【ライブレポート】ももクロ、有安杏
果卒業。新体制4人は10周年東京ドー
ムへ

ももいろクローバーZ有安杏果のラストライブとなった<ももいろクローバーZ 2018 OPENING ~新しい青空へ~>が1月21日に幕張メッセにて開催された。
1月15日に有安のグループ卒業が発表されて一週間。突如ラストライブと位置づけられたこの日のライブには29765人が会場集結した。隣接する幕張イベントホールではライブビューイングが行われ、こちらには7472人が参加し計37237人の動員となった。
会場にモノノフ達の歓声が轟音のように響くなか、ライブは「Z伝説~終わりなき革命~」からスタート。冒頭のブロックから有安の加入後初シングル曲「未来へススメ!」や有安がセンターを担う「ゴリラパンチ」など彼女にフィーチャーした楽曲が次々に5人でパフォーマンスされていく。自己紹介MCではホールの奥まで満員になったモノノフ達を前に、有安が「本当にうれしいです。今日は精一杯ダンスと歌で、心をこめてみなさんに伝えたいと思います。よろしくお願いいたします」と笑顔で挨拶した。
「行く春来る春」から5人全員がフロートに乗りホールの奥まで一回りすると、会場はさらにヒートアップ。「words of the mind ~brandnew journey~」では有安の手に一際煌めく手袋がはめられ、見せ場でのムーンウォークと手袋投げが炸裂する。衣装チェンジを兼ねた思い出映像の上映コーナーを経て、最新シングル曲「BLAST!」から後も「行くぜっ!怪盗少女」「モノクロデッサン」など、様々な角度から一体感を感じさせるナンバーであっという間に6曲を披露した。
ラストの前にはそれぞれのメンバーが有安へのメッセージを伝えた。以下、その全文。
高城れに:ちょっとまとまりのない内容になってしまうんですけど言わせてください。最初、杏果から卒業を聞かされた時、正直心の底からバカヤローと思いました。何で、なんで今なの?って。だから何度も「考え直してくれないかな」って言っちゃったと思うし凄くしつこくなっちゃったかもしれない。すごく杏果には感謝しなきゃいけないことがあって、まず5人でうまくダンスが踊れなかったときも側にいて「こうした方がいいんじゃない」って言ってくれたり、すごく私が緊張しいだから杏果がずっと手を握ってくれてくれたり、骨折した時もFMS歌謡祭の時も私が面白いキャラをやる予定だけど出れなくて、出れなかった時に杏果がやってくれたり、骨折の手術の時に毎回メールくれたり、お誕生日やソロコンのときにもメールくれたよね。それが文面じゃうまく表せないんだけど私にとってすごく支えになってました。

これから先どうなっちゃうの?って、この一週間の中でテレビの取材とかでも前を向いてくって言ってたもののやっぱり実感がわかなくて、今も全然わいてなくて、なんて言ったらいいのかわからないけど、そういう杏果と5人で一緒に作ってきたももクロってのを大切に、私の支えにして、4人で今まで見れなかった景色だったりもっともっと凄いことにチャレンジして、大きくなるから見守っててください。そして卒業しちゃってもずっとずっと、この8年間が杏果にとって宝物だったらすごくうれしいです。これからも友達でいてください。ありがとうございました。
佐々木彩夏:8年間まずはお疲れ様でした。やっぱり杏果との思い出を振り返ると入ってきた時ってのが印象的で、私も途中から入ってきた組なんだけど凄く優しくしてもらったから、私も新しい子が入ってきたら優しくしようってこっそり思ってて。そしたらすごい有名な子役が入ってきて(会場)。いつもオーディションとってくコが入ってきたから私のほうが「あの有安杏果だ!」って。教えることなんてなんもなくて、でも、ちょっとだけでも、私も、ももクロ入って戸惑ったことがあったから、ちょっとだけでも一緒にいれたらいいなと思ってやってきたつもりです。

これから杏果はいろんな事があると思うんだけど。ももクロをやめてよかったなと思うぐらい幸せな生活を送ってほしいし、私たちは杏果にあの時やめなきゃよかったなって思ってもらえるくらいもっともっと輝いていたいなって思います。場所は違ってもお互い一人の女の子として輝いていられるように頑張るので。

杏果がいなくなちゃうのは凄く寂しいし、車の席の隣もいなくなっちゃうし、普通の写真を取る時にいつも隣がいなくなちゃうし、すごく四人で要るとこっちがスカスカした感じがするけど、これから4人のももクロになっていかなきゃいけないから、みんなには一つ空いたって思わせないようなパフォーマンスをしていきたいけど、でも心のどこかではここに杏果がいたんだなって思いながら頑張っていきたいなって思います。8年間お疲れ様でした。隣で一緒にやってくれてありがとう。
玉井詩織:まずは8年館ありがとう。本当にもう8年経ったのかなって思うぐらい杏果がももクロに入ってきた時のことは昨日のことのように思い出せます。。めっちゃ髪サラサラの子が入ってきた!っていうのが第一印象で。杏果とは学年が一つ違うけど誕生日が3ヶ月しか変わらなくて同い年だと思われることも多くて、色も同系色で。最初はちっこい二人だったけど今はメンバーの中で一番身長差も開いて、昔の映像見ても懐かしいです。杏果と私は血液型も一緒で、でも杏果もそう思ってくれてると思うけど全く正反対だなって。ブログもちゃんと更新する人しない人。勉強をちゃんとする人しない人みたいな。正反対のこともあったけど、やっぱ自分にないものを持っている杏果を見て、密かにああなれたらなと、ももクロの中でも凄い良きライバルみたいな存在でした。

杏果と私たちはこれからは別々の道を歩いていくけど、今日ここまで一緒にあるいてきたことは紛れもない事実です。それは私達の心に刻むし杏果にとっても事実で、これからも私達のこと忘れないでって思います。これから私達4人で頑張っていくけど、杏果が得意のネットサーフィンしなくても、情報が嫌というほど目に入ってくるように私達もずっと活躍していけたらいいと思うので、見守って貰いますこれからも。本当に8年間ありがとう。
百田夏菜子:8年間お疲れ様でした。杏果とは口内炎の薬の情報をよく交換していて、最近一番新しく渡した杏果へのプレゼントも新しく見つけた口内炎の薬でした(笑)。すぐ口内炎ができちゃうところ。これからも新しい口内炎の薬を見つけたらすぐ連絡すると思います。

本当にこう4人になるって想像できなくて、でも杏果が伝えてくれた時に本当に杏果の中で決まってるんだなっていうのがすごく伝わって、でも最初はどうしても飲み込めない自分がいて、どうしたらいいのかなっていっぱい考えたんだけど、でも杏果がいっぱいいっぱい悩んで多分一人でたくさん苦しんで決めた道を私達が応援してあげるのが一番じゃないかなって思いました。あまりにも真っ直ぐすぎて伝えることできなかったんだけど。本当は10周年は5人で迎えたかったです。でも迎えられると思っちゃってる自分がいて、ああ叶わない夢もあるんだなっていうのも感じてるけど、これから別々の道を歩いて、お互いが新しい道で見つけた夢を叶えていけるように私達も応援したいし、自分たちも頑張りたいなって思ってます。

たくさんのモノノフさんと私達メンバーの思いを今日はいっぱい歌って、笑顔で新しい道に進んでください。今まで本当にありがとう。
そしてサプライズで4人から有安へ楽曲「新しい青空」をプレゼント。有安からはアンサーとしてメンバーとモノノフへのメッセージが贈られる。
有安:れに、かなこ、しおりん、あーりん、本当にありがとう。この4人には沢山いろんなことを教えてもらいました。あーりんには、いつでもどんな時でもアイドルでいることを教えてもらいました。ありがとう。しおりんにはどんな時にもすごく冷静に周りを見れる優しさ、そしてちゃんと進行できる。詩織はいつのまにかすごく強くなって大人になってびっくりしました。ありがとう。かなこは本当にリーダーとしての責任感を教えてもらいました。背中が頼もしかったです。ありがとう。れにには自分がどんなに苦しくて辛くても相手のことを思いやれるあったかいやさしさを教えてもらいました。たくさん助けてくれてありがとう。

このももクロがれにと、かなこと、しおりんと、あーりんの4人で本当によかったと思っています。ありがとう。かなこが言ってたけど、私も10周年は5人で迎えられると思ってました。でもこれは4人のこれからの為にこうするしかなかったから。ももクロはよく奇跡の5人と言われてるけど、私は実はあまりそう思ったことなくて、この4人とモノノフさんとで5人だと思っています。だからこの先もよろしくお願いいたします。

そしてこの場を借りてスタッフさんにも。本当に支えてもらえて8年間やってこれました。今日もステージを作ってくださってありがとうございます。

何より、いつでも、どんなときでも、優しく、熱く、応援してくれたファンの皆がいたからこの8年間やってこれました。幸せなアイドル生活8年間を本当にありがとうございました。

私はね、この8年間で沢山いろんなことをやらせてもらったので、やりきったなと思っているし、後悔はないです。みんなに自慢できるぐらい幸せになりたいと思います。突然の発表で私のわがままを受け入れてくれて、そして8年間一緒に歩いてきてくれた皆がお疲れ様って言ってくれて、本当にありがとうございました。これからも4人のことをよろしくお願いいたします。
4人からの花束を手に、何度も「本当にありがとうございました」と告げながらステージから去っていった有安。残りの4人が決意を固めたところで、久しぶりにサプライズとしておなじみの「愛のメモリー」と共に松崎しげるがステージへ登場。新たなるミッションとして、10周年記念ライブが5月23日に開催させることを伝えるとともに会場が初の東京ドームであることを明かし、会場は大いに沸きあがった。
ライブのラストは4人での「あの空へ向かって」。終演後には10周年ライブの開催日である5月23日に初のベスト盤がリリースされることも発表となり、ももクロの熱い展開は今後も続いていく。
写真提供 キングレコード / EVIL LINE RECORDS
セットリスト<ももいろクローバーZ 2018 OPENING ~新しい青空へ~>


2018年1月21日 幕張メッセ国際展示場9-11ホール

overture

1.Z伝説~終わりなき革命~

2.未来へススメ!

3.ゴリラパンチ

4.仮想ディストピア

5.白い風

6.行く春来る春

7.ツヨクツヨク

8.words of the mind ~brandnew journey~

9.BLAST!

10.DECORATION

11.行くぜっ!怪盗少女

12.灰とダイヤモンド

13.走れ!

14.モノクロデッサン

15.贈る歌「新しい青空」

16.あの空へ向かって

関連リンク

写真提供 キングレコード / EVIL LINE RECORDS
■1月21日@幕張メッセ ライブ前囲み取材の模様
──卒業を発表して現在の心境はいかがですか。
有安杏果:8年間やりきったので後悔もなく、すっきりしてます。ラストなので思い切り楽しみたいなと思っています。
──他のメンバーの皆様は?
佐々木彩夏:さっきリハーサルをやって、やっと実感が湧いてきました。この曲を5人でやるのもあと1回で最後なんだなとか。ちょっと寂しい気持ちはもちろんあるんですけど、私達4人の始まりでもあるのでモノノフのみなさんと楽しい一日にしたいなと思います。
百田夏菜子:発表してからファン方のの前に5人で立つのが初めてなので、ファンの方に5人の気持ちをしっかり伝えられるように頑張りたいなと思います。
玉井詩織:朝もいつもと変わらなくて実感があまりなかったんですけど、泣いても笑っても5人最後のステージということで。もちろん寂しさもあるんですけど、辛いこといろんなこともみんなで笑って吹き飛ばしてきたので、今日はいい笑顔で杏果を見送って、私達4人としても新たなスタートを切れるようなステージにできたらいいなと思います。
高城れに:すごく寂しい気持ちはあるんですですが、杏果の「悔いはない」という言葉が聞けてすごく良かっし、私達4人もまだまだももいろクローバーZとしての道が続くので、お客さんと一緒に歩めたらいいなと思います。5人で最後のラストライブということで、思い切りももクロらしいももクロを皆さんに楽しんでもらえたらいいなと思います。頑張ります。
──発表されてからの反応はいかがでしたか。
有安:最初はやっぱりすごくいろんな意見があるんだろうなとは覚悟で発表したんですが、発表してからいろんな方に「お疲れ様」と声をかけていただけてよかったです。
──ももクロの活動で印象に残ったことは?
有安:ライブが一番印象的ですね。いろんなコンセプトのもと、駐車場でライブしたりスキー場でライブしたり、いろんなところでやらせて頂いて最終的にたくさん大きい会場でもやらせていただきました。
──ほかのメンバーの方にお伺いしますが、有安さんってどんな感じですか?
百田:あらためて訊かれると照れくさい感じが……歌声が本当に力強くて、耳から聞こえてくるありやすの声の心強さは、ライブをしながら。うわーかっこいいなーっていつも思ってました。
玉井:一番ちっちゃかったのが、途中で大きくなった?って思わせる存在感があるなって思ってたし、あと一番頭がいいですね。テストの時期に杏果が勉強しているのを見てもうすぐ鉄テストなんだ!ってなる。メンバーの鑑でしたね(笑)。いつも真面目だなって想ってました。
──何かエピソードなどは?
百田:大きなライブのときって会場ごとにフォーメーションをゼロから作り直すんですけど、その時のメモの仕方が細かくて。ダンスノート。
玉井:ライブの映像を抜いてるカメラさんに杏果のダンスシートを見せてたんですけどこれからそれがなくなるのでスタッフさん的にも杏果がいなくなるのが痛いなって思いますね。
高城れに:ハロウィンのイベントの時に仮装が何がいいですか、って問いかけをして、ブログに付いてたコメントを全部メモに移して集計していたんですよね。すごいマメな人だって想ってました。
──その辺の役割の後継者は……。
百田:見当たらないよね(笑)。誕生日とかもありやすさんだけは0:00にメールくれたりとか。ほかにはマメな人がいない。
有安:誕生日はこれからも送るね。あれは0:00の2分前ぐらいにアラート設定して送ってるから。
他の4人:えー!すごーい!
玉井:今知る事実……!ちょっと見習わなきゃね。
──有安さんにとってももいろクローバーZとは?
有安:やっぱりモノノフさんと一緒に歩いてきたなと思っていて。いつでもどんな時でも急に発表しても、すごく寒い場所でライブするって言っても来てくれたから。モノノフさんがいたからももクロって続けてこれたなって思うし、それとももクロのメンバーがれにとしおりんとかなことあーりんでよかったなって本当に思います。
──自分のカラーの緑についての思い入れは?
有安;緑色はもともとももクロに入る前はそんなに大好きな色でもなかったんですね。でも担当になって、年にほぼ300日ぐらいお仕事やらせてもらっているうちに、緑色につい反応しちゃうしファンの方が緑色をつけているのを見ると、ファンの方と繋ぐ色大事な色ですね。
──有安さんがももいろクローバーZで学んだことは何ですか。
有安:やるしかないって状況だったんですよね。決められた中でどれだけ100%の力を出しきれるか。自分なりに精一杯やってきたので。そういう活動も含めどの仕事でもそうだと思うんですけどたくさん支えてくださる方もいて、感謝と謙虚の心を忘れずにいきたいと改めて思います。
──卒業後にまず最初にやりたいことは?
有安:まず寝ます。ゆっくりしたいと思います。
──今日はやっぱり泣いちゃったりする?
有安:昔はオープニングですぐ泣いてたんですけど、少しは強くなれてるのかな。成長できているかなと思うので、なんとか最後まで泣かずにライブができればと思っています。
──大学に通われたことは卒業に関係しましたか?
有安:大学に行ったこと、ですか。もともと普通の女の子の感覚を持っていたいなと思って大学に行ったのもあったので、その後はずっと必死に両立を頑張っていたんですけど。自分の中で自分の人生を考えた時にちょうど周りの子が大学卒業後の新しいスタートをきって頑張っているのを見て……という感じだったので卒業のタイミングで初めてリンクした感じですね。(卒業後)写真のプロは考えていないですが、趣味で写真を撮っているところを見かけられることはあるかな?と思っているんですけど。

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