クミコ

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クミコ、世界中が涙した詩集もとに
書き下ろした楽曲を3月にリリース

クミコがニューシングル「最後だとわかっていたなら」を3月7日にリリースする。 国内では異例の累計15万部を突破し、世界中が涙した詩集「最後だとわかっていたなら」をもとに書き下ろした楽曲で、この詩は2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ事件で亡くなった消防士の手帳に残されていたことから注目を浴び、追悼集会でも朗読されるなど世界中で知られるようになった。

なお、この詩自体はテロが発生する前から「Tomorrow Never Comes」という原作タイトルで知られていたもので、原作者であるアメリカ人女性ノーマ・コーネット・マレックが1989年に10歳の息子を亡くした際に綴った一篇の詩がもとになっている。アメリカ国内では子供を失った悲しみだけでなく、後悔をせずに今を生きることの大切さを伝える言葉として、生と死に直面している者の心に寄り添ってきたものであった。

「最後だとわかっていたなら」が日本で知られるようになったのは、訳者の佐川睦がアメリカ留学中に最愛の母を事故で亡くし帰国した失意の中、アメリカの友人から送られてきた1通のメールに書かれていたこの詩に励まされたことから、自身のホームページで日本語訳して公開したことがきっかけ。佐川の訳詩が口コミを中心に広がったことから出版社の目に止まり、2007年に書籍化されている。

そして現在までに日本では詩集として異例の累計15万部を突破し、著名人などにも支持され始めている。2011年6月には、秦基博と大沢たかおの一夜限りのスペシャルライブで大沢が朗読したことが大きな反響を呼んだ。その後も2015年7月に乳がんで闘病中の北斗晶がブログで紹介、昨年2017年には、最愛の妹・小林麻央を亡くした小林麻耶が再開したブログで「この詩によって、生きる意識を変えることができた」と書き込まれている。

今回、この詩を歌として唄うクミコは、2002年にシャンソンでは異例のヒットを記録し「聴くものすべてが涙する歌」として泣き歌ブームの原点となった「わが麗しき恋物語」を唄っている。命の歌を唄い続けてきたクミコは、昨年にこの歌と出会い深く感動していた頃に小林麻耶のブログを目にし、大きな悲しみを乗り越えていく時に人に勇気を与えてくれる歌なのだと気付き、この「最後だとわかっていたなら」を唄うことを決意。昨年11月にゲスト出演した「日本うたごえ祭典」で、7,000人の観客を前にした初めての歌唱が多くの涙を誘い、CD化を望む声が高まったことから2018年の第一弾シングルとして3月7日にリリースすることとなった。

クミコはこの歌に対して「言わなくたってわかってるだろう。とか、以心伝心とか。そんなことよく聞きます。でも、きっとそうじゃあないんでしょう。言わなくちゃわかんない、言わなかったことを後悔する。そんなことばかりなのでしょう。『最後だとわかっていたなら』は、だから後悔の歌です。でも、こんな後悔をせぬようにという希望の歌でもあります。昨日が今日になって明日になる。それは当たり前のことではなく、もしかしたら奇跡なのかもしれない。だからこそ、今この時に、大切な人に伝えるべきことを伝えたい。そういう前向きな希望の歌なのです」と想いを語っている。

また、完成した楽曲を聴いた日本語訳の佐川睦は「クミコさんの深くあたたかい声に、この詩の作者であるノーマが伝えたかっただろう思いがあふれ流れています。悲しみが寄り添う所にこそ生まれる、はかなくも消えることのない、ほのあたたかいともしびのような希望。もう握り返せないあの愛しい手から受け取ったぬくもりを、今度は別の誰かに贈ることのできる感謝。なかなか素直になれない私達が、大切な存在である人に『ありがとう』『ごめんね』『だいすきだよ』と言えるよう背中をそっと押してくれるような、そんな曲だと思います」とコメントを寄せた。

なお、楽曲のアレンジは松任谷由実コンサートツアーの音楽監督や、一青窈、平井堅など数々の大物アーティストをプロデュースする音楽プロデューサーの武部聡志が担当。発売を記念し6月30日には東京・EX THEATER ROPPONGIにて、発売を記念した『クミコ コンサート2018』が開催される。
シングル「最後だとわかっていたなら」 2018年3月7日発売
    • COCA-17418/¥1,204+税
    • <収録曲>
    • 「最後だとわかっていたなら」
    • 原作:ノーマ コーネット マレック 訳:佐川 睦
    • 歌詞構成・作曲:都志見 隆 編曲:武部聡志
    • 「何度でも 恋に落ちましょう」
    • 作詞:小山田美里亜 作曲・編曲:EDISON
クミコ
シングル「最後だとわかっていたなら」
詩集「最後だとわかっていたなら」
武部聡志

OKMusic編集部

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