“ファンの皆さんに僕らの青春を捧げ
たい” 新生WIINERが届ける思いとは

韓国出身の男性4人組グループ・WINNERが日本ツアー開催を記念したアルバム『OUR TWENTY FOR』をリリースし、現在日本ツアーの真っ最中! 一昨年にメンバー1人が脱退したものの、新生WINNERとして精力的な活動を続ける彼ら。今回リリースした作品は韓国でも未発表の日本エクスクルーシブ楽曲2曲を初収録した豪華な作品に仕上がっており、リリース直後にはオリコンデイリーランキング1位を獲得するなど大きな注目を集めている。すでに大阪や神戸での公演を終え、日本での久々のステージに確かな手応えを感じているであろう4人に、日本でのツアーや新作に関する思いについて話を聞いた。
――久しぶりの大阪でのライブはいかがでしたか?(翌日取材)
カン・スンユン(以下、スンユン):本当に熱かったです。久しぶりの大阪なんですけど、大阪の皆さんに会えて嬉しかったし、本当に僕達の青春になりました。ステージの上でも言ったんですけど、ファンの皆さんの歓声や一緒に笑った声、幸せな思い出が全部あわさって……幸せでしたね。
キム・ジヌ(以下、ジヌ):大阪の皆さんは雰囲気が熱かったです。私が何を喋っても笑ってくれて。特にスンユンさんがギャグをしてて。
スンユン:みんな(4人)の中では僕はあまり面白くない……。
ソン・ミノ(以下、ミノ):面白いよ~。
イ・スンフン
――関西弁で「なんでやねん!」というツッコミがすごく盛り上がっていましたね。
ミノ:なんでやね~ん! はステージに出る前に僕たちが練習したんですよ。
ジヌ:アカン!  アカン!って。
スンユン:「アカンて~」は嵐先輩の映像を観て練習しました。皆さんが笑ってくれて嬉しかったですね。
――ライブの後、ファンの皆さんが「なんでやねん!」で盛り上がる姿も印象的でしたね。
ミノ:本当ですか? いいですね。
――今回は4人体制での初の日本ツアーとなります。演出やダンスなど見せ方が変わるものは苦労も多かったんじゃないでしょうか?
スンユン:4人になって振付の統制とか、やっぱり変わる部分も多いですね。
キム・ジヌ
――振付はスンフンさんが担当されているんですよね。
イ・スンフン(以下、スンフン):センターがいて、左右に2人ずついる振付が続いていたけど、今の4人ではバランスも難しくて。どうバランスを取ればよく見えるのか、それが重要だと思って考えました。初めの頃はバランスを取るのにミスもあったんですけど、今はどんどん慣れてきています。
スンユン:僕らのステージはエモーショナルなステージと、盛り上がるステージとあって。やっぱりエモーショナルなステージは4人で歌っているので、お客さんから見るとステージがスカスカに見えてしまったりすることが不安です。なので、演出でステージを部屋のように見せたり、照明を使ってカバーしたんです。僕の個人的なことですが、エモーショナルなステージのときにはもっと力を入れて歌うようにしました。モーションを大きくしたり、表情や仕草を大きく見せようと工夫しましたね。
スンフン:僕達が今までやってきたこととは違うステージを見てもらいたかったので、セットリストも毎日修正しながら練習してきました。
ソン・ミノ
――今回のツアーでは事務所の先輩であるBIGBANGさんの楽曲「Haru Haru」のカバーを披露されています。なぜこの曲を選んだんでしょうか?
スンユン:元々は韓国でカバーする機会があったんです、しかもワンコーラスだけ。その時のファンの皆さんの反応がすごく良くて。だから今回の日本ツアーでファンの皆さんのために歌うことができたらなと思って、日本語で歌詞も全部作ったんです。
――曲の頭部分が聴こえた瞬間、会場からは大きな歓声が沸いていましたね。
スンユン:ファンの皆さんにもっとスペシャルなプレゼントをあげたかったんです。
ミノ:『Haru Haru』のラップパート、ファンの皆さんのためにもっとスペシャルなものにできないか考えたんです。最初は韓国語でラップを作って、すぐに日本語バージョンに替えて。でも、それを覚えるのが難しくて……。
全員:(笑)。
ミノ:もっとスペシャルになってしまいました……。
スンユン:ミノくんは韓国語でもラップができるんですけど、絶対に日本語バージョンでやりたいって言って。
ミノ:日本語じゃないと意味がないから。でも(歌詞覚えが大変すぎて)ちょっと後悔……。
――その思い、ファンの皆さんが知るとすごく喜んでくれると思いますよ。
ミノ:だと嬉しいです。
――今回のツアー開催記念アルバムには日本限定で、韓国でも未発表の楽曲が2曲も収録されています。「RAINING」「HAVE A GOOD DAY」、この曲を選んだのはどうしてでしょうか。
スンユン:僕たちの作品にはエモーショナルな曲がたくさんあるんです。これがWINNERの個性として思っているファンの皆さんもたくさんいると思うんです。でも、最近の韓国でのアルバムはトレンディな楽曲が多くて、エモーショナルな曲を見せることができなかったんです。日本のファンの皆さんは特にエモーショナルな曲を好きな人がたくさんいると思って、この2曲を収録しようと決めたんです。
――タイトル『OUR TWENTY FOR』に込めた思いを教えてください。
スンユン:韓国で同じタイトルの作品をリリースしたとき、僕らの平均年齢が24歳で。運命的な部分もあるけど、ダブルミーニングで僕らの20代をファンの皆さんのために捧げる、という“FOR”の意味も込められています。
――今回の日本ツアータイトル「We’ ll always be young」に通じる思いも感じますね。
ジヌ:そうなんです!
ミノ:ファンの皆さんに僕らの青春を捧げたいと思っています。
――WINNERとして活動するうえで、“青春”を感じることは多いですか?
スンフン:もちろんです!
スンユン:ファンの皆さんと一緒に楽しむことができるステージや僕らの音楽を発表するとき、いつも青春を感じています。
スンフン:ステージに立ってファンの皆さんと会うことが一番エネルギーをもらえるし、僕達もエネルギーを出すことができる。ステージこそが青春ですね。
スンユン:何か情熱的にできることが青春だと思っています。やっぱり僕達は歌手なんですから、ステージの上が一番情熱的な瞬間で。
ジヌ:やっぱり……(日本語に悩んでいる様子)。
スンユン:ジヌくんは20代に入るときから今まで、練習生のときからずっと歌手になることに青春を捧げてきましたから。
ミノ:みんな同じだよ。
スンユン:うん! でもジヌくんは……。
ジヌ:年齢がね……。
スンユン:あぁ……、一人だけちょっとお兄さんです(笑)
ジヌ:え~~!!(苦笑)
スンユン:20代が青春の全てではないけど、僕達は歌手活動に全てを懸けていて。いまこうやって歌手になって活動できていることに青春を感じていますね。
WINNER
――その青春を懸けた今回のアルバムが見事、日本のオリコンデイリーランキング1位を獲得したことはやはり感慨深いものがありますね。
ミノ:それは幸せですね~。
スンユン:韓国で1位になることはたくさんあったんですけど、日本で1位を獲ることは初めてで。本当に嬉しかったですね。でも、昔、韓国で1位を獲った瞬間と今日本で1位を獲れた瞬間は受け止める心がちょっと違っていて。以前よりも心から感謝する気持ちが出るようになりましたね。
――日本のファンも4人体制での作品やステージがどうなるのか。楽しみでもあり、心配する部分もあったかと思います。
スンユン:僕達もファンの皆さんがそう感じるものだろうと思っていました。でも、正解はただ僕らが一番好きな音楽をすることが、ファンの皆さんにとって一番良い音楽になると思っていて。
――今回収録されている楽曲は歌声も素晴らしいですが、ラップもやはり秀逸でしたね。
スンフン:今回、日本語バージョンのラップを作ったのはツアー直前の事だったので、歌詞を覚える時間が少し短くて苦労しましたね。
ミノ:ラップだけでなく、新曲は振付や導線を考えないといけない。初めてのことばかりで気を配ることも多くて。全体的に大変なことが多かったですね。
WINNER
――今作はハワイやLAで収録した「REALLY REALLY」など、初回版にはMVが収録されたDVDもついています。
スンユン:ハワイは初めて行った場所ですが、すごく良かったです。……でも残念なところは忙しくてその土地の良い所を感じられなかったです。ハワイは海があって、暖かな良い場所なのに。
スンフン:撮影ばっかり。
スンユン:ただ目で見るだけで終わり! それがちょっと残念でしたね。機会があれば、仕事ではなくプライベートで遊びにいきたいですね。
――スンフンさんは大阪へプライベートで遊びにきたこともあるとか。今回のツアーで日本でやりたいことはありますか?
スンユン:やっぱりツアーは大きい地方だけ。大阪や名古屋、大きい都市にはたくさん行ったことがあるんですけど、もっとディープなところにも行きたいです。昔の伝統を持つ地方や日本的な土地にも行ってみたい。そしていつも全国ツアーをさせてもらっていますが、本当の全国じゃないですね。だから、本当の意味での全国ツアーをやってみたいですね。
ジヌ:僕は……う~ん、先にミノさんどうぞ。
ミノ:僕達は4年前に冬の札幌に行ったことがあって。温泉がすごく良かったんです。
スンフン:露天温泉!!
ミノ:それ! その日から今まで、もう一度行きたいってずっとメンバーで言ってるんですけど、まだ実現できていなくて。……不満です。
スンユン:僕たちが忙しいのは良いことですよ。
ジヌ:僕は4人で日本のCMを撮りたいですね。
全員:おぉ~!!
スンユン:それは本当にやりたいけど、ジヌさんが仕事的なことを言うとは思いませんでしたね(笑)。
ジヌ:僕達が頑張ったら、いつかできると思っています。
スンフン:僕は日本映画の『リトル・フォレスト』という映画を観たんですがそれがすごく面白くて。女の子が田舎で自給自足をしながら生活をする物語なんですが、ゆとりのある生活、それにすごく憧れますね。日本らしい雰囲気をもっと感じたいですね。
ミノ:1人でやりたいの?
スンフン:4人でもいい。
スンユン:4人でもいいし、1人でもいいと。
スンフン:ぜひ遊びにきてください。
全員:(笑)。
――日本でのツアーはまだ続きます。このツアーが終わる頃には4人の結束力がより高まっていると思います。今後、どんなWINNERになりたいか、理想像はありますか?
スンユン:今もそうだと思っているし、ステージの上でも話をしたことですが、もっとたくさんの人たちに青春を与えられるWINNERになりたいです。これがこのツアー全体の目標でもあります。日本ツアーのファイナルは日本武道館で、そこまで精力的に公演をすることができたら、また新しい目標ができるんじゃないかなと思っています。
WINNER
――では、最後に日本のファンの皆さんにメッセージをお願いします。
スンフン:1年間、日本のファンの皆さんに会うことができなくて。でもこれからは、4つの季節ごとに皆さんに会いたいんです。僕達は韓国でも日本でも一生懸命頑張って活動するから、期待しててください。ありがとうございます。
ミノ:やっぱりファンの皆さんとステージの上で一緒に遊ぶことが一番幸せですね。そして、ずっと一緒に遊びましょう。一生一緒だよ。
ジヌ:会いたかった皆さんと会えて、本当に幸せでした。ツアーで、ファンの皆さんとたくさん会えることが増えるといいなと思います。早く僕たちと会ってね。ありがとうございます。
スンユン:本当にお久しぶりのツアー、お久しぶりのアルバム発表だったんですけど、ツアーがソールドアウトしたことやオリコンデイリーランキング1位に入ったことは全部、皆さんのおかげだと思います。僕達が今まで頑張って音楽を作ることができた理由も全部、皆さんが僕達を待っててくださったからだと思います。皆さんからもらった力を全部皆さんに返す、そんなWIINERになります。本当にありがとうございます。いつも愛しています!
――ありがとうございます。これからの活躍も期待しています。
取材・文=黒田奈保子 撮影=日吉“JP”純平

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