3月31日@渋谷HARLEM Photo by 笹森 健一

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MAGiC BOYZ、渋谷で
『平成29年度 卒業パーティー』開催

スターダスト・プロモーションの男性グループ部門「EBiDAN」に所属する小学生と高校生によるラップユニット・MAGiC BOYZ(以下マジボ)。MCのトーマ/リュウト/マヒロの高校1年生の3人に、小学6年生のDJジョーを加えた4人で構成される彼らの、卒業シーズン恒例となった主催イベント、通称「卒パ」の第三回目となる『平成29年度卒業パーティー』が3月31日、渋谷HARLEMにて行われた。

2017年に引き続き、イベントはDJジョーのDJからスタート。「おはこんばんちわ」と挨拶しながら登場したジョーの隣には、2017年マジボから卒業したラッパーのZEN-LA-ROCKが登場。ジョーのDJをマイク・パフォーマンスでサポートする。自分の名前と引っ掛けた、はやぶさ「未来はジョー!ジョー!」からプレイはスタート。そのまま岡村靖幸などの楽曲に加え、ZEN-LA-ROCKやENJOY MUSIC CLUB、SUSHIBOYSなど、マジボへの楽曲提供も行っているアーティストの楽曲などをプレイしていく。今回からジョーのDJセットが、アナログ・レコードを使ったターンテーブル・セットに変更され、これまで以上にスキルを求められる形となったため、やや苦戦する部分も見られたが、丁寧なDJプレイに、会場の温度は高まっていく。

ジョーのDJプレイが終わると、スクリーンにはマジボ・メンバーが映し出され、映像を通して今回のライヴ・ゲストを紹介していく。まず登場したのは、YOUNG HASTLE。「ストロングゼロ」や「酔ってる」など、10代グループが主催するイベントでアルコールソングを立て続けに披露。大人の流儀を教え込むような展開に会場の度肝を抜く。そういった教育によろしくない曲だけではなく、自身の高校球児だった頃を歌う「最後の夏」や、音楽で生きる事を宣言する「バイトしない」など、マジボ世代にメッセージする構成が印象的だった。

続いてはZEN-LA-ROCK。元メンバーだけあって、呼び込まれ登場すると大きな歓声が上がる。そしてニュー・ジャック・スウィングをテーマにした「NEW JACK UR BODY feat. BTB」で会場を一気に盛り上げ、「卒業から一年経ってホーミーの俺に対する興味が薄れてると思ったけど、そこそこ大丈夫だった」とコメント。グループの卒業理由として「婚活とアルバム制作」を挙げていた彼だが、婚活は成功しなかったようだが、アルバム『HEAVEN』のリリースは成功。その充実アルバムから「別にイイんぢゃない feat. Kick a Show」、「SEVENTH HEAVEN feat.鎮座DOPENESS&G.RINA」を披露し、その成果をホーミーにライヴを通して伝えた。

続くはこのイベントの紅一点、シンガー/ラッパーのLUNAが登場。Mr.マリックの実娘としても知られる彼女は、「HARD」「 I'm Ready」「BODY ROLL」など、タフな楽曲を続けて披露。「マジボに提供した「MAGiC HAND~マジヘン!~」と同じような、ハードなラップをやってみました。あの曲はマジボの『男』の部分を出したかったんだけど、楽しめた?」という言葉には、客席から拍手が上がった。そして明るく軽やかなレゲエ・チューン「SUMMER TIME」で明るくライヴを締めた。

そしてゲスト・ライヴのトリは、マジボ学園の「校長」であるNIPPSを擁するBUDDHA MAFIA。モクモクをスモークが立ち込める中、「大怪我」や「DON'T TEST DA MASTER」、「人間発電所」など、BUDDHA BRAND時代に彼らが生み出した日本語ラップ・クラシックに加え、「Touch N Go feat. K-BOMB」など、現在の体制で生み出した曲まで幅広く披露し、ベテランの妙味を提示する。

ゲスト・ライヴが一段落すると、天使の姿になったジョーがリコーダーで「威風堂々」を吹きながら登場。音がひっくり返ったりするその拙さにも、会場から「かわいい~!」という声が上がる。そして天使となったジョーに神様から「3人の人間に魔法をかけ、幸せな人生を送らせる事が出来たら、見習い天使からの卒業を認めよう」という司令が与えられる。まずジョーが魔法をかけたのは、3人の女子高生……なのだが、この3人は女装したトーマ/リュウト/マヒロ。その女装姿に、会場からは割れんばかりの歓声が上がる。そしてその3人にジョーが魔法をかけた所から、マジボのライヴはスタート。女子高生の姿のままステージに上がった3人は、「男子高校生あるある」である“DK GO!!!"を、「女子高生あるある」バージョンとして内容を変更した「JK GO!!!」を披露。フューチャー・ベース的なハイパーなサウンドはそのままに、歌詞は女子高生っぽく、振り付けにも可愛らしい部分もプラスし、この日だけの特別版で会場を沸かせていく。そしてニュー・シングル「ハッピーエンドマジック(食べざかり盤)」に収録された「PAC47」と展開し、その女子高生姿のまま、トーマは「とまちん」、リュウトは「りゅんりゅん」、マヒロは「マッピィ」として自己紹介。そのまま危険な誘惑を拒否するアーバン・ファンク・ラップ曲「でも、ダメ、ゼッタイ」に続き、ZEN-LA-ROCKを迎えた「Oh!!!受験☆Night Fever」を披露する……のだが、女子高生3人は受験に失敗したりとなぜか不幸になってしまい、天使ジョーの作戦は失敗する。

続いてジョーが3人に選んだのは、チャラ男としての人生。女子高生からチャラ男姿になったマジボは、「オレでしょ??」で再びライヴをスタートさせ、会場に降りて女性に強引にアプローチする姿は、まさにチャラ男。そしてLUNAを呼び込んでの「MAGiC HAND~マジヘン!~」に続いては、チャラ男らしくナンパのセリフを競う“ナンパ大喜利”や、会場の女性に向かってアピールする“ナンパラップ”など、キャラクターに沿ったライヴを展開。そのまま「10000000000YEN」、「ハッピーエンドマジック(おねだり盤)」に収録されたSUSHIBOYSプロデュースの「O.NE.DA.RI」で会場を盛り上げていく……のだが、またもや3人のお金が無くなったりしてしまい、不幸になってしまう。そして神様からは「『自分もこんな人生だったら最高だな』という魔法をかけなさい」と司令され、魔法をかけると、学ラン姿の3MCと、ランドセル姿のジョーが登場。マジボが本来の姿でステージに登場した。

マジボの自己紹介ソングとも言える「MAGiC RiDE 2017」で始まったライヴは、TRAPビートが基調になった「俺の髪は黒」、そして校長先生であるNIPPSを迎えた、彼らの原点的な楽曲とも言える「illson」と、彼らを象徴する楽曲で展開していく。その勢いのまま、彼らの楽曲の中で最もアグレッシヴな「Do The D-D-T!!!」で、会場の熱気は最高潮に。神様からは「マジボになるのが最高の人生だったのだな。卒業試験合格だ」との言葉が。そしてNIPPSとVIKNがステージに上り、メンバーに修了証を手渡す。トーマは「マジボとしてもっと素晴らしい人になって、マジボの遺伝子を紡いできたい」、リュウトは「高校とマジボの両立と向上は大変だけど、高2では目に見える形で結果を出したい。内面も含めて成長出来る1年にしたい」、マヒロは「この一年は1stアルバム『第一次成長期~Baby to Boy~』や、ワンマン『ワンマンライブ2017春 ~大漁祭~』など、色んな事を学ばせて貰った。色々直して次の一年に向かいたい」と29年度の総括と30年度への抱負を語った。そして小学校を卒業し、中学生になるジョーは「マジボがあったから、楽しい小学校生活になったから、みんなに感謝してます。アナログDJにも慣れるようにするので、応援よろしくお願いします」と締めくくった。

ラストはそのマジボの29年度を振り変える映像に乗せて、エモーショナルな“ハッピーエンドマジック”で舞台を降りたマジボ。アンコールでは、リュウトが「今回はメンバーのグループ卒業はない、ジョーは小学校を卒業するという、超ハッピーな卒パになりました」と話し、「知りたいことだらけ/これから」という希望に溢れるメッセージが胸に響く“ありのままでマジボ”、そしてジョーのランドセルが空に上り、メンバーと会場と一体となっての「卒業おめでとう」とジョーに呼びかける。彼らの明るい未来を感じさせるようなライブは、希望を感じる形で締めくくられた。

Photo by 笹森 健一
Text by 高木晋一郎
3月31日@渋谷HARLEM Photo by 笹森 健一
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OKMusic編集部

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