天才凡人 盟友・フラチナリズムとの
最高に“むちゃくちゃ”な一夜 2マ
ンツアーファイナル公演をレポート

大相撲天才凡人場所 2018年 春の出稽古ツアー

2018.4.30 新宿LOFT
楽曲のクオリティーはもちろんのこと、関西出身の巧みなトークと演出でダンス(ができない)&ボーカルグループとしてその名を広げる天才凡人が、2月より全国8ヵ所に及ぶ2マンライブツアー『大相撲天才凡人場所 2018 年 春の出稽古ツアー』を開催し、4月30日(月・祝)新宿LOFTでファイナルを迎えた。
ファイナルのゲストは、天才凡人の盟友でもあり生粋のエンターテイナーのモリナオフミ率いる4人組バンド・フラチナリズム。何も起こらないわけがない2組の共演に開演前から期待感に満ちた中、先攻のフラチナリズムが「モテに来ました、八王子代表のフラチナリズムです! みなさんのストレス、全部ここに置いていってください!」と、登場から「単純にイエイ」「やってらんねぇ」とパーティーチューンを続けて大合唱を巻き起こす。天才凡人のメンバーをいじり、時事ネタが盛り込まれたモリのトークで観客たちを盛り上げながら、ファンキッシュな「いきなりステキ」、「天凡の『結婚っていいな』の僕らバージョンです」というウエディングソング「帰っておいで」など圧倒的なバンドアンサンブルで会場の一体感をさらに強めていく。さらにはMiNEとHyonnを呼び込んで「幸せのキセキ」を一緒にセッション。スマホで歌詞を確認しながら歌うHyonnにモリが「携帯めっちゃ見とるやないかぃ!」と突っ込む。ラストは「天才凡人のツアー完走を祝して!」と乾杯ソング「KAN&PAI-THE WORLD-」でグルーヴィーに盛り上げ、彼らのエンターテイメント精神が炸裂した、さすがのステージングを見せた。
天才凡人
後攻の天才凡人はリーダーのMiNEが「フラチナがガッツリ盛り上げてくれたけど、それ以上に盛り上がってくれますか?」と「ユッタユッテナイ Produced by SHIROSE from WHITE JAM」で冒頭からブチ上げる。が、Hyonnがいないぞ?と思いきや、キャバ嬢に扮したHyonnが男性と登場。「ちょっと待て。隣の方、サングラス取ってください…って、俺の親父やないかぃ! (Hyonnに向かって)しかも巨乳やないか!」と突っ込むMiNE。観客たちも大喜びの登場となった。そのままヘビーなビートの「Ring Ring Produced by SHIROSE from WHITE JAM」「Doping Up!!」と立て続け、観客たちのテンションは一気に上昇。「BRAND NEW WORLD Produced by SHIROSE from WHITE JAM」では、サビ前でHyonnが「おい、待て。お前ら、全っ然盛り上がってないな? 熱いんか? 俺がこんな格好だからか? 無理しようか、頼むで」の煽りを繰り返してとことん楽しませる。
天才凡人
「まだまだ盛り上がっていきますよ!」と、さらに「完全歩合Dreamer」「WAY WAY」「KARAOKE番長」と怒涛の鉄板ナンバーを惜しみなく投下して大きな熱狂を呼んだあと、「お前は俺よりマシ Produced by SHIROSE from WHITE JAM」ではキャバ嬢に扮したタケウチカズヒロ(Bass)が乱入。SHIMADAとクリスタルキングの「大都会」を熱唱し、なおも「抱きなさいよ!」と迫るタケウチにMiNEが「帰れ!」と突っ込んで笑わせる。楽しい。むちゃくちゃ楽しい。「ファイナルこそむちゃくちゃにしたいと思って呼びましたが、おかげ様でむちゃくちゃになりましたね(笑)」とフラチナリズムに感謝しながら、「今日という日に、この場所にいるということがほぼ奇跡なんです。今日の出会いも奇跡。来てくれて本当にありがとうございます」とミディアムバラードの「人生交差点」を熱唱。ラストは「頑張れっていう言葉よりも、一緒に踏ん張ろうって言いたい。これからも俺たちと一緒に夢を見てくれませんか?」と本ツアーで初披露となる新曲「未来への面接」を届け、会場中を大きな感動に包み込んだ。
天才凡人
オーラスではフラチナリズムを呼び込み、「みんなで楽しめる曲を持ってきました。『innocent world』!」と、まさかのMr.Childrenカヴァーのコラボレーション! フラチナリズムと一緒にアコギを弾くSHIMADAをバックに、楽しそうに歌うモリナオフミ、MiNE、Hyonnに続いて観客たちも笑顔&大合唱で応える。「まさかの他人の曲で終わるという天才凡人らしいファイナル!」とMiNEが笑う、贅沢なエンタメバトルの競演でツアーを締めくくった。
終演後、「すごく意味のある2マンツアーだった」(MiNE)「手応えはゴリゴリにあった」(SHIMADA)と、「ワンマンへとさらに繋げていきたい」(Hyonn)と充実感に満ちた表情で語った天才凡人。早くも全国5大都市ワンマンツアー『返済本人~働きざかりのヒョンさん~』をスタートさせ、今後は5月5日(土)札幌Crazy Monkey、6月29日(金)名古屋JAMMIN'、6月30日(土)大阪CLAPPER、7月28日(土)青山RizM へと続いていく。心のモヤモヤも吹っ飛ぶ天才凡人のライブで、自身の五感を思うまま解き放ってほしい。
終演直後インタビュー
MiNE:自分たちが好きな人、ジャンルも様々な異種格闘技みたいな2マンをしたかったんです。今回の対バン相手は色々で、ロックバンド、歌モノ、R&B系のグループだったり。対バン相手のノリも全然違うし、地方によっても反応が変わったりするので面白かったです。ファンの方の笑いのツボが違ったりとか。やっていて意味あるなと思いました。僕らを観に来る方にも“こんな人たちがおるんや!”とか感じてくれたらいいなと思っていたんですが、それが今回のツアーで実現した感じでした。
SHIMADA:手応えはゴリゴリにありました(笑)。初めての2マンツアーでしたけど、対バン相手はイベントでは一緒にやったことがあった人たちばかりなので、もっと密にやろうといった絆も深まりました。
MiNE:深まりつつやけど、友人・仲間として共に楽しむというところと、でもバチバチなガチンコな勝負やなっていうのもありましたね。正面衝突で殴り合いみたいな(笑)。
Hyonn:もう、ええ感じでした!(満面の笑顔) 一緒にツアーできて幸せでしたね。もっともっと広く浅く(全員爆笑)、やれたらいいなと。
MiNE:先日福岡でワンマンの初日を終えたんですけど、この2マンツアーで僕らを知って来てくれた人もいたんです。自分たちだけではなく“みんなを楽しませる”をもっと広げていくために、もっと殻を破っていかなきゃなという初心に返ったというか。(シリアス顔で)“プロ意識”っていうものをより考えました。
SHIMADA:僕もそうですね。でも2マンが続いたあとにワンマンをやると……切ないすね(笑)。僕らだけなんで。寂しさもあります。
MiNE:楽屋がね(笑)。
Hyonn:本当にこのツアーをきっかけに知ってくれた人も多いので、ワンマンツアーへと繋げて、さらに大きな会場でのワンマンに向けて、今年、来年へと頑張りたいなと思います。
――ワンマンツアーは、このツアーを経てさらに進化した天才凡人が観られそうですね。
MiNE:そう! エボリューションです!
Hyonn:退化するかもしれないです。
MiNE:その時はオマエをしっかりクビにするからな!(全員爆笑)

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