【インタビュー】 Lead「初々しい男
女の恋模様をストーリーに」ニューシ
ングルは爽やかなダンスナンバー

男女の恋を花と蜂で例えた

──新曲『Bumblebee』の歌詞、メロディー、テーマ性がマッチされているなと思いました。まずどの部分から最初に作り始めたのでしょうか？

全員：嬉しい〜！

鍵本輝：曲先行ですね。その後に歌詞のテーマを決めていきました。今回春のリリースだったので、春の爽やかさを出していきたいなという想いから、花と蜂をテーマに男女の恋物語を描こうと思ったのが最初です。書き始めたときは、ガッツリ夜の男女で考えていたんですけど、やっぱり爽やかな方がいいなっていうお話しがあがったので、初恋をテーマにした初々しい男女の恋模様をストーリーにしました。

──夜のテーマでも合っていたかもしれませんね。この時期のリリースではなかったらそうなっていた可能性もきっと…

鍵本輝：かもしれないですし、僕たちがこの曲に5年後に出会っていたらその感じになっていたかもしれません。

──『Bumblebee』という言葉、なかなか聞いたことがないですけど、タイトルはどこから出てきたのでしょうか？

谷内伸也：俺は知らなかったんですよ。輝から聞きまして。蜂に関する単語を探していたらサビのメロディーに凄くハマるんじゃない？っていう所からこれになりましたね。

──なるほど。それでは続いて、『Bumblebee』が完成した時の周りの反応も含めての感触について聞かせてください。

鍵本輝：良いモノが出来たなって思いましたね。前作の『Beautiful Day』からは期間が空いて、そこから色んな曲に出会っていったんですが、この曲に一目惚れしたんですよ。みんなの声が入った曲を聴いたときに、良いモノが出来たと思ったのと同時に、ファンの皆さんの反応が楽しみだなという気持ちと、不安な部分もありました。でも凄く良いコメントを頂けたので、感無量といいますか、作って良かったなって思います。

古屋敬多：僕は不安でしたね。聴いてもらうまで凄く不安が勝っていて。「良かった」って言ってもらって解放される、そこで自信をもらえる感じでした。その声を頂けたのが始め嬉しかったですね。

──以外と不安ですか。皆さん的に“遊んだな”という感覚はあったのでしょうか？

鍵本輝：そうですね。結構レコーディングも色んな物を試しながら遊びながら録っていきました。

谷内伸也：トラックだけ聴くとカッコいいっていう印象しか残らないと思うんですけど、良い意味で歌詞のワード選びだったりとか、世界観がリードらしい遊び心が詰まっているなって。そのバランスが凄い自分的には好きですね。

──最初の韻を踏むところで既に、勢い付いた気合の入りようが伝わっていきます。

鍵本輝：韻は結構頑張りましたね。韻を探してストーリーを考えるっていう所もありましした。曲によって韻から探したり、変えていきましたね。

見どころたくさんのMV

──MVも楽しそうな感じがして、撮影地の雰囲気も良いですよね。

古屋敬多：憧れますよね。別荘欲しかったですもん。

──MVの中で「高ぶる想いはUnbreakable…」のあたりにスリッパを振る振りのシーンがありますが、あの振りってどうやって生まれたのですか？(笑)

鍵本輝：すごくシュールなんですけど、お借りしている別荘なので、その場所は土足禁止なんですよ。逆にそれを利用して、スリッパで踊ったら面白いんじゃない？っていう話になって。

谷内伸也：階段以外はルームシューズで良かったんですけど、階段だけはスリッパじゃないとダメって言われたんですよね(笑)。元々階段で踊りたいねって言っていたので、じゃあスリッパ使って踊る？って決まったんです。

古屋敬多：でも当日実際に、ルームシューズで行っても何も言われなかった…(苦笑)。結果面白い感じになって良かったんですけどね。

鍵本輝：日本のホームパーティー感がありますよね。

古屋敬多：ミュージックビデオを家で見ながらみんなも踊れるんじゃないか？という楽しみ方もね、ありますよね。

──みんなも踊れるといえば、「Ring Ding Dong Ring Ding Dong」のフレーズの部分は思わずマネしたくなりますね！そもそもこのフレーズの意味はなんて言うのでしょうか？

鍵本輝：がんがん鳴らすよ！みたいな。

谷内伸也：やったああぁ～！わーい！みたいな感じです(笑)。

──なるほど、振りの話を続けさせていただきますと、「SpicyなMy honey」の部分の振りがまたエロいですね(笑)

古屋敬多：お気づきでしたか…(笑)　

谷内伸也：落ちもちゃんとあるLeadらしい内容になっています。

──振り付けを考えるときって歌詞や曲の世界観とどういう風にリンクさせていくのでしょうか？

鍵本輝：トラック優先で振り付けをしていく場合もあれば、歌詞も拾っていく事もあります。今回はRADIO FISHのパフォーマーとして活動されているShow-hey君に振り付けをお願いしたんです。何作かLeadの振り付けをやってくれているので、どれくらいLeadが踊れて、どれぐらい表現力があるのか？という所を理解してくれているので全部お任せしました。とにかく踊り散らかしたいという想いでお願いしたんですけど、ミュージックビデオは遊びながらやっています。

古屋敬多：だからミュージックビデオでしかやらないフリも沢山入っています。それにShow-hey君の感性って羨ましいものがあるんですよ。人が湧くというか人に刺さるようなアイデアがポンポン出てくる人なので、パフォーマーとしても尊敬していますね。

Bumblebee 歌詞について

──ラップパートではどういうポイントを大事にしながらリリックを書いていったんでしょうか？

谷内伸也：輝が書いたメロの部分はどんだけ爽やかにできるか？だったので、僕の所で一番やんちゃな感じが出ればいいのかなっていう風にバランスをとって書いていきました。あとは、歌詞カードを見ずに聴き取れる言葉選びと、ラップ特有の口気持ちよさみたいなのを意識してやっていきました。一発聴いてわかるようにしたいなっていうのが一番ありましたね。

──「じゃれあいに擬態した照れかくしもなんかいいね」っていうフレーズは若い世代でもわかる人も多いと思います。

鍵本輝：好きな人がいるとちょっかい出したくなるじゃないですか？その感じをかけたらなって思って描きました。

──よくこの青春感を思い出してまた言葉にしましたね！

鍵本輝：思い返しながらもそうですし、青春ラブストーリーを描いている映画からインスパイアしたりもしました！

谷内伸也：初恋って小学生とかだと思うんですけど、小学生あるあるですよね(笑)。

──やっぱりちょっかい出しちゃうタイプでしたか。

古屋敬多：そうですね。擬態ばっかしてましたね(笑)。じゃれあいばっかでしたよ。

──「Ring Ding Dong」の後の「意味深な君がいいんだ」という歌詞、よくこれハメられたなぁって、さすがだと思いました。

古屋敬多：ちゃんと韻を踏んでますしね。

谷内伸也：日本語と英語で韻を踏んでいる感じが好きです。それに僕等韻が好きです！

鍵本輝：韻を踏みがちですね。(笑)

谷内伸也：踏みたがり。

──韻を踏もうって考えながら歌詞を考えていて、こういう歌詞って生まれてくるものなんでしょうか？

鍵本輝：そうですね。昔からラップの詞とかも皆で書いていたりしていたので、韻には敏感に反応しちゃうんだと思います。

──それは日本語でも英語でもいけるんですか？

鍵本輝：いけますね！

古屋敬多：そう考えると日本語って面白いですよね。物語を繋げていくんだけど、同じ言葉遊びが出来るというか、韻だけで完結できたりしますし。日本語だから出来る事はありますよね。

──ラップパートの後、「このまま君だけ愛せるなら」というフレーズは色々な捉え方が出来ると思います。この人を純粋に追っかけているのにも関わらず、このまま君だけを愛せるならっていう保険をかけているような気も(笑)。

古屋敬多：確かに。願望みたいなのが入っているよね。

鍵本輝：そうですね。伝えすぎない詞っていいなって思うんですよ。捉え方によっては色んな捉え方が出来るはずだし。聴く人一人ひとりに人生があるので、そこに上手く周波数を合わせてくれる余白が大事だなってすごく思いました。例えばですけど、エヴァンゲリオンって色んな考察が生まれていくじゃないですか？あそこのシーンはこうだったとか、そういうのって楽しいなって思っていまして。

──エヴァファンなんですか？

鍵本輝：エヴァファンです。好きなキャラクターはカヲルくんですね！謎の多い美男子です(笑)

ピックアップフレーズ

──それでは、UtaTenの恒例イベントになるのですが、ピックアップフレーズとして『Bumblebee』の中から好きなフレーズを教えてください。

鍵本輝：僕的にパンチラインが出たなって思うのは、「青い春の味Uh baby　ハニーレモンのスカッシュが弾けるように」ですね。青春と言えば甘酸っぱいし、それをハニーレモンに置き換えれたのが僕の中では、よく出来たなって！蜂ですしね。心の中で小さくガッツポーズをしました(笑)あと、「情熱の火よ純情を燃やして」とかも僕の中でキタな！って思った所です。情熱の火は自分が相手を思う気持ちなんですけど、それが自分のピュアな気持ちを消し去ってしまったっていう感じなんです、がっついてでも相手を奪い取りたいっていう。

──純粋な恋に堕ちたのかと思ったんですが、実は…。

鍵本輝：草食系男子が肉食系に変わった瞬間ですね。あと、１Aの「一目」と2Aの「二度」ですね。また、しんちゃんのラップは蜂っぽさが出ていていいなって思うんですよね。蜂を連想するような所が多くて、いいなって。

谷内伸也：俺のポイントは「目は正直 宙を素潜り」ですね。目って童謡すると泳ぐじゃないですか？それを泳ぐじゃなくて素潜りで踏んだ所はキター！って

──古屋さんはいかがでしょうか？

古屋敬多：シングルって季節とかも反映されてくると思うんです。そういう意味もあって今回は春なので、「蕾が開くようにそっと心を見せて」は凄くイメージがしやすいなって感じました。そこになぞらえているのは凄いと思いました。

鍵本輝：ありがとうございます！もっとください(笑)

古屋敬多：「まるでBang! Bull! Bee!」って耳で聴いたら普通に聴こえるんですけど、表記ではバング、ブル、ビーって分けてあるんですよ。そしてBeeは蜂だし、Bangは爆発た感じというか、射止めたいっていう意味があえうし、Bullはダーツの真ん中にあるブルだと思っているんですよ。その刺す感じも含めて、この単語3つで蜂感を出すのがすげーなって思いましたね。最後にこれを持ってくると気持ちよく締まるなっていうのもあるしね。あと、ラップの部分の「黄色信号」「味覚」も好きです。

谷内伸也：あと、「じゃれあいに擬態した照れかくしもなんかいいね」　の表現の仕方は好きです。

カップリング『雫～Sizk～』

──カップリングの『雫～Sizk～』はバラードかと思いきや、全然違う感じですよね。
この曲をカップリングに選んだ理由は？

谷内伸也：新たなLeadが聴けて、さらにパフォーマンスも出来るんじゃないか？っていう所が一番大きいですね。初の曲のテイストといいますか、2ステップ感がなかなかなかったんですよ。15年間の中で色んなジャンルに囚われずやってきましたけど、新しいなって思います。

──『雫～Sizk～』を初めて聴いたときの印象はいかがでしたか？

鍵本輝：単純にこれで踊ったら楽しそうだなっていう感じがしました。やっぱりライブを見据えて曲を選んだりもしているので、こういう振り付けして、こういう見せ方をして、こういう照明にしてっていうのを描ける曲だなと思います。

谷内伸也：色んな捉え方が雫からは出来るなと。エロなの？エロじゃないの？って(笑)

古屋敬多：何にでも捉えられるよね。

谷内伸也：演出によってはどっちにも振れる。

──歌詞を考えて演出を変えたりもされるんですね。

谷内伸也：イメージをしちゃいますね。

古屋敬多：この曲はかなり踊りそうな気がしますね。汗の方の雫は凄いかもしれません(笑)

運命ってある？『Rosario～ロザリオ～』

──『Rosario～ロザリオ～』は作詞家さんの想いや考えが反映された歌詞になっているように思いました。この曲を受け取ったときの印象などをお聞かせください。

鍵本輝：なんと美しい歌詞とメロディーなんだと思いました。最初この歌詞を見たときに、これはラブラブだなっ！って思いましたし。カラオケで男性が好きだと思っている人に、歌ったらジュンジュワーって(笑)勝負曲になりましたね。その勝負曲が実って、結婚式で流してもらえたらめちゃめちゃ良いなって。

古屋敬多：お色直しの音楽にもいいね。

鍵本輝：細かく言うね(笑)

古屋敬多：好きな人を思って聴くとすごい、よりリアルに想像できそうですね。

──「そう君は常に何故か懐かしい」っていうフレーズは“運命”というものを匂わせていると思いますが、皆さんは運命を信じてますか？また近しい体験などがありましたら聞かせてください！

古屋敬多：運命はあるんじゃないかな？とは思いますけどね。初めて会う人も確立的にすごい事なんですよ。そこで何かが生まれるのかわからないですけど。僕等で言えばファンの人もそうだし、出会ってきたダンサーの方たちもそうですし。それに実際に会って価値観とかも変わってきたりもしているので、運命と思いたいですよね。無駄事はないって15年やってきてわかってきた部分もあるんですよ。その時は嫌だなって思っても、のちになんか活きる場面とかがあるんですよね。これを経験していたからそんなに傷つかなかったなって。自分で変えていくのも人生なのかもしれないです。

谷内伸也：国道とかを通ると、初めて来たのに懐かしく感じるなみたいな事はありますね。国道ってどこも一緒の景色をしていると思うんですけど、何処か家の近くの場所に似ているなとか、そんな風に感じたりするんですよね。

──懐かしいものを探しに国道に出てみるのもありですね(笑)。

谷内伸也：帰った気持ちになれるかもしれないですね(笑)

鍵本輝：巡り巡ってまた同じ人に会うとかはあります。昔ダンススタジオが一緒で夢を追っかけていた仲間と再会したんですけど、今はデザイナーという全然違う仕事をしていて。だけどその人と俺たちがやっている事が上手い事をリンクすると良いなって思うんですよね。そういう巡りあわせがあったりするので、運命を感じました。

──『Rosario～ロザリオ～』からもピックアップフレーズを教えてください。

古屋敬多：「優しさの連鎖を繋げていこう時はロザリオ」ですね。結婚とかをした後は、家族になると思いますが、お互いに優しさを持ち寄らないとずっとは続かないんだろうなって感じるんですよ。つまみ枝豆さんと江口ともみさんの夫婦と仲良くさせてもらっているんですけど、あの夫婦って支え合って楽しそうに夫婦をしているんです。すごく理想な夫婦だなって思うので、優しさを持ち寄ることが大事だと思います。

谷内伸也：僕は頭の導入部分ですね。「たとえば路地をひとつあの日もし間違えなければ」ですね。ここって間違えなければが凄くポイントだと思うので、頭から掴まれました。

鍵本輝：そういうのってよくありますよね。道間違えちゃったけど、そのおかげで美味しいラーメン屋さんに出会えたとかもありました。間違えた事が正解だったっていう感じです。

──最後に今作がどんな一枚になったかをお聞かせください。

鍵本輝：Leadとしては最高の音楽をこの『Bumblebee』に乗せて作ってこれたなと思うので、珠玉の一枚が完成しました。ぜひ聴いて頂きたいです。ライブとしてはフェスに参加したりも決まっていますので、これでLeadを知ってくださった方も遊びに来て欲しいです。それに今日のインタビューをまとめると出会いというタイトルがぴったりだと思うので、この記事を読んでくださった人も何かしらの出会いなので、Leadを聴いてください！

谷内伸也：UtaTenさんは10代20代のユーザーさんが多いんですよね。今初恋の時期の方もいらっしゃるかと思います。背中を押されたりもするはずなので、Leadを聴いて素敵な男性をゲットしてください(笑)

古屋敬多：『Rosario～ロザリオ～』を聴いて結婚まで駆け上がって欲しいです！

TEXT:愛香
PHOTO:片山拓

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