石破茂の「春を感じる歌」10選【マン
スリー演歌/歌謡プレイリスト】

他人のプレイリストを知ると、その人のことが少しだけわかったような気になりませんか? このコーナーでは、毎回、様々なジャンルの人たちにプレイリストを作ってもらい発表します。テーマを決めるのもご自身です。第1回の発表者は、衆議院議員の石破茂さん。石破さんが選んだテーマは、「春を感じる歌」。今の時期にぴったりのセレクトになっています。
石破茂(いしばしげる)
1957年2月4日生まれ、鳥取県八頭郡八頭町郡家出身。自由民主党所属の衆議院議員。慶応大学卒業後、三井銀行勤務を経て、1986年7月、全国最年少議員として衆議院議員初当選。防衛大臣、農林水産大臣、地方創生大臣などを歴任。水月会会長。趣味は鉄道(乗り鉄)、プラモデル、料理、音楽鑑賞と幅広く、昭和の歌謡曲にも造詣が深い。

「春よ、来い」

平成6年10月発売 歌:松任谷由実 作詞・作曲:松任谷由実 編曲: 松任谷正隆

久しぶりの荒井由実的なメロディの歌だと思います。最初のLP『ひこうき雲』から3枚目のLPまでが、実に荒井由実さんらしい音楽でした。その後、松任谷になって、かなり作風が変わったような気がしますが、「春よ、来い」は元々のメロディラインが戻ってきたという印象で気に入っています。歌詞も“春が来るんだな、春を待ち望むんだな”っていう感じがすごくしていて好きな一曲です。

「早春の港」

昭和48年1月発売 歌:南沙織 作詞:有馬三恵子 作曲・編曲:筒美京平

発売当時、私は高校1年生でした。中学3年生の夏に、南沙織さんが「17歳」でデビューして、その後すごく印象的だった歌が「早春の港」です。筒美京平さんの、あの何とも言えない綺麗なメロディに乗って“春が来るんだな”という感じ、そして名もない若い男の子と女の子の醸し出す雰囲気が良く出ていると思います。この歌が入っているので、LP『傷つく世代』を買ったのを覚えています。

「春一番」

昭和51年3月1日発売 歌:キャンディーズ 作詞・作曲・編曲:穂口雄右

これはもう、キャンディーズといったら「春一番」で、キャンディーズ世代にとって記念碑的な作品でした。昭和50年に、「年下の男の子」でキャンディーズはメジャーになったんですけれど、「春一番」でその地位を不動にしたような気がします。「雪が溶けて川になって流れて行きます つくしの子がはずかしげに顔を出します」という、雪国に育った我々若い世代が共感する歌詞でした。

「贈る言葉」

昭和54年11月発売 歌:海援隊 作詞:武田鉄矢 作曲:千葉和臣 編曲:惣領泰則

当時、テレビよりもラジオでよく聴きました。この歌は、大学の卒業ソングではなく、中学、高校の卒業ソングだと思います。私は社会人1年生でしたが、自分が中学生だった頃、高校生だった頃を思い出して、心情的に共感するものがありました。歌詞が本当に良くできていて、卒業する年の2月から3月にかけての凝縮された思いっていうのがありますけれど、それをよく表した歌ですね。

「春なのに」

昭和58年1月発売 歌:柏原芳恵 作詞・作曲:中島みゆき 編曲:服部克久、J.サレックス

柏原芳恵さんの中で、「夏模様」と並んで好きな歌です。作詞作曲の中島みゆきさんは、やっぱり天才ですね。これは女の子の私小説的な歌詞のような気がします。たぶん高校の卒業ソングじゃないかなと思いますけれど、高校を卒業すると全く環境が変わるわけで、色んな理由でこういう歌になるのでしょう。歌詞では「記念にくださいボタンをひとつ 青い空に捨てます」の部分が印象的でした。

「春ラ!ラ!ラ!」

昭和54年1月発売 歌:石野真子 作詞:伊藤アキラ 作曲:森田公一 編曲:竜崎孝路

これはシチュエーションがわからない歌ですね。今付き合っている彼と、前付き合っていた彼と、なんで、3人揃って春ラ!ラ!ラ!なのか、よくわからない(笑)。歌詞はいまだに理解できませんが、これが石野真子のあの雰囲気にかかっちゃうと、なんだか楽しくてウキウキする歌になるっていう、不思議な歌でしたね。派手なアクションはないんですけれど、石野真子の振付けが可愛らしかったです。

「ベルベット・イースター」

昭和51年11月発売 歌・作詞・作曲:荒井由実 編曲:荒井由実・Caramel Mama

荒井由実時代で最も好きな作品の一つです。まだ日本に馴染みがなかったお祭りを歌の題名にしたというのが斬新だったと思います。イースターは、春分の日の直後の満月の次の日曜日なので、今年は4月1日で、2019年は4月21日です。キリスト様の復活という、明るく楽しい希望に満ちた感じじゃなくて、アンニュイな雰囲気の独特な感性の歌詞が印象的です。メロディも非常に荒井由実さんらしいと思います。

「色・ホワイトブレンド」

昭和61年2月発売 歌:中山美穂 作詞・作曲:竹内まりや 編曲:清水信之

私が議員になる直前で、すごく苦しかった頃の歌です。とても明るくてウキウキするような、スキップしたくなるような歌ですし、中山美穂さんが本当に可愛かったです。竹内まりやさんは明るい歌も暗い歌も、彼女以外ではありえないなっていうメロディですよね。この歌も竹内まりやさんにしか書けないと思います。自分が一番つらい時に、気分を明るくしてくれたという意味で印象的な歌ですね。

「花びらの舞う坂道」

昭和60年発売 歌:麗美 作詞:田口俊 作曲:松任谷由実 編曲:松任谷正隆

麗美さんってハーフで、すごく可愛いかった。ポスターに惹かれて、衝動的にカセットテープを買いました。春の歌や桜の歌はたくさんありますが、特に光景が目に浮かぶ歌のような気がします。花びらが散っていって、その時の切なさみたいな、女の子の気持ちを歌った素敵な歌です。あまりヒットしなかったので、知っている人は少ないと思うんですけれど、何となくそれが嬉しかったりもします。

「ささやかなこの人生」

昭和51年6月発売 歌:風 作詞・作曲:伊勢正三 編曲:瀬尾一三

発売当時、私は大学2年生でした。風は女の子達の間で人気がありましたね。私の彼女も風が好きだったので、彼女に気に入られようと伊勢さんの歌をたくさん覚えました。その中で好きな一曲です。「花びらが散った後の桜がとても冷たくされるように」って、よくこんな歌詞が思いついたなと思います。時代を越えて、甘かったり悲しかったりした、色々な自分を見つめることができる歌です。

全日本歌謡情報センター

歌謡曲・演歌に特化したエンタメ情報サイト

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着