【インタビュー】J☆Dee'Z『あと一歩
』全員が高校生の今、できることを全
て詰め込んだミニアルバム

J☆Dee’Zが1stミニアルバム『あと一歩』を3月7日にリリースする。高校ダンス部の強豪校・千葉県立幕張総合高校とのコラボパフォーマンスが実現した迫力のミュージックビデオがすでに公開されているが、表題曲は2017年に発売された「Melody」「ひとひらの涙」に続く“エール3部作”の集大成。バスケットボール女子日本リーグのWリーグ公式応援ソングであり、TBSのTV番組『生き物にサンキュー』のEDテーマとしてもオンエア中だ。彼女たちらしい前向きな青春ソングがありつつ、ミニアルバムはガールズバンド、ORESKABANDによるプロデュース曲あり、遊助のヒット曲「全部好き。」のカバーあり、初のバラードとなった卒業ソングありで新しいJ☆Dee’Zがぎゅっと詰まった作品。グループとしても女子としても変化し、成長し続ける3人にたっぷり話を聞いた。
■選手のみなさん1人1人の意見を聞いて、一緒に作っていく過程も楽しかったですね。(ami)
——1stミニアルバム『あと一歩』に収録されている表題曲はWリーグ(バスケットボール女子日本リーグ)の公式応援ソングで、頑張っている人にエールを送る曲になっていますね。Wリーグからの熱烈なオファーがあって実現した曲でもあるとか。
ami:はい。私たち去年(2017年)の春に男子バスケットボール、B.LEAGUEのオープニングアクトとハーフタイムショーでパフォーマンスをさせていただいていて。都内だけじゃなく、いろんなところに行ったんです。
MOMOKA:北海道や大阪、新潟だったりね。
ami:そう。各地で試合を見せていただく中で「バスケットボールってこんなに熱があって素敵なスポーツなんだ」ってどんどんバスケが好きになって。
MOMOKA&Nono:そう、そう。
ami:そんな経緯があって、今回、Wリーグの公式応援アーティストと、公式応援ソングにしていただけて、ホントに嬉しかったよね。
Nono:選手のみなさんに直接歌を届けることができる立場なので、すごく幸せだなと思いました。
MOMOKA:公式応援ソングになったこともそうですけど、会場で「あと一歩」が流れているのを聞いたときはホントに実感して嬉しかったですね。
ami:シュートをキメてハーフタイムの熱が上がるときにバーンと曲が流れるんですけど、Wリーグのために作った曲ということもあって鳥肌が立ちました。
▲『あと一歩』初回生産限定盤

——歌詞は選手の方たちと一緒に作り上げたということですが、どんなやりとりをしたんですか?
ami:選手のみなさんが試合の前、心を落ち着かせたり、モチベーションを上げるためにどんな音楽を聴いているのかアンケートをとらせていただいたんです。1人1人の意見を聞いている中で背中を押せるような疾走感のある曲にしたいと思って、一緒に作っていく過程も楽しかったですね。
MOMOKA:みなさんが試合の前に聴く曲に「あと一歩」を加えてもらいたいというか、寄り添えるような曲にしたいなと思って制作しました。
Nono:バスケットボールの試合を見ていると、相手チームにどんなに点数で差をつけられてしまっても、ギリギリまで「まだ行ける!」って仲間と励ましあっているんです。そういう姿を見たことも大きいですね。
——スポーツと音楽でフィールドは違っても、J☆Dee‘Zもチームワークで気持ちを1つにすることが大事だと思うんです。共感したところはありました?
MOMOKA:私たちは歌やダンスで他の人たちに負けないっていう気持ちを持ってやっているので、そういうところは重なるのかなって。
ami:バスケってシュートする場所によっても点数が変わるので、ラスト30秒で一発逆転のチャンスがあるんですよ。ギリギリまでわからないスポーツで、ライブに例えたら私たちも「こういう気持ちでやったら、最後に一発逆転でみんなの気持ちにズシッと残るものが残せるんじゃないか」と思うことがあるのでギリギリまで追い求めるのも共通しているのかなと思います。
——ダンスするから日常から鍛えているのも共通点だろうし。
ami:走り回ってずーっとボールを追い続けているから、鍛え方は私たちよりスゴイんじゃないかな。
Nono:あと頭の回転が早い。
MOMOKA:そう。本能で動くというよりも相手が左側にまわったから、フェイントかけてパスするとかチームプレイが大事なんだなって。
——そうですよね。歌詞には“君”が大きな存在として描かれていますね。ときには八つ当たりして困らせたり、頑張る裏側の部分も歌っている。
Nono:“君”はメンバーに重ねることもできると思うんです。私たちもチームなので、うまくいかなかったり、意見がぶつかったりすることがあって、歌詞みたいに八つ当たりしちゃうこともあるけど、ステージに立ったら「3人だから出来る」って思えるし、この歌詞には辛さも喜びも描かれてるなと。
ami:スポーツだけじゃなく、誰もが勝負どきってあると思うんですね。どれだけ考えてどれだけ練習したり準備しても前日の夜や本番10分前には心臓がバクバクして「間違えたらどうしよう」、「失敗したらどうしよう」って思ったり。でも、そういうときにメンバーがなにげなくかけてくれた言葉で気持ちが楽になることもあるし、受験だったら家族や先生のちょっとした言葉が支えになったりすることもあると思うので、1人じゃなく誰かがいるっていう温かい気持ちを込めた曲になっていると思います。
——“Ohhh”っていうコーラスからしてテンションが上がりますもんね。
MOMOKA:応援歌っぽい構成になっていて、ドリブルの音も入っているんです。歌っていても気持ちがアガる曲です。
ami:曲の中でシュートをキメるポーズがあるんですけど、その振りがパッと揃った時とかバシッて着地の足音が揃った時は気持ちいいですね。
■3人だけだとできないことも61人ならできるねって。(ami)
——振りやダンスが楽しめるミュージックビデオの見どころについても教えてください。高校ダンス部の強豪校・千葉県立幕張総合高校の生徒たちとコラボレーションしている映像は迫力たっぷりですね。
MOMOKA:ダンス部の高校1年生が参加してくれているんです。放課後や土日に朝早く集まって、みんなに振り付けを教えるところから始めて。自分たちと生徒さんだけで踊る位置を決めていったり、濃い時間でしたね。
ami:そうね。私たちのパフォーマンスは振付師さんにお願いしてるんですけど、ミュージックビデオは3人+58人だったので、どんな風に見せるか自分たちで考えたんです。「列が縦に広がってその間を私たちが切り抜けたらカッコいいよね」とか。
Nono:構成を考えてね。
ami:3人だけだとできないことも61人ならできるねって。
——学校の中のいろいろなシチュエーションで撮影していますよね。
ami:廊下でも教室でも中庭でも撮って。
Nono:踊り場でも撮影したしね。
——1人1人が各階で踊っているシーンがインパクト大です。
MOMOKA:あそこは廊下なんです。
Nono:吹き抜けになってて。迫力ありますよね。
ami:ちょうど1人1人がピッタリ収まるサイズだったんだよね。
MOMOKA:そう。下見に行った時に「絶対にここを使いたい」って。あとは常に3人一緒じゃなくて、1人1人が分かれて生徒さんたちとチームを組んで振り付けを考えて踊ったのも新鮮でしたね。
Nono:みんなと踊ってダンスを始めた頃の初心を思い出しました。ダンス本来の在るべき姿というか。エモいビデオになっていると思います。
——みんなで踊るシーンの合間に野球やバスケ、吹奏楽など、それぞれ部活で頑張る映像が挟みこまれているのは、さっき話してくれた「あと一歩」の歌詞のメッセージに通じているんですね。
MOMOKA:そうですね。それぞれが夢を持っていたり、目標を持って頑張っている映像を見て「私たちも頑張ろう」と思いました。
——挑戦者たちにエールを送る曲ですもんね。
ami:そうですね。あと一歩頑張りたい人たちに。
■全員高校生のJ☆Dee‘Zとして最後のアルバムだから、今の私たちができることを全部詰め込んだ(Nono)
▲『あと一歩』通常盤

——そんな曲が含まれている今回のミニアルバムは曲がバラエティに富んでいますが、いちばんチャレンジした曲は?
Nono:全曲チャレンジしているんですけど、「Crazy For You」と「ORIGINAL」はみんなで1つのブースに入って歌ったのが新鮮で。
MOMOKA:いつもは別々のブースで録るので楽しかったですね。
——ライブ感がありますよね。その2曲はガールズロックバンド、ORESKABANDが作詞、作曲、プロデュースを手がけているんですよね。
Nono:私たちと同じように中学生の頃からバンド活動をやっていらして、昔の話をいろいろ聞かせてもらったんですけど、音楽が好きだから他のものは何もなくていいという話を聞いてカッコいいなと思いました。
ami:ORESKABANDには管楽器も入っているんですけど、学校の中でメンバーを自分たちで集めたっていうエピソードを聞いてスゴイなって。自分たちから発信するという姿勢も勉強になりました。
MOMOKA:Nonoも言っていたようにコミニュケーションをとって作っていただいた曲で、歌詞も私たちと話して作ってくださったんです。2曲ともレコーディングする前にバンドリハをしたんですけど、そういう経験も初めてだったし、歌もORESKAさんと話しながらイメージしていって歌いました。
——「Crazy For You」はシャッフルのカッコいい曲です。
ami:今までの私たちにはなかったタイプの曲で歌詞も“今に見てな”とか女のコの強がりな感じが出てて。
Nono:カッコいいよね。
ami:最後は“イマニミテナ♡”ってハートマークがつくんですけど。
MOMOKA:同世代の女のコに刺さる曲だと思います。
——歌い方もアタックが強くて新しいJ☆Dee‘Zだなって。
ami:嬉しいです。「ORIGINAL」はまた違うカッコよさがあるタイプの曲で歌い方もちょっと声色を変えてます。リズムを意識したら今までと違う雰囲気になるなと思っていたので、サビでちょっと力が抜けた歌い方にしてみたり、1曲の中で歌の表情が変わるようにして。
Nono:今までここまで大人っぽい2曲はなかったよね。
MOMOKA:これまでのJ☆Dee‘Zの曲は青春感があったからね。
ami:これもブースで一緒に録って楽しかったです。
MOMOKA:神経を尖らせないとリズムをとるのが難しい曲なんですけど、クリック聞かないで歌ったんです。
——バンドサウンドだし、生感を大事にしたんですね。2曲とも歌詞は「わかる!」っていう感じですか?
ami:わかります! 「Crazy For You」は恋の歌で「ORIGINAL」は人に見せない隠している内面を露わにしているので共感します。
——悩んで迷いながらも誰かの真似じゃない自分の明日を生きていきたいって歌っている曲ですよね。
Nono:私たちと同世代の高校生の女のコはいろんなことを感じているだろうし、時には考えすぎてしまうこともあると思うんですけど、私たちも同じ気持ちなので、この曲のようなことを歌でちゃんと届けていきたいなと思いました。
——いろいろ発見があったミニアルバムなんですね。
Nono:はい。全体的に新しいと思うんですけど、「三月」は今までになかったバラードです。MOMOKAはこの春、高校卒業するので歌っていて感情移入したんじゃないかな。
MOMOKA:卒業する時って「もっとああしておけば良かった」とか後ろ向きな気持ちになったりもするけど、そういう感情を含めて前に進んでいくというか、止まっている暇はないと思うんですよ。4月からそれぞれが自分の道を歩んでいくので“三月の風に吹かれて行こう”とか“制服のボタンを きちんと止めたら”とか、すごく共感するところが多くて、レコーディングの時もいろいろ思い出して“ああ〜”って思いました。
ami:そういうMOMOKAの歌を聴いてから私たちがレコーディングしたので、気持ちを受け取った上で歌おうと思いました。
Nono:順番に歌っていくやり方だったんですけど、その録り方も想いを繋げていく感じがして良かったですね。
ami:最後に“変わらない ずっとね 大好きだよ”っていう歌詞が出てくるんですけど“大好きだよ”っていうところは全員で歌ったんですよ。MOMOKAは“寂しいけど忘れない”っていう“大好きだよ”で、私は1つ下の学年なので「私もこういう先輩になりたいな」って支えて送り出す気持ちの“大好きだよ”っていうニュアンスで歌っています。
——話を聞いているとホントに全部チャレンジ曲ですね。
ami:詰まってますね。「あと一歩」は疾走感のある応援歌だし、ORESKABANDさんとの新たな面を打ち出した曲もあるし、遊助さんの「全部好き。」のカバーも収録されているし、「Dance Dance Solution」は絶対ライブで盛り上がるダンスナンバーだし。
Nono:全員高校生のJ☆Dee‘Zとして最後のアルバムだから、今の私たちができることを全部詰め込んだ感じですね。
MOMOKA:ぎゅぎゅっとね。
■私、やばいかもしれない。卒業式の前日のライブなんですよ。(MOMOKA)
——全員高校生ということで、みんな女子力が上がった感じがするんですが、お互いがお互いを見て「変わったな」と思うところは?
ami:MOMOKAはいちばん変わったかな。
Nono:もう大人だもんね。
ami:会話していても前に進んでいくために足りないところをちゃんとわかった上で目的意識を持っている感じがするので、大人への階段を真っ先に登っているというか、やっぱり最年長だなって。
Nono:なんかカッコいいなと思う。
MOMOKA:(照れる)え〜っ?
Nono:いちばん年上だから道を開いていく上での葛藤もあると思うんですけど、それを糧にして未来に力強く繋げていっていますね。
ami:Nonoは何か変わった?
Nono:単純に中学生から高校生になったことは大きいんじゃないかな。活動できる時間も長くなったし。
ami:あとメイクの話をすごくするようになった。今までは新作=食べ物だったんですけど(笑)、今はお菓子より新しいカフェのメニューの話とか。
MOMOKA:コスメとかバッグの話とかね。
ami:女子としてグレードアップしたと思います。私は変わった?
MOMOKA:amiは変わってないんじゃないかな。
Nono:いい意味で変わってない。
ami:えー? 何かないの?
MOMOKA:あ! メガネで来ることが少なくなった(笑)。
Nono:それこそ1年前の「Answer」の頃は入りの時は毎日メガネだったんですけど、最近はコンタクトで来るようになって。
ami:成長ですよ(笑)。
MOMOKA:あと前髪もちゃんとなってる。
Nono:寝癖じゃなくなった(笑)。
ami:2人に「なんでコンタクトしてこないの?」、「髪の毛ちょっと整えてから来なよ」って言われてたんですけど、あんまり気にしてなかったんですよ。そろそろまずいなと思って。
MOMOKA:あとMCも言葉のボキャブラリーが増えた。
ami:嬉しいっ!
——3人のふだんの成長も確認できたところで、最後に3月9日に渋谷WWW Xで開催されるワンマンライブについてメッセージをお願いします。
Nono:毎回ワンマンをすると課題が見つかるんです。今回も見つけていきたいと思いつつも「やりきった!」って言い切れるライブにしたいですね。
MOMOKA:生バンドがバックのワンマンは3回目になるんですけど、回数を重ねる内に自分たちも変わってきているし、お客さんも増えているので、当たり前ですけどさらにレベルアップしたいですね。生バンドだからこそ、その時にしか感じられないものを表現したいと思っているので、ぜひ遊びに来ていただきたいと思っています。
ami:3月9日は私たちにとって全員が高校生のJ☆Dee‘Zとして最後のライブになるので、きっといろいろ感じることがあるんだろうなと思いながらリハーサルをしています。ここからまた新しいJ☆Dee’Zがスタートするという気持ちで臨みたいし、絶対に後悔させたくない。「また来たいな」って誰もが思うようなライブにしたいですね。
——「三月」がライブで大事な位置に来そうですね。
MOMOKA:私、やばいかもしれない。
ami&Nono:泣いちゃう?
MOMOKA:卒業式の前日のライブなんですよ。もしかしたら涙腺崩壊しちゃうかもしれない(笑)。
取材・文◎山本弘子
J☆Dee’Z 1stミニアルバム『あと一歩』


2018年3月7日(水)発売

通常盤(CD)1,800円 

初回生産限定盤(CD+DVD)2,500円

<CD>

M1.あと一歩

M2.Crazy For You

M3.ORIGINAL

M4.全部好き。

M5.Dance Dance Solution

M6.三月
<DVD>※初回生産限定盤のみ収録

J☆Dee’Z LIVE 2017 -Colorful J☆Dee’Z-

@渋谷duo MUSIC EXCHANGE

01.Fun Time Funk!!!

02.Dream Arch

03.Let the music flow

04.伝えたいこと、ちゃんと伝えなくちゃ

05.Secret Summer

06.Feel Good

07.Answer

08.カラフルジャンプ

09.だいすき

10.Melody

<Feeeeel!!! 2018 J☆Dee’Zワンマンライブ>


2018年3月9日(金)渋谷WWW X

・時間:開場18:45/開演19:30

チケット一般発売中

ローソン:http://l-tike.com/j-dz

ぴあ:http://w.pia.jp/t/j-dz/

イープラス:http://eplus.jp/j-dz/

■リリースイベント情報

▼3月7日(水)19:30~

タワーレコード渋谷店 B1 CUTUP STUDIO

▼3月11日(日)15:00~

タワーレコード新宿店 7Fイベントスペース

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