「新海誠作品が大好きなんです!」 
舞台『雲のむこう、約束の場所』でヒ
ロインを演じる伊藤萌々香(フェアリ
ーズ)にインタビュー

映画『君の名は。』で世界的に注目されているアニメーション監督・新海誠による初長編アニメーション『雲のむこう、約束の場所』(2004年11月公開)が舞台化され、2018年4月20日(金)から東京国際フォーラム ホールCにて上演される。出演は、主人公の藤沢浩紀を辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)が務め、浩紀のクラスメイト白川拓也を高田翔(ジャニーズJr.)が演じる。そしてヒロイン役の沢渡佐由理を伊藤萌々香(フェアリーズ)が演じることとなった。
聞くところによると、伊藤はかねてより新海誠作品の大ファンを公言しており、今回の出演を誰よりも喜んでいるそうだ。そんな伊藤に話を聞いた。
伊藤萌々香
――ずばり、新海さんの作品で伊藤さんが特にお好きなのは?
新海さんの作品はほぼ全部見ています。好きな作品を一つに絞れないのですが……『秒速5センチメートル』と『言の葉の庭』はいちばん観ていると思います。絵がものすごくきれいで色合いとか景色とかすごく惹かれます。自分も絵を描くので影響されますね。作品の内容もダイナミックな世界観なんですよ!
――そんな新海さんの作品『雲のむこう、約束の場所』が舞台化され、かつ伊藤さんがヒロインの佐由理役を演じることになりました。最初にこのお話を聞いた時の心境はいかがでしたか?
この作品も映像で観ていたのでもちろん知っていました。新海さんの作品が舞台化され、そこに自分が出演できると聞いて「え!?」ってびっくりしたんです。好きな作品に出れるなんて夢のようです。だから、すぐ親に連絡しました(笑)。親も祖母も観に行きたいって今から言っているんです(笑)。また、フェアリーズのメンバーも私が新海さんの作品が好きなことを以前から知っていたので「うわあ、よかったねー!」って言ってくれました。
伊藤萌々香
この物語は内容が少し難しいというイメージがあったので、舞台版となるといったいどうなるんだろう、舞台を観に来てくださる方々に内容をどう伝えることができるんだろう、という不安もあります。さらに私が演じる佐由理が物語の鍵となるので、これは頑張らないと、というプレッシャーもあります。でもそれと同じくらい、ワクワクもしています。
舞台出演はこれが2度目となります。前回『スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE ~さよなら絶望学園~2017』に出演した時、すごく楽しい思い出がたくさん出来たので、また舞台をやりたいという気持ちを強く持っていました。とはいえ、昨年から演技の仕事を始め、こんなに早く次の舞台に立たせていただけるとは思わなかったです。
伊藤萌々香
――いい流れで次の舞台のお仕事に巡り合ったんですね。ところで今回演じる佐由理はどのような人物なんですか?
佐由理は純粋でキラキラしていて……その純粋さを自分がどうやったら表現できるのか、そこがポイントですね。でも、私にできるかなあ……(苦笑)。
――二人の男子から思いを寄せられているんですよね?
恥ずかしい。照れちゃいますね(笑)。

伊藤萌々香

――物語のことをよくご存じの伊藤さんから見て、本作を舞台化する際に気になっていることはありますか?
「飛行機」と「塔」がどう表現されるのか、まだ想像できないんです。でも想像できないからこそワクワクしています。
演出のモトイキ シゲキさんとは、初めてお会いした時に「アニメ版とは違ったところを掘り下げたい。飛行機の表現も頑張りたい」というお話を伺いました。でも具体的なことはこれから考えていくそうなので、どうなるのか本当に未知数ですね。モトイキさんも「この物語は難しい。台本作りに苦戦している」っておっしゃっていました。
――そして「夢」というキーワードもありますよね。
はい。寝ている間に夢の中で出会い、夢と現実がシンクロしていく……。そんな部分を舞台でどう表現していくんだろうって。今はまだ台本が出来上がる前なので、アニメ版を改めてみて、佐由理と同じ台詞を口にしてみたり、とイメージトレーニングをしているんです。佐由理というキャラクターに自分をどう寄せていくか。早く台本が読みたいです(笑)!
伊藤萌々香
――今回共演される方々とは全員初共演なんですね。
そうなんです。まだお話もあまりできてないんです。浩紀役の辰巳(雄大)さんについては、『もしもツアーズ』(フジテレビ)で共演させていただいているKis-My-Ft2さんたちに「今度舞台で辰巳さんと共演させていただくんです」って話をしたら「辰巳は本当に熱い人だよ! いい人だよ!」って言われました(笑)。
――思わぬところから辰巳さん評が(笑)!
他の方々も豪華すぎる皆さんですよね!ベテランの方々のお芝居を間近で見ていっぱい吸収しようと思っています。同じ演技を何度も何度も繰り返し観ることができるのってお芝居ならではだと思うんですよね。そこからたくさん学びたいです。
伊藤萌々香
――大勢の初対面の方々に会ったりコミュニケーションを取ることには抵抗ないですか?
基本的に人見知りはしないんです。フェアリーズの活動で握手会なども経験しているので。でも、稽古場ではさすがにすっと入っていける訳でもないので、緊張しそうです。前回の舞台では最年少だったので周りの方々に甘えていましたね(笑)。
――前回の稽古場で何か印象的な思い出ってありますか?
その時は静かな役どころだったんですが、稽古中にもう無性に踊りたくなっちゃって! 「ああもう一週間も踊ってないよ!」と、我慢できずに稽古場の外に出て、階段の踊り場で一人踊ってストレスを発散していました(笑)。
――今回は辰巳さんや高田さんといった、ガンガン踊れる方がいるから、これは巻き込んでしまってみては(笑)?
そうですよね! 一緒に踊ってくれるかな(笑)。
――最後になりますが、今回の舞台を通して伊藤さんはどんなことを思いながら挑みたいですか?
20歳になったので、大人になろうと先日まで前髪を伸ばして前分けにしていたんです。でもこのお仕事をいただいたので、10代のようにひさしぶりに前髪ぱっつんに切りそろえ、若返りを果たしました(笑)。青春時代を思い出しながら、この舞台に取り組みたいです。また、女子校育ちだったので共学校の楽しさも舞台上で体感してみたいですね!
伊藤萌々香
取材・文・撮影=こむらさき

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