画像:Finally/安室奈美恵 より(エイベックス・エンタテインメント)

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安室奈美恵ラストツアーに参戦したよ
!:ドラァグクイーン・エスムラルダ連
載206

エスムラルダの「勝手にワイドショー!」
連載第206回 安室奈美恵ラストツアーに参戦したよ! ゴールデンウィークも終わり、みなさん、いかがお過ごしかしら?
 アタシ自身はふだん、毎日仕事、毎日休みみたいな生活を送っているので、連休って特にありがたみを感じないの。今回も、一人芝居ミュージカル短編集の会場に通い(出たり観たり)、イベントでショーをやり、家で原稿を書き、33年間応援し続けている森川美穂さんのライブに行き……とかやっているうちに終了(って、意外と充実してる風)。代々木公園でセクシュアルマイノリティのパレードがあったり、その関連のイベントに大黒摩季姐さんや浜崎あゆみさんが出たりしていたのに、全然行けなかった……。
 でもそのかわり! 「絶対に逃すわけにはいかない」と思っていたライブには行くことができたの! それは、安室ちゃんの引退前最後のライブツアー「Finally」の東京ドーム公演……。
 以前、このコラムで「安室ちゃんのラストイヤー、絶対ライブ行きたい! 誰か、もし手に入ったら、アタシを誘って……!」と書いたんだけど、結局自分で、ベストアルバム先行やらドコモやらセブンイレブンやらで応募しまくって、初日の分だけギリ当選。しかも「複数枚応募するときは、応募時点で同行者の名前やら電話番号やらを申請しなきゃいけない」という面倒くささだったので、全部「1枚」で応募。つまり「ぼっち」参戦。淋しい……。
 でもね、負け惜しみでなく、ぼっち参戦、悪くなかったわ。アタシの席は二階席の真ん中よりちょい手前くらいの、お一人様ばかりが集められたようなエリアだったんだけど、一番通路側だったということもあり、思う存分、浸ることができたの。気分が盛り上がれば体を揺すり(隣の人には迷惑だったかも)、今までそれほど好きじゃなかった「NEVER END」を聴いては「決して終わらないとか歌いながら、アンタは引退しちゃうのね……」と涙したり。
 いまや「まったくMCを挟まず、ひたすら歌い踊り続ける」という安室ちゃんのライブスタイル、多くの人が知るところとなったけど、今回もそれは踏襲。しかも3時間近くという長時間。さらに中盤以降に、やたら動きの激しい曲(小室さん系とか)を入れてくるあたり、フリーの後半にジャンプ入れまくるアリーナ・ザギトワかと思ったわ。点数1.1倍になるわけじゃないのに!(フィギュアスケート好きにしかわからないネタ)
 それにしても安室ちゃん、ほんとに、何から何までかわいかった……(実物は身長5ミリくらいにしか見えなかったので、あくまでも大画面を観ての感想)。ルックス的にも体力的にも、まさに「奇跡の40歳」。ライブの構成が「最近の曲→過去のヒット曲→超最新の曲」になっていて、決して感傷に浸らせたまま終わりにしないところも、最後のお別れの挨拶も、潔くて素敵だったわ。
あんなにかわいくてかっこよくて歌い踊れる人が引退してしまうなんて、いまだに信じられない気分。たしかに、今のスタイルをいつまでも続けていくのは難しいかもしれないけど、もう少しアーティストとして活躍するあなたを観ていたかった……!
<水曜連載>(※今回は木曜更新)
おすすめCD:Finally/安室奈美恵(エイベックス・エンタテインメント)※メディア複数パターンあり
https://books.rakuten.co.jp/rb/15122510/
【エスムラルダ:プロフィール】
えすむらるだ…1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。著書に「同性パートナーシップ証明、はじまりました。」(ポット出版、共著)
twitter:@esmralda001
連載バックナンバーはこちら →
https://mensbucchi.com/rensai-bn/20160629200300(コピペして検索窓に)
おすすめ書籍:「同性パートナーシップ証明、はじまりました。渋谷区・世田谷区の成立物語と手続きの方法」エスムラルダ、KIRA著(ポット出版)
http://books.rakuten.co.jp/rb/13507222/

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