14歳のボーカルそれいゆを擁するバンドSOLEIL、素顔に迫るインタビュー!

14歳のボーカルそれいゆを擁するバンドSOLEIL、素顔に迫るインタビュー!

14歳のボーカルそれいゆを擁するバン
ドSOLEIL、素顔に迫るインタビュー!

ボーカルのそれいゆは楳図かずお好き!?
──それいゆさんは楳図かずおさんがお好きなんですよね。だから衣装もボーダーなんですか?
それいゆ:んふふ(笑)。『MARINE I LOVE YOU』って曲があるので、そこに寄せた感じです。

──楳図かずおさんのどんなところがお好きなんですか?
それいゆ:『わたしは真悟』が好きです!

──あ!楳図さんご本人というよりは作品でしたか!
中森泰弘:好きな男性のタイプだったらスゲェな(笑)!
サリー久保田:それは違いますね(笑)。
それいゆ:(笑)。

──まことちゃんハウスを見に行かれたりしたのかと..(笑)。
それいゆ:行ってない(笑)。でもちっちゃい時、吉祥寺で見かけて追いかけたことはある(笑)。

──楳図かずおさんの他の作品は読まれたことは?
それいゆ:『まことちゃん』の8巻を読みました。
一同:(笑)
サリー久保田:お母さんが好きで、おうちにそういうものがあったんだよね。
ファンなら100倍楽しめる『MARINE I LOVE YOU』
──ではそんな楳図かずおさんの作品『わたしは真悟』をモチーフにして作られた楽曲『MARINE I LOVE YOU』について伺いたいと思います。この曲の歌詞や音に関して、それいゆさんの方からリクエストをされたりは?
それいゆ:なかったよね?でも、出来上がった歌詞の「Yes or No?」ってところを漫画と同じように「Y or N?」って書き方に変えてもらいました。
サリー久保田:この作詞をしてくれた人が偶然『わたしは真悟』が大好きで、それいゆちゃんも『わたしは真悟』が好きだってことを知ってこういう歌詞を書いてくれたんです。

──この作詞の方は他にも『ごめんね、テディベア』や『青いインクのラブレター』を書いていらっしゃいますね。
サリー久保田:そうなんです、microstarというグループのボーカル兼作詞をされている飯泉裕子さんという方で、旦那の佐藤清喜さんって方は作曲家なんです。

──あ、『MARINE I LOVE YOU』はご夫婦で作られているんですね!
サリー久保田:そうなんです!

──この曲をもらって初めて聴いた時の感想はいかがでしたか?
それいゆ:なんか、楽しかったです。ここあれだ!って(笑)。

──『わたしは真悟』ファンにはわかるフレーズが入ってくるような。
それいゆ:全部そうだよね?
久保田&中森:そうですね。

14歳だけど昭和には馴染みが
──『MARINE I LOVE YOU』に限らず全曲通して昭和テイストな曲になっていますけど、それいゆさんはこう言った曲ってあまり馴染みがなかったんじゃないですか?
それいゆ:ずっと家にある曲を聴いていて、あまり同世代が聴くような曲を聴いていなかったからこういう曲は割と聴き慣れてました。

──そうなんですね、そんな中でそれいゆさんが好きな歌手は?
それいゆ:いつも言ってるけど、フレネシさんが好きです。

──フレネシさんとの出会いも気になりますが、そもそもそれいゆさんがSOLEILとして活動する前、サリー久保田さんや中森泰弘さんとの出会いについて聞かせてください。
サリー久保田:滅多にライブをやらない僕のバンドがあって、中森さんはそのバンドのギターで、ボーカルは女性2人いて、そのボーカル1人の姪っ子さんがそれいゆちゃんなんです。10年くらい前にそれいゆちゃんのお母さんがイラストの作品の個展を開くっていうことで行ったら5〜6歳の頃のそれいゆちゃんが。

──それいゆさんはアーティスト一家なんですね!それいゆさんご自身もグッズのイラストを描いたりしているそうですね。今回のリリースパーティーに向けてのグッズも制作されているんですか?
サリー久保田:ちょっとTシャツ作りすぎて余っちゃってて(笑)。なのでそれいゆちゃんのイラストを使ったステッカーと、それいゆちゃんの写真でポスターも。あとはそれいゆちゃんのお母さんがスマホで撮っていた写真のフォトブックの2号目を出します。

──フォトブックですか。しかも2号目なんですね!
サリー久保田:最初に作ったのは12歳から13歳くらいだけど、今度のやつはここ1年くらいの写真がほとんどです。

──この歳の1年って急激に成長しますからね。ご自身でも成長を感じられたりしますか?
それいゆ:いや、ないです(笑)。でも、背は伸びました!

──音楽に関しては如何でしょう?
それいゆ:残念ながら…ないです(笑)。

──意外と本人って気がつかないものかもしれないですね!
それいゆ:昔の(たんきゅんデモクラシー時代の)曲とは聴き比べるけど、、あれはもう自分じゃないから(笑)。
中森泰弘:ちっちゃいのに、あの古い童謡の声のような歌声は作っていたらしいですよ。だから今の歌声の方が自然なんじゃないですかね。
それいゆ:今何も考えてない。

──今回の『My Name is SOLEIL』はテーマ性を持たれながら制作されたのですか?
サリー久保田:コンセプトのようなものがあったわけではないんですけど、この前に出したシングルのようなアイドル風のオールディーズっていうところは意識していました。基本的に好きな60年代の音楽性は変わらないので、周りのミュージシャン仲間に声をかけて制作しましたし。そういうのがテーマって言ったらテーマかもしれないですね。あと詞の内容なんかは特に打ち合わせをした訳ではなくて、彼女が14歳という事と、強いていうなら初恋という部分。皆さんが14歳の頃を思い出すような事とかですね。でも自然にまとまったのではないか?と思っています。

――MVの制作もされているんでしょうか?
サリー久保田:はい。中森さんも僕も美大を卒業しているんですよ。なのでジャケットもデザインしています。

――え〜!そうだったんですね!このジャケットも何かイメージがあって制作したんでしょうか?
サリー久保田:シルヴィ・ヴァルタンとビートルズが一緒に撮っている写真があって、それを見て作りました。わかる人にはわかると思います。
1st アルバム「My Name is SOLEIL」
――それいゆちゃんはそれがジャケットの元になっている事知っていましたか?
それいゆ:撮る前にこれ!って言われてたので知っていました。

――ポーズとかも自分で?
それいゆ:いやいや。言われないと動かないんです(笑)
大人が思う14歳を現役の14歳が歌う
──歌詞について触れさせて頂きたいんですが、今回の収録曲の中から特に好きなフレーズを教えてください。
サリー久保田:僕は『ごめんね、テディベア』の「傷つく為にドアを開けて」が好きです。思春期の子供から大人になるっていう感じが出ているかなって。初恋から告白的な、大人と子供の狭間がありますね。知り合いのプロデューサーさんと話をしたときに「14歳ぐらいが一番面白い」って話をしたんですけど、13歳だと子供で15歳だと大人なんですよね。でも14歳って揺れ動く感じがして。それいゆちゃんはぴったりだなと思っています。

中森泰弘:『ごめんね、テディベア』にはキュンとなりますね。自分たちは女の子じゃないんで、俯瞰してみる感じではあるんですけど、「ごめんね」って言ったときにその子がどういう気持ちだったか?という所を考えると…。あと『恋するギター』の「今この時のときめきよ鳴り止まないで」とかは、いつまでもそれが続いて欲しいなって思うかな。その時の自分はわからないんだけど、ちょっと振り返ったときに「あれ?凄い楽しい時間だった」って思うと思う。大人な歌詞だからかもしれませんね。
──14歳に戻りたいなという感情は、大人になってからもありますか?
中森泰弘:ありますね。嫌だなって思う事もありますけど、戻れるんだったら戻ってみたいなって。ただ覚えているのは、そのくらいの歳の時ってもっと大人な歌詞に憧れていたかなって。やっぱり下より上に憧れるじゃないですか。
──わかってないくせに、浅い経験の中から共感だと勘違いしてることってありますよね。
中森泰弘:そうそう(笑)。歌詞は大人がそういう気持ちに書いたっていうのが全体的にそうかな?って思いますけど、歌った本人がどう思ったのかは知りたいですよね。
それいゆ:どういう気持ちで歌ったかは、『青いインクのラブレター』では傘をさしている気分で歌っていました。本当にそういうのしかないです。

──頭の中でMVのようなものが流れていて、その主人公になりきって歌うという感じなんでしょうか?
それいゆ:割とそんな感じです。

──傘を差しながらどんな風に歩いているんですか?
それいゆ:細かい事を言うと、歌詞をそのまんま頭に浮かべてという感じです。

──私「上手に隠していたから滲んでしまったの」の部分の跳ね上げるような歌い方が可愛いなと思いました。
それいゆ:あれなんでやっているんだろう…。
中森泰弘:ポイントですね。歌録りして思ったのが、ちゃんとこの歌詞に沿った感情が歌に出ているなって思ったんで。

──それいゆちゃんは完全に感覚肌なんですね。
それいゆ:凄く細かく喋ればイメージはあるんですよ。『青いインクのラブレター』の最初の一かたまりは、下駄箱なんですよ。雨降ってて傘さして出る所で。次のかたまりは坂道で、うちの近所にあるいなげやとかの近くを想像しています。

──かなりローカルなんですね!
中森泰弘:めっちゃローカル。

──では『ごめんねテディベア』の中から気になるイメージを教えてください。
中森泰弘:そもそもテディベアって持ってるの?
それいゆ:持ってますよ。LINEのくまだけど。ブラウンかな。

──それいゆちゃんがイメージしているくまはそのブラウンだったり?
それいゆ:いやミスタービーンのくまですね。

それいゆの好きなフレーズ
──それいゆちゃんは好きなフレーズはありますか?
それいゆ:『夢見るフルーツ』の歌詞が好きですね。可愛いから。これは二階建ての一軒家を想像して歌っています。ちなみに白い壁があるスタンダードな家。私は二階で寝てて、起きて階段を走って学校にいき、学校から帰ってきてリビングで話して終わる感じを想像しています。

──面白い想像ですね。
それいゆ:『姫林檎 GO GO!』はとくに意味はないです(笑)『キャンディの欠片』はドアが三つあるんですけど、全部小っちゃいんです。小っちゃくて重くて、そのドアからサリーさんしか出てこないんです。「一つ、二つ、三つ」のところはレコーディングの時のサリーさんがどうしても浮かんでくる (笑)。
サリー久保田:こういう風に歌ってって言ったもんね。それいゆちゃん、歌う時絵を書いていましたよね?モノクロの絵だったような。
それいゆ:そうです。靴だけ赤にして書いてました。
──レコーディングの際にリクエストされた事は他にもあるんでしょうか?
サリー久保田:そんなに色々は言ってないですね。20年くらい前にそれをやって失敗しているんで。(笑) 最初デモを作って今回色んなタイプの曲があったんですけど、本当に元気よくとかアンニュイとかそんな程度でお願いしました。でも本人から色んなものが曲によって出てきたんで、こっちから色んな発見がありました。

──『魔法を信じる?』の「Hm Hm Hm」ってハミングする部分がとても良いなと思いました!
それいゆ:これ、どんな風に聴こえているのかわからないんですよね。音が出ているのかすらわからないんです。

──そういう感覚なんですね。一曲目にかなりパンチが効いているといいますか。
中森泰弘:それいゆもこの曲が一番好きなんですよ。
それいゆ:好きなポイントはわからないんですけど、好きなんです!
サリー久保田:『魔法を信じる?』は実は白雪姫の詞を引用しているんです。これジョンレノンが子供のときに、ジュリアとお母さんが子守唄替わりに歌っていたっていう詞なんですよ。

──白雪姫の詞を引用している曲があったり、リンゴをかじるって歌われている曲があったりしますが、曲同士の共通点ってあったりするんですね。
サリー久保田:偶然だったんですよ。

──「青いインク」というフレーズも2曲に使われていますが、意味があったりするんでしょうか?
中森泰弘:僕の青春のイメージだったりするんですよね。だからそれが共有しているのかな。青いインクが昔流行っていた事もあります。黒じゃないんですよね。

──そうなんですね、背景を知らない世代この歌詞を読むことに関してはどうお考えですか?
中森泰弘:自分たちの子供の頃に大人の歌詞を聴いて「これなんだろう?」って思うことがいっぱいあって、それを自分で調べたりするっていう作業も楽しかったから、この「青いインク」を調べてそういう事か!って面白いなって思ってもらえればいいなって。14歳の彼女に合わせた歌詞を書くと、それだけになっちゃうから、背伸びするのにちょうどいいんじゃないかな?って思ったんです。

──背景を知らないけれどこの曲にハマるこの感覚のはなんでしょうね、大人になりたいからなんでしょうか…。
中森泰弘:自分はものすごい大人ですけど、未だにそれっぽい曲聴くと大人になったみたいでいいなって思います。そういう感覚があってもいいなって感じるし、いつまでたっても大人に憧れるのは素敵です。

最後に…
──『ソレイユのテーマ』は中森さんが担当されています。かなり音が速いですよね。タイトルがカタカナ表記での“ソレイユ”ですが、これは何を意味しているんですか?
中森泰弘:意味はバンドとしてのSOLEILのイメージですね。

──曲のような尖った部分を感じていらっしゃるんですか?
中森泰弘:パッとみた感じや喋った感じとかもぼんやりしているんですけど、鋭い部分とかも見え隠れする部分があるので。喋ってて年が変わらないときもありますよ、あまり意識しないで喋っているんですけど、その瞬間に見える大人っぽい感じ。

──最後に『My Name is SOLEIL』について想いをお願いします。
サリー久保田:それいゆちゃんの今の魅力がいっぱい詰まったアルバムかなって思います。音楽的に言えば、ビートルズ前夜の50年代のロックンロールから、ちょっとロックンローラーが事故とかで亡くなってしまい、終わりかけていた頃に始まったポップミュージック。それがアイドルミュージックだった時代。そういうドリーミーなアメリカンミュージックは、僕ぐらいの世代からしたら吸収されているものだと思うんですけど、それいゆちゃんと出会ったときにそういうのが出来たらなと思っていまして。アイドルをやりたいをやりたい訳じゃないんですけど、アイドルミュージックをやろうと思ったらその頃のアメリカンポップス、ロンドンのビートルズ前夜のマージビートのイメージがあります。歌の主役はそれいゆちゃんなので、上手くハマって良かったと思いました。
中森泰弘:アルバムってなったときにどうなるかわからなかったんですけど、良かったです。演奏も楽しく、一発で録る感覚でやったのでボーカルもそんなに直さなくて自然な形でいけたかなって思います。どうしてもボーカルを作りこんじゃうとトラックに合わずに、雰囲気が違うものになってしまうので、それはちょうどいいぐらいのおっさんたちと調和できたんじゃないかと思います。
それいゆ:それいゆの歌を除けばいいと思っています!(笑)ぜひ聴いてください!
TEXT&PHOTO:愛香

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