【インタビュー】アスフォデリア「ダ
ークでムーディーで、地中海を感じさ
せる音楽」

若きフィメイル・シンガーのサミュエラをフィーチュアし、2016年に結成されたイタリアン・ダーク・シンフォニック・メタル・バンド:アスフォデリアがアルバム『ウェルカム・アポカリプス』でデビューを果たす。交響曲と合唱、エレクトロニクスとソリッドなメタルがブレンドされたその楽曲は、死後、生と死、流れゆく時間、人間の条件などを描き紡いだものだ。
バンド名は地中海を代表する花:アスフォデルにちなんで命名された。アスフォデルという花は古代ギリシャ神話によると「死の花」として知られ、死後の世界を表すといわれている。また古代アテネではアスフォデルの根は死者の魂の食べ物と信じられていたため、墓地に植えられていたという。
アルバム・リリース後にヨーロピアン・ツアーを控える彼らに話を聞いた。


──5月23日にデビューアルバムリリースを控え、今の気持ちを聞かせてください。
サミュエラ(Vo、Key):ありがとう、音楽業界で最初の一歩を踏み出すことができるんだもの、エキサイトしているわ。とにかく挑戦への準備は万端よ。
──レコーディングは順調でしたか?
サミュエラ:仕事だけどとても楽しめたわ。レコーディングではマジックが起きたし、新しい音楽が誕生する瞬間を経験できたのが素晴しかった。とても創造的な気分と自然な感覚でレコーディングが進行していったの。
──アスフォデリアはどのように結成されたバンドですか?
サミュエラ:ギターのルゲーロとシンフォニック・メタルを目指して2016年に結成したの。ダークでムーディーで、地中海を感じさせる独自なものを目標にね。私たちはエレクトロニクスとモダンな音楽から影響を受けているけど、同時に地中海地域の歴史と伝統を重んじているのが特徴だと思う。バンド名はその地域を代表する花:アスフォデルから命名しているんだけど、古代ギリシャ・ローマ時代の神話には力強い象徴的な意味があって、善悪の魂が死後さらに生き抜くために”アスフォデル・メドウズ“という地下世界へと送られるのよ。この世界観が自分たちのイメージと重なって、アスフォデリアの世界観へとつながったわけ。
──影響を受けた音楽はどういうものですか?
サミュエラ:すべてのバンド・音楽に影響されたわ。曲を書くようになってからはますます音楽にのめり込んでいったのよ。MOONSPELL、IN FLAMES、LACUNA COIL、THE GATHERING、NEVERMORE、SENTENCED、THE AGONIST。特にJINJERには影響を受けたわ。今でも熱狂的に好きなバンドなの。SKUNK ANANSIEやRADIOHEADも好きだし、クラシック音楽にもインスパイアされる。作曲面では特に重要な音楽よ。
──地元のシーンはどういう状況ですか?ライバルや仲の良いバンドは?
サミュエラ:みんな仲がいいわ。ライバル視したことは一度もない。音楽業界は厳しい状況だからお互いがサポートしていかなくてはならないのよ、特に新人バンドはね。今のイタリアン・バンドのクオリティーは非常に高いし、日々成長しているの。LACUNA COIL、LABYRINTH、RHAPSODY、FLESHGOD APOCALYPSE、DESTRAGEなどトップ・クラスのバンドの活躍には目を見張るものがあるし、注目を集めてきている新しいバンドも多く存在しているわ。
──アスフォデリアのデビュー・アルバムのセールス・ポイントはどういう点でしょうか。
サミュエラ:『ウェルカム・アポカリプス』は他とは一線を画するアルバムになった。楽曲は異なるセクションから構成されているパターンが多いから、同じ曲の中でも多くのリズムとムードを持っているの。でも音楽的な連続性を失うことなくアイデンティティーを保っている。様々な音楽的影響も投影されているわね。
──楽曲はどのようにして作られるのですか?
サミュエラ:ルゲーロと私がほとんどの曲を書いているんだけど、基本的なアイディアができたらメンバーと一緒にアレンジを施していく形ね。私の楽曲制作はとても本能的で、新しい音楽が心の中に自然と流れ込んでくる感覚なの。その時はすぐにメモを取ってヴォイス・メモで録音する。思いついたメロディを絶対消さないようにね。
──アルバムの中でオススメ曲はありますか?
サミュエラ:バンドのコンセプトと私たちのことをよく表している「Cassandra」「Alive」「Behind A Smile」「Flowers Of Evil」をオススメするわ。またイタリアのゴシック・メタル・バンド:MACBETHのシンガーであるアンドレアスが参加してくれた「Dust」も聴いて欲しいわ。
──これからのスケジュールは?
サミュエラ:ニュー・アルバム・リリースに向けたプロモーション・ツアーがスタートさせて、イギリス、マルタ、イタリア、ラトビアを廻ったあとにスペイン、ウクライナ、イタリアへ行く。より多くに人に私たちの音楽を届け、ライヴに足を運んでもらうことが目標よ。それ以上にいいエモーショナルな音楽を創り、音楽史に名前を刻むことが夢。音楽がすべて。そして一緒にずっと歩みを進めていくことね。
──日本のリスナーにもメッセージをいただけますか?
サミュエラ:全てのファン、フォロワーにありがとうと言いたい。私たちのデビュー・アルバムがリリースされることを知っている人も、そうでない人も、とにかく多くの人々が音楽を聴いてくれることを望んでいるわ。何があってもあなたたちのサポートが一番大切なの。みんな愛しているわ。

アスフォデリア『ウェルカム・アポカリ
プス』

2018年5月23日発売

BKMY-1067

2,222円(税抜価格)

※日本盤仕様(帯、プロフィール、インタビュー付)

1.Welcome Apocalypse

2.Cassandra

3.Alive

4.Blackout

5.Heroes

6.Secret War

7.Behind A Smile

8.Dust

9.Mirror Mirror

10.Like Water

11.The Show

12.Flowers Of Evil

13.With Or Without You(U2 cover)
Line-up ;

■Samuela Fuiani(vo / keys)

■Ruggero Doronzo(g)

■Gianni Colonna(g)

■Davide Ricciardi(b)

■Giuseppe Centonza(ds)

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