週刊夢アド8 最後の中間発表と18人の
夢みるアドレセンスたち

新メンバーオーディション『なれんの!?夢アド!?』を開催中のアイドルグループ・夢みるアドレセンス。ユメトモ(※夢アドのファンのこと)による投票で新メンバーが決まるオーディションも終盤戦。定期公演の様子を毎回レポートしていくミーティアの『週刊夢アド』第8回は、11月27日に行われたライブの模様と、これで最後となる中間発表の結果などをお届けします。今回の定期公演では、非常にドラマティックな展開がありました。

Text_Sotaro Yamada

リリイベがない期間をどう過ごすか

前回までのあらすじはこちら。
その後、4人体制ラストとなる5th Anniversary Tour『真夏の夜のYUME LAND』追加公演が開催され、夢アドにとってひとつの区切りを迎えた(ミーティアでもレポートを掲載予定)。

週末には「夢アド学園祭」forTUNE特典会が開催。関東、関西どちらも盛り上がったようだが、関西ではスタッフが東京行きの終電を逃すほど大盛況だったようだ。また日曜(11/26)は関西forTUNEの裏で関東組候補生によるYouTubeネットサイン会が行われ、こちらも大好評だった(アーカイブはこちら。かなり面白いので、関西組候補生推しの人もぜひ)。

リリースイベントが落ち着き、候補生にとってはアピールの場が少なくなったわけだが、リリースがない時期に何ができるかは、アイドルのみならずすべてのミュージシャンに問われ続ける課題だ。こうした状況に候補生のときから身を置けるのは、ある意味で恵まれたことだと思う。それを自覚してか、岡村茉奈と内藤もゆのによる東西をつなぐShowroomコラボや、上杉らんと望月朱音によるインスタライブコラボなど、それぞれの候補生たちが自分たちなりに工夫して時間を過ごしていたようだった。

生まれ変わりつつある夢アド

この日は、メンバー登場時の衣装でまずはフロアを沸かせた。これはメジャーデビュー直後の中野サンプラザ公演(2015年4月)で使用された衣装である。DVD化もされているので未見の人はこちらから(#ユメトモの輪ツアー2015春 at 中野サンプラザ)。久々の衣装に大いにざわつくユメトモであったが、この後、それを上回るざわつきを何度も見せることになる。
『ララララ・ライフ』と『おしえてシュレディンガー』でライブはスタート。心なしか、メンバーがいつにも増してノッている気がする。考えてみればこの日は、4人体制最後のライブ以降、最初のライブでもある。あのライブでリーダーの荻野可鈴が宣言した「夢アドはこれから生まれ変わります」という言葉が非常に頼もしく感じるステージだ。『サマーヌード・アドレセンス』、『くらっちゅサマー』、『Exceeeed!!』、『アイドルレース』など、攻めたセットリストでユメトモの熱気をあおる。ちなみに、2人のメンバーが数日後に誕生日を控えており、小林れいは19歳最後の、京佳は17歳最後のライブとなった。

荻野可鈴と小林れいの結果予想は……?

MCとしてさわやか五郎が登場し、「Who Is Next?」のコーナーへ。上杉らん、立花華、内藤もゆの、望月朱音、水無瀬ゆき、山下彩耶、若松来海の7人が登場。前回の順位をおさらいすると、

6位:山口はのん(1,629票)
5位:上杉らん(1,779票)
4位:岡村茉奈(1,867票)
3位:水無瀬ゆき(2,202票)
2位:永戸真優(2,350票)
1位:山下彩耶(2,980票)

だった。6位に山口はのんがあらたにランクインしたことや、シングルリリース週をむかえて票数が倍増したことなどが先週のトピックスであった。また、前回は志田友美と京佳による結果予想が発表されたが、今回は荻野可鈴と小林れいの結果予想が発表された。
荻野可鈴の本命予想は岡村茉奈。対抗に内藤もゆの、穴に石井里奈、大穴に若松来海。
岡村茉奈については、「すごく努力しているし、次のステージ、その次のステージへとあがっていくのを見ていたくなる。笑顔も素敵」、若松来海については「本人のことをまだほとんど知らないのに、なぜか気になる。人を惹きつける何かがある」とコメント。

一方、小林れいはの本命予想は内藤もゆの。対抗に岡村茉奈、穴に山口はのん、大穴に若松来海。
内藤もゆのについて「元気でフレッシュさがあるし、バランスが取れている。笑顔もかわいくて好き」とコメントした。

2人の結果予想がほぼ同じ(いずれも岡村茉奈、内藤もゆの、若松来海の3名推し)であったことはかなり興味深い。現時点での順位とは必ずしも一致していないが、メンバーの意見は投票ラストスパートに向けてかなり参考になるだろう。

さらに、前回発表された志田友美と京佳の結果予想を加えると、3人のメンバーが内藤もゆのと若松来海を推していることがわかるわけだが、これが結果にどう影響するかは神のみぞ知る、いやユメトモのみぞ知る、といったところだろうか。

第4回中間順位発表。結果はこの6人!

さて、中間発表である。この1週間で順位に変動はあったか? 結論から言うと、かなり変動があり、そしてかなりフロアがざわついた。まずは6位、5位、4位の発表。

まずは6位、5位、4位から。


6位:若松来海(2,700票)
5位:水無瀬ゆき(3121票)
4位:上杉らん(3,126票)
前回、前々回と上位から漏れていた若松来海が再浮上。彼女の名前が呼ばれた瞬間、フロアからは「やったー!!」という絶叫が響いた。若松来海は、第1回中間順位発表で5位にランクインし、仙台遠征メンバーにも選ばれ、もともと人気の高い候補生ではあった。荻野可鈴の「人を惹きつける何かがある」というコメントに象徴されるように、第一印象の時点で「応援したくなる」という声がメンバーからもあがってきていた。また、かなり太いファンを持つ候補生でもあり、どの現場に行っても”命がけ”と形容したくなるような「くらげ」コール、いや、叫び声が聞こえてくる。そうした熱烈な想いが今回の6位という結果に結びついたのだろう。若松来海は、「自分の油断が伝わったのか、前回と前々回は圏外になってしまいました。でも、戻ってこれてよかった」と涙ながらに語った。

水無瀬ゆきは前回より2つ順位を下げた。5位に彼女の名前が呼ばれたときは、かなりのどよめきが起こった。このどよめきをどう解釈したらよいのだろうか? 水無瀬ゆきは「毎回だけど、自分の名前ができるだけ遅く呼ばれるように願っていた。今回は5位という結果だけど、たくさんの票が入っていることに感謝したいです」とコメント。彼女が喋っているあいだ、フロアのざわつきはおさまらなかった。

そして、水無瀬ゆきを抜いて4位に躍り出たのが上杉らん。2週連続で順位をあげ、1週間あたりの得票数で2週連続2位を獲得。「最初の中間順位発表で上位に入れなかったのがすごく悔しくて、どうやって自分を変えていくか必死に考えました。今回はいままでで一番良い順位で呼ばれてうれしいです。最後まで頑張ります!」と力強いコメント。かまちょが多いと噂の上杉組(※上杉らん推しのユメトモのこと)は歓喜することになった。

(かまちょが多いとの噂は、もちろんShowroom情報です)

続いて、3位、2位、1位の発表。


3位:永戸真優(3,548票)
2位:山下彩耶(3815票)
1位:岡村茉奈(3,822票)
ついに、トップ3が入れ替わった。
まずは3位に永戸真優の名前が呼ばれたとき、フロアから「嘘!?」という声があがった。そして2位に山下彩耶の名前が呼ばれると、「え!? え!?」というとまどいの声が聞こえた。

この2人は、オーディション開始から常にトップを走ってきた2人だ。その時々で互いに順位をゆずり合いながらも、なんだかんだ言ってツートップという印象がある。毎週順位が入れ替わる中間発表とは言え、ほとんどの人が、この2人を不動のトップだと認識していたのではないか。

しかし、それが崩れてあらたなドラマが生まれるがこのオーディションだ。

多くの人がリアクションできないほどの衝撃を受けるなか、1位に選ばれたのは岡村茉奈。名前が呼ばれると、会場にはこの日いちばんのどよめきが起こった。それは驚きと混乱と歓喜の入り混じったようなどよめきだった。そのどよめきをメンバーも感じ取ったようで、京佳は「すごいね……」と一言を残し絶句。荻野可鈴は「茉奈ちゃんの努力がいろんな人に伝わった結果だと思う」とコメント。関西組候補生もこの結果には喜びのツイートを表明し、岡村茉奈のツイッターやSRには非常に多くの祝福コメントが寄せられた。

MARQUEE祭に候補生4名の出演が決定

さらに、12月7日に渋谷O-EASTで開催されるMARQUEE祭に7位以降の候補生のなかから4名が参加することも発表。その4名が、メンバーによる抽選で決定された。荻野可鈴が引き当てたのは石井里奈。小林れいは望月朱音、京佳は山口はのんを、志田友美は立花華をそれぞれに引き当てた。

思い返せば、前回のMARQUEE祭は「もっとも仕上がってる候補生」として永戸真優がただ1人選ばれた。しかし今回は、7位以下の候補生から抽選での選出。これは、候補生が全体として「仕上がって」きたことを示唆している。MARQUEE祭は夢アドのほかにも、新メンバーが加入して盛り上がっているまねきケチャや、アキシブProject、放課後プリンセスなど複数のアイドルグループが出場する。そうしたイベントのステージに立たせるメンバーを抽選で決めるという試みは、運営側が候補生に対して「誰を出しても恥ずかしくない」と自信を持っていなければできない決断だ。これは、夢アド全体としてポジティブにとらえるべきことではないかと思う。

望月朱音の参加が決まったときの「やったー! やったー!」というフロアからの歓声や、立花華の参加が決まったときの内藤もゆのや上杉らんの喜びようは、候補生をふくめて、夢アドというグループ全体のムードの良さを象徴的に表していた。

その後は、候補生によるパフォーマンスが続く。
まずは、立花華、内藤もゆの、望月朱音、山下彩耶で『Bye Bye My Days』。
続いて、立花華、水無瀬ゆき、望月朱音、若松来海で『Love for You』。
最後に、上杉らん、内藤もゆの、山下彩耶、若松来海で『ファンタスティックパレード』。
それぞれ4名ずつが歌い、ほか3名はバックダンサーにまわった。
ラストはメンバーと候補生で『20xx』を披露し、この日の定期公演は幕を閉じた。

18人の夢みるアドレセンスたち

日に日にパフォーマンスのクオリティがあがっている候補生だが、この日も素晴らしいステージを披露。『ファンタスティックパレード』で全員が一列に並ぶ箇所などは、かなりの迫力があった。

そんな候補生たちのパフォーマンスを見て、志田友美が思わず「みんなすごい!」と口にする場面もあった。荻野可鈴は「わたしたちが言うのもアレだけど、歌もダンスもすごい上達してる。初めはステージで前を向くことすらできなかった人もいるのに、本当にすごい。裏で感動しながら見てた」とコメント。なかでも若松来海を「全身から喜びがあふれ出してる」と絶賛した。

また、普段は志田友美が担当している『20xx』の「愛ダンス」の説明を内藤もゆのに任せる場面もあった。打ち合わせ一切なしで突然の指名だったようだが、内藤もゆのはその大役を難なくやってのけ、笑いさえ起こした。
この2つのくだりは、メンバーから候補生たちへの信頼を感じる場面だ。夢アドの4人は、候補生たちのことをすでに「メンバー」として見ているように感じられる。そして候補生たちもメンバーからの期待にことごとく応えている。

だから、現在の夢アドの定期公演は、4人のメンバー+7人の候補生によるライブではなく、“11人の夢みるアドレセンス”によるライブのように感じられる(おそらく関西組候補生をふくめても、同じようにクオリティの高いライブになるだろう)。それが『20xx』で顕著に現れ、この曲が最後に披露されることによって、ユメトモは普段のライブよりも深い満足感を味わう。結果、その後に行われる特典会の盛り上がりは以前の比ではない。非常に良いサイクルができているな、という印象を受けた。

岡村茉奈のコメント

最後に、今回の結果を受けてSRを行った岡村茉奈のコメントが素晴らしかったので、その一部を抜き出して本記事を締めたい。自分を支持してくれたマナトモやメンバーだけでなく、すべての候補生たちへの感謝を、涙ながらに、しかし明るく語っていた。

「まず、結果予想で可鈴さんが本命にしてくれた時点で泣いたし、叫んだ。そしてれいさんが対抗に選んでくれた。メンバーさんにそんなふうに思っていただけることが嬉しい。誰か可鈴さんにこの気持ちを伝えてください。ホンマに嬉しかった! メンバーさんとなかなかお会いできないなかで、見てくださっていたこと、コメントまでしてくれたことがめっちゃ嬉しい」

「自分は、あまり成長が見えにくい候補生だと思っていた。どう成長を見せればいいのか、それが自分のなかで課題で、ずっと悩んでいた。正直に言うと自分のなかでは、パフォーマンス面であまり成長を感じられていなかった。本当に自分が努力できているのか不安だった。だって、努力には基準がないから」

「中間順位発表を見ながら、水無瀬ちゃんが5位で呼ばれて4位にらんちゃんが呼ばれたときに、これはダメだったか……と思った。わたしはずっと、3位の壁をすごく感じていた。上位の子たちは本当に魅力的で、その順位にふさわしかったから。自分の名前が1位で呼ばれたとき、関東組の候補生がカメラに向かって手を振ってくれていた。その姿にすごく感動した。関西組からもたくさんメッセージをもらった。永戸からの電話で『茉奈ちゃんはホンマに頑張ってると思う』って言われて、ホンマに涙が止まらなかった」

「たくさんの人がおめでとうって言ってくれるけど、わたしじゃなくて、みんながおめでとう。わたしを笑顔にさせてくれているのはみなさんです。でもまだまだこれから。地獄を見てきた人間は、油断なんかしたら終わりだとわかっている。頑張ってくださってるみなさんにどれだけ返せるか。今日のことは絶対に忘れません。でも、中間発表1位で嬉しかった気分は今日で終わり。みんなついて来てください。離れんとってください。ここまで来たからには絶対夢アドになる! みんなでがんばりましょう!」
セットリスト

1. ララララ・ライフ
2. おしえてシュレディンガー
3. サマーヌード・アドレセンス
4. くらっちゅサマー
5. Exceeeed!!
6. Hi! Summer Dreamer
7. アイドルレース

荻野可鈴と小林れいによる結果予想、中間順位発表、MARQUEE祭出演者を決める抽選など(MC:さわやか五郎)

8. Bye Bye My Days(立花華、内藤もゆの、望月朱音、山下彩耶)
9. Love for You(立花華、水無瀬ゆき、望月朱音、若松来海)
10. ファンタスティックパレード(上杉らん、立花華、望月朱音、若松来海)
11. 20xx


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週刊夢アド8 最後の中間発表と18人の夢みるアドレセンスたちはミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

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