Brian the Sunがいま、おもうこと「
ぼくら、愛されてます?」

大阪在住の4人組ロックバンド、Brian the SunがTVアニメ『3月のライオン』のエンディングテーマとして書き下ろした新曲「カフネ」を11月15日にリリースした。今回は先日の『ブライアンフェス』の成功を記念して、どうして彼らが多くのバンドから支持をされているのかを探った。すると本人たちから意外な返答が……。

Photography_Reiji Yamasaki
Interview&Text_Satoshi Shinkai
Edit_Satoru Kanai

僕ら自身に愛されている自負はないです

――先日、『ブライアンフェス』を観に行きまして、本当に楽しかったです。

森良太(以下、森) : ありがとうございます。

――ちなみに前回のインタビューで何を話したのか覚えてます?
森 : いろんなところでインタビューしていただいたので記憶が……(笑)。何を話してましたか?

――ひとつ約束をさせてもらったんですよ。バンドの絆を深めるため『ブライアンフェス』までにメンバーだけでバーベキューへ行くって。もしも達成できなかったら、罰ゲームとしてお揃いのミサンガをつけてフェスに出るっていう。

白山治輝(以下、白山) : ああ、思い出しました!

森 : バーベキューには行ってないですけど、それらしいことはしましたよ。山口で山賊焼きと山賊むすびを食べた。

――それは『ブライアンフェス』の前ですか?

白山 : ……そこでしたね。まあ、宇宙の歴史は何十万年とか何光年じゃないですか。そういう風に大雑把に見れば、『ブライアンフェス』の後だとしても2017年の括りでまとめて良いかなって。

――へぇ……。

森 : ごめんない、行ってないです(笑)。

――ツイッターやブログをチェックしてても、バーベキューへ行った様子がなかったので、完全に忘れていると思ってました(笑)。
白山 : どうしましょうか? 例えば、後日ミサンガをつけてSNSに写真をアップするか、別のチャレンジを用意させてもらって、ミサンガよりもキツい罰ゲームにするか。

森 : 一度、約束破ってるから、とりあえずミサンガをやります。

白山 : やるんや(笑)。

森 : ミサンガをやって、次のやつも決めときましょうか。

――自らそんなこと言っていいんですか?

森 : 僕らにとってもハードル高めのことを言っていただいて、それが達成できた際には……逆に。
小川真司(以下、小川) : 逆パターンやな。

森 : お互いにリスクを伴う感じでいきませんか? 僕らと真貝さんで何か挑戦する、と。

――Brianを責めるつもりが逆に追い詰められた!

一同 : (笑)。

森 : どうせやったら音楽と絡めたいですね。もし達成できなかったら、何かテーマを決めて1曲書きましょうか?

白山 : だいぶハードル高いやろ。

――今、スタッフがザワザワしましたよ(笑)。

森 : でも、僕らだけじゃなくてお互いに。

――えっ、僕はどうすれば良いんですか?

森 : 曲を書いてもらって。

一同 : (爆笑)。

小川 : インタビューが終わる頃までに考えておきましょうか。

白山 : うん、そうしよう。

――そろそろ本題に入りますね。今回は“Brian the Sunがバンドマンから愛されている理由”について迫っていきたいと思ってます。先日の『ブライアンフェス』を敢行できたこともそうですし、元を返せばメジャー1st Album「パトスとエートス」で各界の友人、知人、先輩など100人からコメントをもらっています。そうした周りから愛される秘訣は何なのか?を伺えればと。

森 : ヒヤっとすること言っていいですか。(メンバーを見ながら)俺らって愛されてるか?

小川 : 僕ら自身に愛されている自負はないですね。なんならシーンから孤立してると思ってます。

森 : 多分、仲良くしてくれている人が寛大で良い人たちなんじゃないですかね。僕らってめんどくさいし、当たり障りない関係しか普段しないので。だから、優しくて良い人たちが僕らの周りには多い。

今後、僕らが進んで行くスタイルはこれ
でええんやって自信が持てました

――前回も同じような質問をしたときに「そんなに支持されている実感はない」と話してましたよね。

森 : (白山)治輝だけは、外交的で人付き合いが得意ですね。

――森さんはどうですか?

森 : 僕は割と人間付き合いは狭いです。大勢というよりはサシで飲むのが好きなんですよ。

白山 : 日によりますけど、僕も最近は少数で飲みますよ。飲んでる人は毎回同じじゃないけど、毎日誰かしらと飲んでますね。だだ、バンドの話でいうと愛されている自負は僕もないです。

小川 : 逆に僕らって愛されてます? バンドの話でいうと、めっちゃカッコイイバンドって好きになるんですけど、そうじゃなかったら近づいていかないです。僕らも相手からそう思ってもらえたら嬉しいですね。

森 : みんな好き嫌いハッキリしてるよな。

白山 : そういう意味でMCも音楽もそうですけど、僕らは嘘をつかないんです。同世代のバンドマンと話したら、彼らなりに苦悩があって、事務所によっていろんな制約や自由にできない部分があるんですよね。そんな時に「Brianは嘘をついてないし、ずっと変わらなくていいよね」「だから今も付き合ってる」と言ってもらえます。
森 : 同世代のバンドは苦悩なのか努力なのか、みんながいろんな壁に向かって頑張っているじゃないですか。その姿を目の当たりにしてるので、そういう意味では凄いと思える人たちしか周りにいないのはありがたいですね。

――ちなみに『ブライアンフェス』を終えて、気付いたことってあります?

白山 : (森)良太がMCで言っていたことなんですけど、「俺らはこれでええんや」って。それは本当に確信できました。僕ら以外のバンドがみんなスタイルや音楽性も違ったからこそ、それに合わせるんじゃなくて今のBrianらしさを突き詰めていこうと思えたのが良かったです。

――盛り上がるバンド、ゆったりと体を揺らしてチルアウトするバンド、体を動かさず聴き入ってしまうバンドがいて。本当にそれぞれの色が違いましたね。

白山 : オーラル(THE ORAL CIGARETTES)のライブでお客さんがグワーって盛り上がったあとにトリで俺らが出て。別にダイブが起きるわけでもないですけど、それが結果的に「Brianは盛り上がってなかったな」じゃなくて、こういうライブなんだって思ってくれて嬉しかったです。
田中俊太(以下、田中) : 僕もフェスをやったことで自信を持てたというか。感覚ピエロとオーラルはすごく盛り上げているけど、SPECIAL OTHERSは聴かせる音楽をするじゃないですか。それでお客さんは気持ち良く揺れてて、ああいうのを1日の中で感じられたっていうのはすごい自分的には大きくて。今後、僕らが進んで行くスタイルはこれでええんやって自信が持てました。

Brian the Sunがいま、おもうこと「ぼくら、愛されてます?」はミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

ミーティア

「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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