ジン ひぃたん『世界観の情景』

ジン ひぃたん『世界観の情景』

ジン ひぃたん『世界観の情景』
- 第25回 『亀の甲より年の功』 -

唄では表現し切れない、濡れ出る世界観を絵に納める。この連載では、自分の内面を改めて見直すという意味も込めて、見てくれる皆様に敢えて絵の解説をしてみようと思う。

経験値に勝るものはない、と心から思う。


人のライブで号泣した事が、過去に2回だけある。


それはいずれも音楽の先輩達のライブだった。


辛いことや苦しいことを受け、


ちゃんと正面から逃げずに向き合い、


悩み苦しみながらも受け入れ、認め、許し、


『前に進んで来た者にしか唄えない曲』が存在することを
その人達のライブを見て初めて知ったとき


まだ私はこの境地に達していない、


そしてそれはまだ自分には越えられない、
色んな人生経験をした者にのみ与えられるギフトなのだ、と解って
自分への情けなさや悔しさでいっぱいになって
ライブを見ながら号泣してしまった。


経験は、ひとつひとつ重ねて行くしかないのだ。


近道があるとすれば、
自分に向かってくる全ての事に対し逃げずにしっかりと向き合う事くらい。


亀が毎日毎日甲羅干しをし、
紫外線を当てることで、少しずつ甲羅を強く固くしていくみたいに。


それが解ってからはむやみやたらと泣くのをやめて、
自分に起こる全ての事に向き合い、
ひとつひとつ大事にやって行こうと思うようになった。


まだ、完璧に上手にやれてる、とは言い難いし、
多分一生そんな日は訪れないと思うけれど。


でも、確かに階段を登っている実感はある。


泣きながら、膝を付きそうになりながら、
情けない自分を認め、受け入れ、そこから歩き出す


それを繰り返して、
私も少しずつ強くなる。


大きく固く、力強い人間に成長して行く。


まだまだ時間はかかるけれど、
歩いて行くつもりだ。


一歩一歩、確実に。
ジン プロフィール

ジン:ひぃたん(Vo)、ハルカ(Gt)、MOTOKI(Ba)、哲之(Dr)による、女性ヴォーカリストを擁する4人組ロックバンド。2003年夏、東京・府中にて同じ高校に通う、別々のバンドで活動していた4人が“この4人なら最強!”と意気投合して結成。オリジナル楽曲を制作し、ライヴ活動をスタート。2005年には全国50カ所を超えるツアーを敢行。ひぃたんの歌や歌詞が醸し出す独特の世界観、演奏やサウンド、アレンジの圧倒的オリジナリティー、唯一無二なバンドの存在感が注目を集め、2006年5月24日にミニアルバム『言錆の樹』でメジャーデビュー。テレビ朝日系『ミュージックステーション』でのパフォーマンスが鮮烈なインパクトを与え、8月リリースの1stシングル「雷音」でその名を全国に轟かせる。2010年4月、Defrock Recordsへ電撃移籍を果たし、7月に2ndミニアルバム『エンジン』をリリース。夏フェスにも多数出演し、ライヴバンドとしてのポテンシャルの高さをしらしめ、全国37本のツアーを大成功させた。2011年、関西を中心に展開している現役予備校『研伸館』のCMソングに起用された未発表曲「夢幻の光」、オリジナルプリントTシャツの販売・制作・通販の『プラスワン』のCMソングに起用された未発表曲「ブルースケール」がともに関西を中心に話題を集める。オフィシャルHP

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