衣装をチェンジし「眠り姫」を演奏するメンバー  写真左よりSaoriは鳥、Fukaseはドラゴン、DJ LOVE は牛、Nakajinは狼の仮装。 photo by 上飯坂 一

衣装をチェンジし「眠り姫」を演奏するメンバー  写真左よりSaoriは鳥、Fukaseはドラゴン、DJ LOVE は牛、Nakajinは狼の仮装。 photo by 上飯坂 一

SEKAI NO OWARI、初の野外フェスが6
万人を動員し大成功! 最終日にはア
リーナツアーを発表!

SEKAI NO OWARIが10月12日(土)から14日(月・祝)にかけてセルフプロデュースによる初の野外ワンマンフェスティバル「炎と森のカーニバル」を開催。3日間あわせて6万人の観客が集まり大成功を収めた。
「炎と森のカーニバル」はステージセットから舞台演出、さらには場内のさまざまな仕掛けまでをもすべてSEKAI NO OWARIのメンバーが考案。サブエリアでは仮装コンテストを行なったりフォトセッションコーナーが設けられたりと、3日間だけ現出したカーニバルの雰囲気を存分に楽しめる工夫が凝らされた。

トライバルなパーカッションによる場内SEが鳴る中、開演を告げる大きな鐘の音が鳴り響くと場内は早くも総立ちに。まずは前方スクリーンでフェスを象徴するドラゴンが咆哮するオープニングムービーが流され、続いてステージで一閃の爆発が光る。それを合図にステージ上空を覆う巨大樹から豪雨が降り注ぐというドラマチックなオープニングを迎えた。炎の特効に包まれたステージで1曲目として奏でられたのは「Love the warz」。メンバーはトラディショナルな黒の燕尾服に真っ赤なボトムやドレスを身に着けた姿で、シリアスな音像を表現していく。

そしてNakajin(Leader, Sound Produce, G)が「こんばんはSEKAI NO OWARIです! 寒いからみんな飛んだり跳ねたりしろよー!」と煽った挨拶に続いては「虹色の戦争」。入場時に全員に配布された「スターライトリング」が無線制御で色とりどりにきらめいたり一斉に明滅したりと、ステージ演出に一役買う。フェスは富士山の麓の野外で開催されたため、日が落ちたあとは秋を感じさせる寒さに。そこでDJ
LOVE(SoundSelector, DJ)が担当した最初のMCでは、オーディエンスの寒さを気遣う一幕もあった。また「ひとつ言っておこうと思ってたんだけどね、このステージに出てくる俺は全部俺本人だからね」と意味深なセリフも発し、このあとの内容への期待を煽った。

続くブロックは「ファンタジー」からスタートし、大サビ前のブレイクではウォータースクリーンを使って落ちてくる水滴で歌詞を表現するなど、新しい試みも。そしてFukase(Vo)のギター弾き語りから始まる「白昼の夢」では、Saori(Piano, Show Produce)のピアノが優しく楽曲を支え、後半のきらめくような展開へとハシゴを渡す。さらにスクリーンでいじめを示唆する寓話のような映像が流され「天使と悪魔」につなげたあとは、Saoriのピアノ独奏から「花鳥風月」に。場内を優しい空気が包んだ刹那、突然真っ赤なパトランプが回り出す。「緊急警報発令!『炎と森のカーニバル』内に侵入者発生、侵入者は銃を所持している模様」というアナウンスが響いたかと思えば、続いてスクリーンで楽屋に侵入したギャングに脅されるメンバーとスタッフ、という映像が流される。メンバーの危機を救うために隙を見て脱出したDJ LOVEは、スクリーンから飛び出して鮮やかに舞台上に登場しキレのいいダンスを披露。ダンスの終わりにギャングたちは銃で蜂の巣にされる、というストーリーが繰り広げられた。

観客がなごんだのもつかの間、舞台が不穏な照明に照らされたのち一瞬の静寂が訪れると、次の瞬間には花火のようなライティングとレーザー光線でステージが染まる。ここで演奏されたのは、ナゾトキネマ「マダム・マーマレードの異常な謎」の主題歌に起用された「Death Disco」だ。衣装チェンジしてステージに登場したメンバー4人は、SEKAI NO OWARIが有する攻撃的な側面を前面に押し出したサウンドと鬼気迫るパフォーマンスで観客を魅了した。さらには、Fukaseが今年2月に足を骨折したことが元で作られた楽曲「broken bone」を楽曲の持つキッチュな雰囲気が楽しめるアレンジで演奏し、バンドの2面性を感じさせた。

ライブ後半は、ワルツのリズムが心を弾ませる「深い森」、ドラゴンが空をかける映像がフィーチャーされた「眠り姫」、ステージ上にステンドグラスのようなモザイク模様が投影された「幻の命」と、彼らの代表曲を楽しめる作りに。そしてFukaseの「ボーカル殺しのアッパー続きなんで」という言葉に続いて「アースチャイルド」を投下する。ここからはサブステージにウォータースクリーンが出現し、人魚が泳ぐ映像が投影される演出も施された。スターライトリングが淡いピンクで明滅し場内が柔らかな空気に包まれた「yume」が演奏されたあとは、本編最後のナンバーとして最新シングル「RPG」を披露。壮大なオーケストラサウンドとポップな鼓笛隊の音色が、SEKAI NO OWARIが作り出した一大フェスティバルの終わりを華やかに彩った。

アンコールを求めオーディエンスが歌う「スターライトパレード」のフレーズが夜の闇にこだますると、しばらくしてスクリーンに英語で「アンコールにお応えして皆さんを『あの世界』にお誘いすることにしましょう」との文字が出現。直後にスターライトリングが星灯りのように点灯し、フィールドは幻想的な雰囲気に満たされた。そして演奏されたのは、もちろん「スターライトパレード」。Fukaseの伸びやかなボーカルと観客の合唱が一体化し、大きなうねりを作り出していた。

続くMCでは、Saoriが代表してアンコールのお礼を述べる。ちなみに13日公演では、この日がFukaseの誕生日当日だったことを受けて観客が「HAPPY BIRTHDAY」を大きな声で歌うプレゼントも。Fukaseははにかみながらも嬉しそうに目の前のフィールドを見つめていた。さらに14日の最終公演では、Saoriが「『炎と森のカーニバル』終わってしまうよ……。本当に楽しい3日間が皆さんのおかげで過ごせました!」と表明。続けて「ここで皆さんにお知らせがあります!『炎と森のカーニバル-スターランド編-』やります!」と宣言すると同時にスクリーンでツアータイトルと概要を発表すると、この日一番の歓声が起こる。「みんなの街にも行くから待っててください!」との言葉に多くの歓喜の声が返された。そして演奏された「Fight Music」では、オーディエンスはマフラータオルを振り回してメンバーの熱演に応える。そしてFukaseが「次で本当に最後の曲やります。楽しいよ、俺。でも楽しいのは俺だけじゃないでしょ?」と一息つき、「おっきな声で歌ってください」と告げると「インスタントラジオ」を歌い出した。Fukaseの願いに応じて観客は声の限りにサビを合唱する。そして大サビでは特効で銀テープが舞い、続いてシャボン玉が降り注ぐ中花火が打ち上げられるというスペシャルな演出で、3日間のカーニバルは大団円を迎えた。

「SEKAI NO OWARI 全国ARENA TOUR 2014『炎と森のカーニバル-スターランド編-』」は2014年4月12日(土)13日(日)14日(月)の大阪城ホール3DAYSを皮切りに、6月21日(土)の真駒内セキスイハイムアイスアリーナ公演まで全15公演を開催。明日10月15日(火)15:00からは、オフィシャルモバイルファンクラブ「S.N.O.W.S」会員を対象としたチケットの最速先行受付が行われるので、ぜひチェックしてみよう。

「炎と森のカーニバル」2013年10月12日
∼14日@富士急ハイランド セットリス

01. Love the warz
02. 虹色の戦争
03. illusion(12日)/ 生物学的幻想曲(13日)/ 世界平和(14日)
04. ファンタジー
05. 白昼の夢
06. 天使と悪魔
07. 花鳥風月
08. Death Disco
09. broken bone
10. 深い森
11. 眠り姫
12. 幻の命
13. アースチャイルド
14. yume
15. RPG
<ENCORE>
EN01. スターライトパレード
EN02. Fight Music
EN03. インスタントラジオ

全国ARENA TOUR 2014「炎と森のカーニ
バル-スターランド編-」

4月12日(土) 大阪城ホール
4月13日(日) 大阪城ホール
4月14日(月) 大阪城ホール
4月25日(金) 新潟 朱鷺メッセ
4月28日(月) 埼玉 さいたまスーパーアリーナ
4月29日(火・祝) 埼玉 さいたまスーパーアリーナ
4月30日(水) 埼玉 さいたまスーパーアリーナ
5月06日(火・祝) 福岡 マリンメッセ福岡
5月10日(土) 広島グリーンアリーナ
5月11日(日) 広島グリーンアリーナ
5月17日(土) 宮城 セキスイハイムスーパーアリーナ
5月27日(火) 愛知 日本ガイシホール
5月28日(水) 愛知 日本ガイシホール
6月14日(土) 徳島 アスティとくしま
6月21日(土) 北海道 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ

OKMusic編集部

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