渋谷すばる、36歳の決断 エイターの
絆 歌手としての評価

 関ジャニ∞渋谷すばるが15日、今年限りでグループから脱退し、ジャニーズ事務所を退所することを発表した。「今後の人生は、自分で音楽を学び、一から学んでやっていきたという意思が固まったので、正直辞めさせて頂きたいという意思を伝えました」という記者会見での渋谷の言葉、人気グループ関ジャニ∞からの独立という決意は、何を物語っているのだろうか。脱退表明を受け、ファンは悲痛の声を上げているのだろうか。

 渋谷すばるの歌唱力は、各方面から評価が高い。そして楽器演奏、歌もダンスもこなし、バラエティーや役者と、マルチスキルを発揮している。ジャニーズ所属のメンバー、関ジャニ∞のみならず、昨今のアイドルに求められるニーズは幅広く、それに惜しみなく応えている。渋谷すばるも同様に、“何でもこなせるアイドル”という活動をこれまで見せていた。

 歌、役者、バラエティとマルチな活動をして、どの分野であってもある程度のレベルのものを求められるということは、過酷なことではないかと思う。どの方面であっても光っていた渋谷だが、ギターを弾き、全身全霊で歌っているときの姿と立ち振る舞いは、別格な何かを放っているように見えた。「どれかに集中したい」という思い、自身がどの道に進んだらベストかというジレンマが生じるのは、ある種必然なのだろうか。

 「36歳という年齢を迎え、人生残り半分と考えたときに、海外で音楽を学び、今後さらに自分の音楽というものを深く追求していきたいと思いました」(抜粋)記者会見での渋谷の決意に満ちた語調とまなざしからは、今後の人生、ひとつの道に集中したいという気迫が感じられた。

 歌う姿、表情、目、そして声と、渋谷すばるのボーカル姿は真剣そのものだ。渋谷の高音域の歌唱からは魂の叫びを感じる。その“叫び”は、ストレートに響くのだが、どこか、迷いを払拭する何かを求めているような感情があるようにも思えた。そしてまだ、“もっともっと、出力できる”という大きな“可能性の近隣”が燃えているようにも感じられる。

 関ジャニ∞、そしてジャニーズ事務所との別れを決断した理由は、記者会見で本人の口から言葉として出されたが、その真意は、これから渋谷すばるが歩む音楽家としての道によって明らかになるのではないだろうか。

 今回の渋谷の脱退表明を受けて、エイター、関ジャニ∞ファンは悲鳴を上げているのだろうか――。関ジャニ∞の“聖地”のひとつ、東京都北区の赤羽八幡神社(通称=エイト神社)に赴くと、脱退記者会見から一夜明けた16日、奉納されたばかりの「∞」マークがついた絵馬が数多くあった。そこには、これからの渋谷すばるの進む道と、6人の関ジャニ∞を応援するメッセージで溢れており、ファンの美しい絆を垣間見た。エイターは、渋谷すばると、関ジャニ∞の無限大の未来を、温かく支えている。【平吉賢治】

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