【連載】BAROQUE TOUR DIARY 第9回
「神掛かった瞬間」

BAROQUEの圭(G)です。このTOUR DIARYも第9回目(※自身4回目)になりますかね? 今回は12月15日の大阪・梅田BananaHall公演当日の様子をお送りしたいと思います。
この日はオフィス街の真ん中に宿泊していたので、午前中ホテルでトレーニングしてホテル近くの川沿いをランニング。少しロンドンのテムズ川沿いを思い起こさせる風景? シャワー浴びて会場へ。
楽屋に置いてあった僕のツアー中の必需品『とったゲル』(笑)。これがあればどれだけ髪の毛にヘアスプレー振っても、粉も残らず綺麗に落ちます。無くなったので大阪の会場に直接届けて貰いました。
会場に早めに入ってサウンドチェック、リハーサルの前にメイクを済ませます。この日はメイク中、ずっとサポートドラムのケンゾに話に付き合って貰ってましたね。最近お気に入りの音楽から己の死生観まで……(笑)。振り幅あり過ぎでカジュアルでない僕の会話に付き合ってくれるケンゾは貴重な親友の1人でもあります。
因みにサポートメンバーの皆は、“プレイは勿論の事、人間として信頼出来て、大好きになれる人と仕事したいな”と思っている僕の気持ちを叶えてくれた素晴らしい人ばかりです。いや……サポートメンバーだけでなく、今、BAROQUEの側に居てくれるスタッフの皆がそうですね。本当に今のチーム、スタッフは仕事やキャリアだけでなく、人間的にも超一流に素晴らしくて、常にもっとそんなスタッフに見合うアーティストになりたいと思わせてくれる人ばかりで、感謝でいっぱいです。
因みに皆も知ってるサポートメンバーの皆、世代は近いけど皆性格はバラバラで其々と話す話題も違ったりします。高松くんとはお互い自他共に認める楽器/機材オタクなので、そういう話題に関しては底知らず、2人で何時間も話せたり。薫ちゃんとは2人とも作曲を仕事にしてる事もあって、曲作りに関して情報交換したり盛り上がったりしますね。薫ちゃんは大のラーメンマニアでもあるのですが、そういった話題は僕が興味無さそうに見えるのか、僕にはしてきません(笑)。ラーメン大好きなんですけどね、なかなか食べる機会ないというか、1人でラーメン屋に入る精神状態にならないというか……。とにかく疎い事には間違いありません。今度、薫ちゃんにお勧めのお店に連れて行ってもらおうと思います。
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メイクを済ませてお着替え中。衣装のカフスが1人で留められないので、マネージャーK本氏に留めて貰ってる最中。こんな事までいつもありがとう……。
メイクと着替えを済ませて暫し独りの時間(※上写真)。スタート前の会場と同様、前回紹介した「hammock」が流れるメイクルームでウォーミングアップです。
必ずライブ前に飲むVAAMは脂肪燃焼……の為ではなく運動前のアミノ酸摂取の為です。全身の筋肉の動きをしなやかに、そして疲れを少しでも残さない為にですね。ギターを弾く行為も当然筋肉の運動なので疲労が蓄積すると脳内の指令と身体の動きが噛み合わなくなってきます。
日々の運動もそうなんですが、自分のライブ前の心構えとして、一番理想的なのは心も身体も何にも縛られない無の状態で音楽の中に入り込む……音楽や楽器と自分自身を一体化させる、といった状態なので、なるべくそこに近付ける為に細かい準備をします。サウンドや照明、演出のリハーサルを入念にするのも、本番中、演奏している時に自分の心に雑念を入り込ませたくないからです。少しでも不安な心配材料があると、人間、目の前の事に集中出来なくなるものなので、そういった心配事は1つずつクリアしていって、本番では演奏とパフォーマンスだけに心を解放します。
作曲中や演奏中には時折、ある種の神掛かった瞬間というのがあって、その瞬間には音楽とそれを奏でる楽器、自分自身の間の境界線が消えて自らが音楽そのものになった様な体験をする事があります。スポーツ等でもそういう境地を体験すると聞きますが、自分の理想とする表現とはそういった状態で音楽を届けることだったりするので、なるべく常にその状態に持って行きたいと思い、日々出来る事を考え生活を送り、ステージに向かっています(日々そんな事を考えてると、時折日常生活に支障を来しますが……(笑))。
この日は最後に怜の提案で、予定に無かった「MEMENTO」を演奏して終わりました。先程の話で言いますと、この日の「MEMENTO」はまさにそんな瞬間を迎えた「MEMENTO」だったように思います。
この曲が生まれた経緯を語らせて貰った後で奏でたこの曲に、この日、この場所に来てくれた皆は何を感じたでしょうか……? 僕はまだ……いやきっと今後も、この曲の本当の意味や、何故出来たのか、何故演奏するとああいった気持ちになるのかを言葉では上手く説明出来ない気がします。その言葉では説明できない部分こそが真実かつ一番重要で、この日会場に居る全員と共有する事が出来た素晴らしい“ライブ”な体験だったんじゃないかと思った瞬間でした。
これからも音楽をやって生きて行くならばそういう魂から流れだす曲を書き、そんな演奏とパフォーマンスをしていきたいです。『PLANETARY SECRET』の曲達はそういう事も教えてくれました。
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最後になりましたが忙しい中駆けつけて2曲メンバーとしてプレイしてくれたvistlipの海と。
ずっとBAROQUEを好きでリスペクトしてくれていたうーみん。一緒にステージに立っていて全く違和感なくやれましたね。間違いなくそんな友人に支えられてBAROQUEは生きています。ギター1本ではなかなか出来ない曲をこの日も2曲やりました。ありがとう!
■<BAROQUE TOUR「ALL OF THE LOVE, ALL OF THE DREAM」>


2017年12月25日(月)ディファ有明

OPEN 18:15/START 19:00

【LIVE MEMBERS】

BAROQUE:Vocal 怜/Guitar 圭

Support Members:Bass 高松浩史(THE NOVEMBERS)/Drums KENZO

▼チケット

スタンディング ¥5,800 ※D別

・チケットぴあ http://w.pia.jp/t/baroque/

・ローソンチケット http://l-tike.com/baroque-tour/

・イープラス http://eplus.jp/baroque17e/

(問)NEXTROAD 03-5114-7444(平日14:00~18:00)

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