りた。
誰もいなくなったステージを前に、名残惜しそうな表情をする観衆の中で、一人の男性が叫び始めた。「つりビットのチッタへの旅は、今日の単独ライブをもって終わりを迎えました。しかし5年前に赤坂から始まったつりビットの旅は、まだ終わりません!まだまだ最高のライブを見たくはありませんか!?」その異常なほどの熱気に触発され、周囲のものも歓声を上げる。
そしてアンコール。「釣った魚にエサをやれ!」割れんばかりのコールがしばしの間続く。そしてついに再びステージに現れた5人は、フロアを見てびっくり。隅から隅まで、全員が黄色のサイリウムを振りかざし、アンコールを心から歓迎していた。その気持ちに5人は2曲のアンコールで力強く応え、長谷川の「これからも一緒に色んな景色を見に行きましょう!」という感謝の気持ちと共にこの日のステージを締めくくった。
Text:桂伸也
セットリスト
『つりビット 5th Anniversary Live〜Go on 5〜』
2018/5/27 @神奈川・川崎クラブチッタ
01. スタートダッシュ!
02. 真夏の天体観測
03. バニラな空
04. 踊ろよ、フィッシュ
05. 釣り銭はいらねぇぜ
06. Piece of Cake〜Special Interlude Ver.〜
07. 妄想フィッシング学園
08. Get Ready Get a chance
09. Blue Ocean Fishing Cruise
10. 渚でラテアート
11. Specialメドレー(寿司パラダイス/ハピハピフィッシングデート/おさかなソング/釣りパーティー)
12. ギョギョギョムーチョ
13. ニガシタサカナハオオキイゾ
14. A Color Summer!!
15. カモメペリカンストーリー
16. レモン海岸
17. 裸足のマーメイド
18. Chuしたい
19. 1010
20. My Victory
21. 'Cause you make me happy
02. 真夏の天体観測
03. バニラな空
04. 踊ろよ、フィッシュ
05. 釣り銭はいらねぇぜ
06. Piece of Cake〜Special Interlude Ver.〜
07. 妄想フィッシング学園
08. Get Ready Get a chance
09. Blue Ocean Fishing Cruise
10. 渚でラテアート
11. Specialメドレー(寿司パラダイス/ハピハピフィッシングデート/おさかなソング/釣りパーティー)
12. ギョギョギョムーチョ
13. ニガシタサカナハオオキイゾ
14. A Color Summer!!
15. カモメペリカンストーリー
16. レモン海岸
17. 裸足のマーメイド
18. Chuしたい
19. 1010
20. My Victory
21. 'Cause you make me happy
encore
E01. はじめのキモチ
E02. 爆釣御礼
E01. はじめのキモチ
E02. 爆釣御礼