親子でフェスを楽しむには?『夏フェ
ス革命』著者に聞く「子連れフェス」
のポイント

春フェスシーズン到来!近年は家族でフェスを楽しむ人も増えています。『夏フェス革命』著者で、3児の父であるブロガーのレジーさんに、親子でフェスを楽しむ時のポイントを伺ってきました。

レジャーとして定番になりつつある音楽フェス。キッズスペースや託児所、授乳所を設けている子連れ歓迎のフェスもあり、親子でフェスを楽しむ人も増えてきました。
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しかし「もともと音楽は好きだけど、子どもが出来てからライブやフェスに行ってない」という方もまだまだ多いのでは?
これから「春フェス」「夏フェス」シーズンが到来する前に、『夏フェス革命 ー音楽が変わる、社会が変わるー』の著者で、3児の父でもあるブロガーのレジーさんに、親子でフェスを楽しむためのポイントを伺ってきました!
――レジーさんの著書『夏フェス革命 ー音楽が変わる、社会が変わるー』(株式会社blueprint刊)では、日本のフェスはかつてはいわゆる「音楽好き」層が多数だったものの、近年はひとつのレジャーとして受け入れられているという話がありました。たしかに最近のフェスではベビーカーをひいた若い夫婦の方なども見かけます。子連れでもフェスを楽しめるようになってきているのでしょうか。
レジー:「FUJI ROCK FESTIVAL(以下・フジロック)」は「こどもフジロック」というサイトを16年からスタートさせ、子どもと一緒にフェスを楽しむ情報発信をしていますし、現地でも子どもが遊べるメリーゴーランドなどがあるスペース「キッズランド」を設けたりしています。
「フジロック」もスタートして20年経っているので、お客さんがライフステージの変化によってフェスから離れてしまわないように、先んじて対応している感がありますね。
ただ、「子連れ」といっても、1歳か 5歳か、小学生かでも違ってくるじゃないですか。
公式でも色んな年齢の子連れの方への経験談インタビューがあったりするんですが、個人的にはまだちょっとかゆいところに手が届かないなと感じる部分もあって、たとえばもっと相互に情報交換できる場があったりするといいのになと思ったりもします。
――フジロックはかねてから保護者同伴であれば中学生以下は無料ですし、「VIVA LA ROCK」は今年から保護者同伴は小学生以下無料になっています。(※どちらのフェスも保護者1名につき1名が入場無料に。年齢確認のため身分証などが必要になることもあるので、詳細は公式サイトなどで要確認)
(なお、今年の「VIVA LA ROCK」のチケットは完売しています)
レジー:昨年、娘を連れて「VIVA LA ROCK」に行ったのですが、屋内ということもあって天候に左右されないし、天気が良ければ外のスペースで食事もできるので、「初めての子連れフェス」としてはピッタリですよね。
ただ子どもが屋内の照明や音に慣れていないので、その対策は必要だと思います。
――そこは大人と全然違いますもんね。子どもの耳を保護するイヤーマフなどの必要性も出てきますね。
レジー:子どもが疲れてしまったら、観たいアーティストの前に帰るという決断をしなきゃいけないこともあります。そこは無理強いできないですし。
子連れフェスならではの楽しみ方って?
――子連れフェスならではの楽しみ方はありますか?
レジー:去年のフジロックでの話なんですけど、チャック・ベリーなど渋い選曲のセッション企画を後ろの方で観ていたら、娘が「見えないから前に行きたい」と言い出したんですよね。連れて行ったら実際ガンガンに踊ってて(笑)。
「うちの子、こんな音楽が好きなんだ」みたいな、親的には意外な発見がありましたね。こういうことは実際に行ってみないとわからないですよね。
――レジーさんが子連れでフェスに参加した経験から、「これはあってよかった」と思う物はありますか?
レジー:子どもが疲れた時に、折りたたみ椅子があると便利ですよね(※イベントによっては使用不可の場合も)。あとフードの屋台が混んでいる時に、すぐに子どもに食べさせることができるお菓子や軽食もあったほうがいいと思います。
野外フェスの場合は、急な雨で風邪をひいてはいけませんし、レインコートも大事かと。ここはケチらずにシッカリとしたものを選んだほうがいいです。
――ちなみに、フェスはご夫婦で参加されていますか?音楽好きのご夫婦なら家族全員でフェスというのも楽しそうですけど、夫ないし妻の方が「興味ない」となってしまうと一緒に参加するのも難しそうな……。
レジー:そうですね、僕は夫婦で行っているのですが、ワンオペでフェスに参加するのは年齢にもよりますけど大変そうですよね。
ただ、個人的にはもっと色んな人に気軽にフェスに行って欲しいんですよ。「子どももまだ小さいしフェスには行けないかな」って思う人も多そうですが、意外と行けばなんとかなることは強調したいですね。
パートナーが音楽に興味がない場合でも、最近のフェスって音楽以外のこと、例えばフードの屋台なども充実してるし、フジロックはとくに環境を楽しむというか、キャンプに行くような感覚で参加しても楽しいと思うんです。もちろんしっかりとした準備は必要になりますが。
――著書にもありましたが、これまでもフェスは運営だけではなく参加者によって変わってきたという背景もあるので、今後また変化していきそうですね。
レジー:自分自身がフェスにまったくホスピタリティのない時代からひとりで行っていたタイプだったので、この数年の「レジャー化」的な動きに違和感はあったんですよ。「日和ってチャラチャラしやがって」みたいな(笑)。
そう思ってた時期もあるんですけど、「こういう楽しみ方もあるし、両方あればいいのでは」と最近は考えられるようになってきていて、子どもを連れて行くようになってからはさらにそう思うようになりましたね。
――「楽しいレジャー」のひとつとしてフェスが育つと良いですね。
レジー:もちろん全部のフェスがそうなる必要はないですし、若者だけがいるフェスがあってもいいと思うんです。
だけど、高齢化、少子化ですし、子連れきっかけでフェスがバリアフリーになって、どのライフステージでも楽しめるものになる可能性だってあるじゃないですか。お客さんもお互いに尊重し合えるといいですよね、
衝突がおきる可能性はゼロではないけど、それは寛容になるしかないですよね。もちろん、自衛は絶対大事だと思うんです。「子連れだから優遇しろ」というのは違うと思いますし、最大限の自分の準備は必要。それさえ出来たら堂々としていいはず。
お互いが気を使い合うことが大事だと思います。

ウレぴあ総研

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