VAMPS、活動休止決定前の貴重な
オフィシャルインタビューが到着!
——例えば、今作を特にどんな人に観てほしいとかありますか。
HYDE:日本のファンやまだVAMPSのライヴを観たことのない人にももちろん観てほしいんですけど、それ以上に海外の人に観せたいっていう気持ちが大きいですね。『UNDERWORLD』という新たな世界観、新たなVAMPSの雰囲気というものを改めて輸出したい。そっちのほうが気持ち的には強いかもしれない。日本での盛り上がりを海外の人たちに示すっていう意味ももちろんあるし、そういうところも含めて戦略のひとつとして。
——では海外の人たちにどういう部分をいちばん伝えたい?
HYDE:やっぱりハードコアなところですね。ディープな部分とか、そういうところを見せたいとは思ってます。それって自分たちがもともと持っていた要素でもあるんだけど、より強まった形になってると思うので。例えばアメリカでフェスに出て、海外のバンドたちの中で勝負をするときに、自分たちのスタイルもこういう方向性のほうが響く気がするんですよ。これまでだともう少し美しい部分っていうんですかね、ふたりともイケメンだから(笑)、ついつい美しいところが出ちゃってたんだけど、今回はもっと違う部分で勝負したいなって。
——もっと本質的な部分でということですよね。
HYDE:そう。だからミーハーなお客さんは来なくていいな、みたいな。ちょっと極端だけど、それぐらい振り切ったほうがカッコいいなっていう気持ちはありました。
——K.A.Zさんはいかがでしょう。
K.A.Z:もちろん音源はいちばん重要だから、まずそれを作った上で、その次に視覚的な部分で訴えかけられるものがあるっていうのはすごく大事だなと思うね。やっぱりVAMPSを知らない、観たことがない人が“どういうバンドなんだろう?”って興味を持ってくれたときに、音だけ聴いてイメージするのと、ライヴ映像を観てイメージするのとでは大きく違ってくると思うし。だからこそ“こんなバンドなのか!”って聴覚的にも視覚的にも響くような映像作品を作りたいと常に思ってるし、そういう作品はたとえ国が違えども観てもらえれば何かしら感じるものがあるんじゃないかなって。レストランのメニューに例えるなら文字で書かれた料理名が曲で、写真が載ってるのが映像、みたいな(笑)。
——それはよりわかりやすいですね。
K.A.Z:そういう役割もあると思うんだよね、映像って。美味しそうに映ってたらやっぱり興味を惹かれるじゃない? 音と映像が一緒になっているぶん、アルバムとはまた違う楽しみ方もできると思うし。
——K.A.Zさんは今回、美味しそうなものができたなと思います?
K.A.Z:うん。特にジャケットのこのクマが美味しそう(笑)。
——クマ……ジビエ料理ですか(笑)。
HYDE:あはははははは!
——ところで、この映像収録の会場となったZEPP OSAKA BAYSIDEですが、VAMPSでライヴをするのは初ですよね。
HYDE:そうそう。撮ったのは最終日だけどね。でもすごくいい場所でしたよ。
K.A.Z:海が近くてね。
HYDE:コンビニもないくらい周りに何もないんだけど(笑)。でも、だからこそ近隣を気にすることもなく暴れ放題にやれて、すごくよかった。
——変な話、ライヴを収録するときってカメラは意識されるんですか。
HYDE:多少はするかな。でも集中力が途切れるのがイヤなので、意識しないようにしてます。といって完全に無視するわけでもないけど。自分がノってるときはちゃんとカメラを見たいしね。
K.A.Z:もちろん演奏をカッコよく撮りたいなって気持ちはあるけど、始まっちゃえば案外忘れてたりするかな。そういう意味ではカメラは入ってるんだけど、案外見えてないかもしれない。目の前のみんなの表情がすごく固かったりしたら逆に意識しちゃうかもしれないけど、このライヴに関して言うならお客さんたちもすごく楽しそうに暴れてくれてたし、いつもそうだけど、みんなで一緒に盛り上がりたいっていう方向に気持ちが向いてたから、カメラのことはあんまり考えてなかった気がする。
——初回限定盤には特典としてドキュメンタリー映像も収録されています。しかもツアーだけでなく、アメリカで行なわれた『UNDERWORLD』のレコーディング風景も観られるのがすごくよかったです。それこそK.A.Zさんのおっしゃった流れ、音源を作る過程からツアーの様子も含めた『UNDERWORLD』という世界観がきちんとパッケージされているなって。
K.A.Z:まさにあれが『UNDERWORLD』の始まりの場面だからね。とはいえ、そんなにすごいことをしてるわけではないんだけど(笑)。でも、ああやってちょっとずつ地道な作業を積み重ねながら曲ができていくっていうね。そういうレコーディング風景なんかはなかなか観られない部分だからすごく面白いと思う。実際に弾くまでの間、頭の中ではずっと“どういうフレーズがいいのかな”とか“あそこはどうしよう”とか考えていたりとか、それについてみんなでディスカッションしていたりとか、アメリカではどんな感じで過ごしていたのか、空気感だけでも感じてもらえたら。
HYDE:本当だね。言われてみれば、そうだなって今思った(笑)。たしかに『UNDERWORLD』のスタートがここに入ってるんだもんね。で、ツアーがあって、ひとつの集大成としてのライヴ映像があって。いやぁ、素晴らしい!
——これまた細かいんですが、ライヴで使ってらした拡声器のペイントもHYDEさん自ら描かれてたというのもドキュメンタリー映像を観て初めて知りました。
HYDE:そうなんですよ。余談だけど、今年はいっぱい絵を描きましたね。ステージセットのラフとか、ツアーグッズもそう。アリーナ公演のステージセットもそうだし、とにかくいっぱい描きました。でも上手に描こうと思ってもすっかり画力が落ちてて、全然納得いかなくて何十枚も描いたりして。
——今作のジャケットに関しても何かアイデアを出されたのでしょうか。基本的にアルバムジャケットの構図を引き継いだものになってはいますが。
HYDE:この女の子のポージングとかは僕が考えましたね。こういうポーズで、後ろに扉があって、みたいなイメージは、ここ最近のVAMPSのアートワークを手がけてくださっているRockin'Jelly Beanさんに『UNDERWORLD』のジャケットをお願いするときに提案させてもらいました。でも今回のジャケットの室内っていうアイデアはJelly Beanさんが出してくれたんですよ。“UNDERWORLDの中に入ったらこんな感じじゃない?”って。すごく素敵ですよね。
——ちなみにこの女性に名前はあるんですか。
HYDE:それがないんです。付けたいなと思いながらも、どんどん日が過ぎちゃって(笑)。今度、Jelly Beanさんに聞いておきますよ。
——では最後に、今作を待っているみなさんに何かひと言お願いします。
HYDE:また新たなVAMPSの一面を観られると思いますし、コンセプチュアルに最初から最後までちゃんとエンタテインメントしているライヴ映像作品はこれまでにないんじゃないかなとも思えるものになってます。きっと最後まで飽きずに観てもらえるものになっているはずなので、ぜひ楽しんでください。
K.A.Z:今回ツアーに参加できなかった人も実際にライヴに行った気分になれるぐらい臨場感も音のクオリティも素晴らしい作品ができました。部屋を真っ暗にして観るとさらに世界観に没頭できると思います。
HYDE:日本のファンやまだVAMPSのライヴを観たことのない人にももちろん観てほしいんですけど、それ以上に海外の人に観せたいっていう気持ちが大きいですね。『UNDERWORLD』という新たな世界観、新たなVAMPSの雰囲気というものを改めて輸出したい。そっちのほうが気持ち的には強いかもしれない。日本での盛り上がりを海外の人たちに示すっていう意味ももちろんあるし、そういうところも含めて戦略のひとつとして。
——では海外の人たちにどういう部分をいちばん伝えたい?
HYDE:やっぱりハードコアなところですね。ディープな部分とか、そういうところを見せたいとは思ってます。それって自分たちがもともと持っていた要素でもあるんだけど、より強まった形になってると思うので。例えばアメリカでフェスに出て、海外のバンドたちの中で勝負をするときに、自分たちのスタイルもこういう方向性のほうが響く気がするんですよ。これまでだともう少し美しい部分っていうんですかね、ふたりともイケメンだから(笑)、ついつい美しいところが出ちゃってたんだけど、今回はもっと違う部分で勝負したいなって。
——もっと本質的な部分でということですよね。
HYDE:そう。だからミーハーなお客さんは来なくていいな、みたいな。ちょっと極端だけど、それぐらい振り切ったほうがカッコいいなっていう気持ちはありました。
——K.A.Zさんはいかがでしょう。
K.A.Z:もちろん音源はいちばん重要だから、まずそれを作った上で、その次に視覚的な部分で訴えかけられるものがあるっていうのはすごく大事だなと思うね。やっぱりVAMPSを知らない、観たことがない人が“どういうバンドなんだろう?”って興味を持ってくれたときに、音だけ聴いてイメージするのと、ライヴ映像を観てイメージするのとでは大きく違ってくると思うし。だからこそ“こんなバンドなのか!”って聴覚的にも視覚的にも響くような映像作品を作りたいと常に思ってるし、そういう作品はたとえ国が違えども観てもらえれば何かしら感じるものがあるんじゃないかなって。レストランのメニューに例えるなら文字で書かれた料理名が曲で、写真が載ってるのが映像、みたいな(笑)。
——それはよりわかりやすいですね。
K.A.Z:そういう役割もあると思うんだよね、映像って。美味しそうに映ってたらやっぱり興味を惹かれるじゃない? 音と映像が一緒になっているぶん、アルバムとはまた違う楽しみ方もできると思うし。
——K.A.Zさんは今回、美味しそうなものができたなと思います?
K.A.Z:うん。特にジャケットのこのクマが美味しそう(笑)。
——クマ……ジビエ料理ですか(笑)。
HYDE:あはははははは!
——ところで、この映像収録の会場となったZEPP OSAKA BAYSIDEですが、VAMPSでライヴをするのは初ですよね。
HYDE:そうそう。撮ったのは最終日だけどね。でもすごくいい場所でしたよ。
K.A.Z:海が近くてね。
HYDE:コンビニもないくらい周りに何もないんだけど(笑)。でも、だからこそ近隣を気にすることもなく暴れ放題にやれて、すごくよかった。
——変な話、ライヴを収録するときってカメラは意識されるんですか。
HYDE:多少はするかな。でも集中力が途切れるのがイヤなので、意識しないようにしてます。といって完全に無視するわけでもないけど。自分がノってるときはちゃんとカメラを見たいしね。
K.A.Z:もちろん演奏をカッコよく撮りたいなって気持ちはあるけど、始まっちゃえば案外忘れてたりするかな。そういう意味ではカメラは入ってるんだけど、案外見えてないかもしれない。目の前のみんなの表情がすごく固かったりしたら逆に意識しちゃうかもしれないけど、このライヴに関して言うならお客さんたちもすごく楽しそうに暴れてくれてたし、いつもそうだけど、みんなで一緒に盛り上がりたいっていう方向に気持ちが向いてたから、カメラのことはあんまり考えてなかった気がする。
——初回限定盤には特典としてドキュメンタリー映像も収録されています。しかもツアーだけでなく、アメリカで行なわれた『UNDERWORLD』のレコーディング風景も観られるのがすごくよかったです。それこそK.A.Zさんのおっしゃった流れ、音源を作る過程からツアーの様子も含めた『UNDERWORLD』という世界観がきちんとパッケージされているなって。
K.A.Z:まさにあれが『UNDERWORLD』の始まりの場面だからね。とはいえ、そんなにすごいことをしてるわけではないんだけど(笑)。でも、ああやってちょっとずつ地道な作業を積み重ねながら曲ができていくっていうね。そういうレコーディング風景なんかはなかなか観られない部分だからすごく面白いと思う。実際に弾くまでの間、頭の中ではずっと“どういうフレーズがいいのかな”とか“あそこはどうしよう”とか考えていたりとか、それについてみんなでディスカッションしていたりとか、アメリカではどんな感じで過ごしていたのか、空気感だけでも感じてもらえたら。
HYDE:本当だね。言われてみれば、そうだなって今思った(笑)。たしかに『UNDERWORLD』のスタートがここに入ってるんだもんね。で、ツアーがあって、ひとつの集大成としてのライヴ映像があって。いやぁ、素晴らしい!
——これまた細かいんですが、ライヴで使ってらした拡声器のペイントもHYDEさん自ら描かれてたというのもドキュメンタリー映像を観て初めて知りました。
HYDE:そうなんですよ。余談だけど、今年はいっぱい絵を描きましたね。ステージセットのラフとか、ツアーグッズもそう。アリーナ公演のステージセットもそうだし、とにかくいっぱい描きました。でも上手に描こうと思ってもすっかり画力が落ちてて、全然納得いかなくて何十枚も描いたりして。
——今作のジャケットに関しても何かアイデアを出されたのでしょうか。基本的にアルバムジャケットの構図を引き継いだものになってはいますが。
HYDE:この女の子のポージングとかは僕が考えましたね。こういうポーズで、後ろに扉があって、みたいなイメージは、ここ最近のVAMPSのアートワークを手がけてくださっているRockin'Jelly Beanさんに『UNDERWORLD』のジャケットをお願いするときに提案させてもらいました。でも今回のジャケットの室内っていうアイデアはJelly Beanさんが出してくれたんですよ。“UNDERWORLDの中に入ったらこんな感じじゃない?”って。すごく素敵ですよね。
——ちなみにこの女性に名前はあるんですか。
HYDE:それがないんです。付けたいなと思いながらも、どんどん日が過ぎちゃって(笑)。今度、Jelly Beanさんに聞いておきますよ。
——では最後に、今作を待っているみなさんに何かひと言お願いします。
HYDE:また新たなVAMPSの一面を観られると思いますし、コンセプチュアルに最初から最後までちゃんとエンタテインメントしているライヴ映像作品はこれまでにないんじゃないかなとも思えるものになってます。きっと最後まで飽きずに観てもらえるものになっているはずなので、ぜひ楽しんでください。
K.A.Z:今回ツアーに参加できなかった人も実際にライヴに行った気分になれるぐらい臨場感も音のクオリティも素晴らしい作品ができました。部屋を真っ暗にして観るとさらに世界観に没頭できると思います。
取材・文:本間夕子
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