12月2日@赤坂BLITZ

12月2日@赤坂BLITZ

NoGoD、ツアーファイナルにてミニア
ルバムリリース&対バンツアー発表!

NoGoDが12月2日に赤坂BLITZで行なったツアーファイナル公演にて、来年3月5日に特別企画のミニ・アルバムのリリースと、スペシャル・ゲストを招いての対バンツアーを敢行する事を発表した。
2013年7月と9月にリリースした連動シングル「神髄 —FRONTIER−」と「神髄 -THE POWER-」で、偉大なる先人達へのリスペクトを込めながら自らのルーツに真正面から取り組んだNoGoD。しかし、猫も杓子も同期同期の現在のロック・シーンにおいて頑にノーシンセサイザーを貫く彼らに、原点回帰の必要など本当にあったのだろうか? その答えは、シングルと同タイトルが付けられた全国ツアーのファイナル、12月2日の赤坂BLITZを見終えた今、完全なるYESだった。

「ついにやって来たぞ、ツアー・ファイナル!! 今回はヘヴィ・メタルの日とハード・ロックの日の2つに分けてコンセプチュアルに全国を廻って来たわけですけど、今日は全然違うことをします!!」tという団長(Vo.)の宣言通り、この日の本編は前半が「FRONTIER」を中心にしたメタル・セクション、後半が「THE POWER」をメイとしたハード・ロック・セクションになっていた。
 まずは前半。バックライトに照らされてシルエットになった5人が「FRONTIER」のイントロを鳴らすと同時にステージを覆っていた半透明の幕がゆっくりと上がる演出でライヴがスタートすると、「STAND UP!」「浮世ROCKS」とスピーディーな中にもモダン・ヘヴィネスからの影響が感じられる曲が畳み掛けられていく。しかしそこには、例えばキッズが棒立ちでメンバーの手元だけを食い入るように見つめているとか、バンドTに身を包んだ黒い集団が何かに取り憑かれたかのように無言で頭を振るといった重苦しい雰囲気はなく、フロアを埋め尽くしたオーディエンスや、もともと笑顔がトレードマークだったドラムのKとベースの華凛はもちろん、どちらかと言えばストイックなイメージのあったShinno、仏頂面で超絶テクを披露していたKyrieの2人のギタリストも満面の笑みを浮かべている。先入観だけでしか物事を判断出来ない者にはさぞ驚きの光景だっただろう。そんな人達に向けて団長が叫ぶ。

「NoGoDのライヴに初めて来たっていう人? お前らに今までの人生損したと思わせてやる!! ここに集まってる人間はヘヴィ・メタルが好きなんだろ? ハード・ロックが好きなんだろ? ロックが好きなんだろ? 俺達は音楽に嘘はつかない!! それ以外は隠すけど(笑)。とにもかくにも今日はたっぷりとNoGoDの音楽とエンターテイメントに酔いしれてください!!」

次の2曲はさらに世代が上がって「愚かな王」はクラシックをベースにした王道中の王道メタル、その次の「きらら」は4ビート・ジャズからのシャッフル。それでもフロアの大騒ぎは止まらない。K、華凛、Shinno、Kyrieの呼吸が完璧にシンクロした「愚かな王」のリアルなグルーヴや、「きらら」で見せた団長のちょっとだけセクシーなヴォーカルがオーディエンスの心を捕らえて離さなかったからだ。テクニック集団の面目躍如にしてこれまでにも場面転換の重要な役割を果たして来たインスト「この雨の向こうに」をハーフ・タイムショーに、後半はハード・ロック・セクション。

「今回のツアーはお前達とのコール&レスポンスが重要になってるんだけど、仕事帰りとか学校帰りで声が小さくなってるんじゃないの? これだけの人間が集まってるんだからもっと大きな声出せるだろ!! 今夜はお互い楽しませ合って、ピリオドの向こう側にいくぞ〜!!」

マニア垂涎のギャグを入れ込みながらの団長の煽りに、イレギュラーなリズムで始まる「THE POWER」にも、スリル満点の「love song?」にも、フロアからは拳と一緒に分厚いコーラスが湧き上がる。同じく団長の“白塗りだってタオル回すんだぜ〜!!"という自虐ネタを枕にした夏のドライヴ・チューン「鐘を鳴らせ」では色とりどりのタオルが宙を舞う。

「あっという間に中盤までやって来たぜ〜。なんとこれが最後のMCになってしまいました。でもまだまだ曲がございますので、お前達にNoGoDの神髄を見せて行こうと思うんだけど、信者の神髄も見せてくれよ!!」

Kの踏みっぱなしの2バスに乗るKyrieのオリエンタルなギター・ソロが印象的だった「愛する者に薔薇を」、団長の独白のようなヴォーカルにオーディエンスが固唾を飲んだ「慰みの空」を経て徐々に変わって行く空気。団長がフロアを男と女に分けてコーラス合戦を指揮した「Carnival」の途中、ふと気づくと目の前では、いつの間にかひとつに溶け合っていたヘヴィ・メタルとハード・ロックにヴィジュアル系やJ-POPなどあらゆるジャンルの要素がミックスされた、まさに“NoGoD"としか呼びようのないライヴが繰り広げられていた。プログレッシヴなヴォーカル・パートからShinnoのシューゲイザーなギター・ソロへと組曲のように展開する「Ring-a Ring-o」。「神風」ではヘドバンと拳と手バンがぐちゃぐちゃに入り乱れる。アンコールに入ってからも、「万黒深層大サァカス」ではオーディエンスがこれぞヴィジュアル系!! な振りを踊り、「カクセイ」を挟んで久々登場の「彩白」では団長の迫真のアカペラとギター・ポップ調のきらびやかなアレンジが絶妙のコントラストを生む。なぜ彼らはヴィジュアル系のフィールドを選んだのか? 食わず嫌いの人達にヘヴィ・メタルやハード・ロックの素晴らしさを伝えるためだ。なぜバンド名をNoGoDにしたのか? 音楽も人生も自分が信じたものだけが真実というメッセージを伝えるためだ。その“神髄"を目一杯詰め込んだ「闘争本能」や「絶望、バイバイ。」や「ノーゴッド」が楽しくない理由も、熱くない理由も、感動しない理由も、もはやどこにもなかった。

「ひとつだけ今日思ったことがある。俺達は間違ってなかった!! これからも一緒に生きていこうぜ!!」

最後の最後に団長が叫んだ。過去最大のキャパをものともせず、自らのアイデンティティを最高に美しい形で知らしめたNoGoD初の赤坂BLITZ。自らの信じた道を走り続けた8年間の集大成を見せてくれた5人にロックの神様は確かに微笑んでいた。

LIVE後のスクリーンに映し出されたインフォメーションでは、2014年3月5日に「四季」をテーマとした特別企画のミニアルバムがリリースされる事と、ミニアルバムリリース後から始まるスペシャル・ゲストを招いての対バンツアー、その後始まるツアー・ファイナルが5月28日のSHIBUYA-AXとなるワンマン・ツアーのスケジュールが発表され、観客の興奮を煽った。2014年も独自の世界で音楽シーンを突き進んでいくNoGoDから目が離せない。

【セットリスト】

01.FRONTIER
02.STAND UP!
03.浮世ROCKS
04.愚かな王
05.きらら
06.この雨の向こうに
07.THE POWER
08.love song?
09.鐘を鳴らせ
10.愛する者に薔薇を
11.慰みの空
12.Carnival
13.Ring-a Ring-o
14.神風
-encore-
15.万黒深層大サァカス
16.カクセイ
17.彩白
18.闘争本能
19.絶望、バイバイ。
20.ノーゴッド

【リリース情報】

ミニアルバム『タイトル未定』
2014年3月5日発売
【Type-A】(CD+DVD)
KIZC-245~6/¥2,810(税込)
【Type-B】(2CD)
KICS-3027~8/¥2,810(税込)

【対バンツアースケジュール】

3月08日(土) 神奈川 横浜BAYSIS
3月09日(日) 群馬 高崎CLUB FLEEZ
3月15日(土) 石川 金沢AZ
3月16日(日) 福井 福井CHOP
3月21日(金・祝) 滋賀 滋賀U☆STONE
3月22日(土) 大阪 阿倍野ROCKTOWN
3月23日(日) 岡山 岡山IMAGE
3月25日(火) 神戸 神戸VARIT
3月29日(土) 茨城 水戸LIGHTHOUSE
3月30日(日) 栃木 宇都宮HEAVEN'S ROCK-VJ-2
4月05日(土) 静岡 浜松FORCE
4月06日(日) 愛知 名古屋ハートランド
4月12日(土) 福島 郡山♯9
4月13日(日) 埼玉 HEAVEN'S ROCK さいたま新都心VJ-3

【ワンマンツアー情報】

4月29日(火・祝) 大阪 心斎橋BIG CAT
5月02日(金) 福岡 福岡DRUM Be-1
5月04日(日) 広島ナミキジャンクション
5月06日(火・祝) 愛知 名古屋E.L.L
5月16日(金) 宮城 仙台MACANA
5月18日(日) 北海道 札幌KRAPS HALL
5月28日(水) 東京 SHIBUYA-AX (TOUR FINAL)

アーティスト

OKMusic編集部

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