ライヴでは椎名林檎の「丸ノ内サディスティック」も披露した東京事変 photo by:三吉ツカサ(Tsukasa Miyoshi) Listen Japan

ライヴでは椎名林檎の「丸ノ内サディスティック」も披露した東京事変 photo by:三吉ツカサ(Tsukasa Miyoshi) Listen Japan

東京事変主催のライヴ・イベント「S
OCIETY OF THE CITIZENS vol.2」@JC
B HALL 2008/8/23(SAT)

2006年7月2日、東京は日比谷野外音楽堂にて行われた東京事変主催のライヴ・イベント『SOCIETY OF THE CITIZENS Vol.1』。 2年ぶりとなる第2回公演が2日間に規模を拡大し、新会場となるJCBホールで行われた。その初日は、今回、初参加となるSCOOBIE DOとエレファントカシマシ、そして東京事変という濃厚にして刺激的なラインナップ。
その1番手を務めたのは、4人組のオルタナティヴ・ファンク・バンド、SCOOBIE DOだ。縦ノリ、横ノリとグルーヴが自在に変化する鋭角的なファンク・サウンドオーディエンスを熱狂させる。新作アルバム『パラサイティック・ガール』中心のセットは、翌日登場のSOIL & “PIMP” SESSIONSからトランペットのタブ・ソンビとサックスの元晴が参加した終盤の「What's Goin' On」から「Funk-a-lismo!」の流れで絶頂へ。そして、興奮冷めやらぬステージ転換時に椎名林檎とZAZEN BOYSの向井秀徳が登場。ZAZEN BOYS「KIMOCHI」のアコースティック・ヴァージョンをさらりと披露するところが、このイベントらしくもあり、実に贅沢でもある。

2番手はエレファントカシマシ。元東京事変のギタリスト、ヒラマミキオ、注目の若手プロデューサーにしてキーボーディストの蔦谷好位置をサポートに従えた今年結成27年目となるヴォーカル宮本浩次以下、不動の4人が登場。新作アルバム『STARTING OVER』を中心に、初期の名曲「珍奇男」と「ゴクロウサン」、ヒット曲の「悲しみの果て」と「風に吹かれて」、そして新曲「新しい季節へキミと」というフル・コースは圧倒的な説得力でオーディンエンスのもとへと運ばれた。さらに第2の幕間では、SCOOBIE DOからギターのマツキタイジロウとベースのナガイケジョー、SOIL &“PIMP” SESSIONSのタブ・ソンビと元晴からなる即席ユニットがワン&オンリーのセッションを披露。

そして、3番手はイベント・ホストの東京事変だ。先に行われたRISING SUN ROCK FESTIVALで9ヶ月ぶりのライヴを行った彼らは幻想的なピアノに導かれ、椎名林檎が登場すると、「某都民」でライヴをスタート。きらめくようなポップ感を随所に散りばめながら、コンパクトな楽曲に演奏の妙を凝縮してみせる彼らはメンバー紹介がてら、音を回してゆく2ndアルバム『大人(ADULT)』収録の「歌舞伎」と最新シングル「閃光少女」を除き、全曲が3rdアルバム『娯楽(バラエティ)』からという潔く気持ちよいセットを展開。「私は楽しくやってます。皆さん、お元気ですか」という椎名林檎の簡潔なMCと熱狂的な反応にかき混ぜられたオールスタンディングのフロア。音楽を介したヘルシーな関係がそこにはあった。アンコールは「丸ノ内サディスティック」。熱をこめた演奏で初日を締めくくった彼らは、更なる新しい音楽との出会いを用意するべく、イベントの2日目へと向かっていった。
(小野田雄)
ライヴでは椎名林檎の「丸ノ内サディスティック」も披露した東京事変 photo by:三吉ツカサ(Tsukasa Miyoshi) Listen Japan
9ヶ月ぶりのライヴを行った東京事変 photo by:三吉ツカサ(Tsukasa Miyoshi) Listen Japan
ライヴの1番手を務めたSCOOBIE DO photo by:三吉ツカサ(Tsukasa Miyoshi) Listen Japan
エレファントカシマシは新曲「新しい季節へキミと」を披露 photo by:三吉ツカサ(Tsukasa Miyoshi) Listen Japan

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OKMusic編集部

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