11月3日(金)、渋谷TKで開催された「CORE CLUB FESTIVAL2017×SHIBUYA MIXX!!」で来日していたDyro(ダイロ)にインタビュー! 「Tomorrowland」をはじめ世界中のフェスで活躍し、数多くのアンセムを生み出しているスーパースターに、影響を受けたアーティストから、今気になるサウンド、そしてシーンのことなどいろいろと話を聞いてみた!

DJ、アーティストとして重要なのは……

——ダンスミュージックに目覚めたきっかけは?

Dyro:「アメリカ人の音楽だったからさ(笑)。ただ、最初に影響を受けたのは……Tiësto(ティエスト)とかかな。最近では、Noisia(ノイジア)やSkrillex(スクリレックス)、Kill the Noise(キル・ザ・ノイズ)なんかが素晴らしいサウンドを作っているよね。自分が作るものとはまた違う良い曲を作っている。彼らからはスゴく刺激をもらっているよ」

Tiësto & Dyro – Paradise (Official Music Video)
Kill The Noise & Feed Me – I Do Coke (Official Music Video)
——あなたの出身地であるオランダは世界でも有数のダンスミュージック大国。みんな小さいころからダンスミュージックやDJが好きなんですか?

Dyro:「みんなDJは好きだと思う。20年前の話だけど、Tiëstoがテレビに出ていたし。小さいころからDJと一緒に育っているんだ。僕自身、8歳のころはテレビスターよりDJに影響を受けていたかな」

——あなたのキャリアの中では、Hardwell(ハードウェル)のレーベルRevealedからのリリースが大きな転機になったと思うんですが、あなたにとってHardwellはどんな存在?

Dyro:「Hardwellとはたくさんの仕事をさせてもらっているけど、彼は初めて僕を認め、支えてくれたひとりさ。Revealedから曲を出して、ワールドツアーにも連れていってもらって、Hardwellが世界を見せてくれたんだ。本当にたくさんの手助けをしてもらったね」

Hardwell & Dyro feat. Bright Lights – Never Say Goodbye (Official Music Video)
——これまで多くのヒット曲を生み出してきましたが、プロデューサーとして制作時に最も大事にしていることは?

Dyro:「それはオリジナリティー。楽曲制作においてすごく大切なことだと思う」

Dyro – Good Feelin
——それはDJプレイの選曲やあらゆる部分で重要なことですよね?

Dyro:「そうだね。DJのセットを組むにしても、レーベルを運営するにあたってもオリジナリティーはなくてはならない。それは自分にとって一番かっこいいと思うものだったり、誰も聴いたことのないものだったり、いろいろとあるけれど最も重要なものだと思う」

Dyro LIVE at Tomorrowland 2015 [FULL HD]
——では、DJとして自分が一番誇れるところ、自分の武器はどんなところだと思いますか?

Dyro:「一番の武器は時代の流れにとらわれないで、なおかつ聴き覚えのあるようなプレイができること。オルタナティヴな音をオーディエンスに今までにないような形で届けることができる……ってところかな。ただ、やっぱりそれ以上に自信があるのはプロデュースだね。なぜなら、DJだからこそいい音楽を作ることができるんだ」

——あなたはレーベルWOLVを主宰していますが、レーベルオーナーとしてはどんな曲に惹かれますか?

Dyro:「WOLVはトラップやダブステップ、エレクトロ、ハウス……様々なジャンルの中からオリジナルなものを厳選しているんだ。オリジナルである限り、どんなジャンルのサウンドからもインスパイアされているよ。でも、それって自分のセットや楽曲制作においても同じことなんだけどね。今、WOLVで契約しているLoopers(ルーパーズ)とはチームで曲を作ったり、彼らがクリエイティブな活動ができるように助けたいと思ってる。あとは、Gojaもね。今の時代にヒットを生み出すには、やっぱりオリジナルであることが大事だし、みんながやっていることと違う形で成功しないといけない。そして、新しいことをやりながら、ルーツも残していく必要があると僕は思ってる」

LOOPERS – PLAYING GAMES (OUT NOW)
Dyro X Goja – Alive

Dyroにとって最高のパーティーとは?

——現在のダンスミュージックシーンについてはどんな印象を持っていますか?

Dyro:「よくなってきていると思うよ。3〜4年前は全然オリジナリティーがなくて、一瞬ムかついたこともあったけど(笑)。最近はベースミュージックやダブミュージック、トラップが大きな影響を及ぼすようになって、ワクワクするようになった。あとは、アジアでもシーンが大きくなっているよね。僕らのダンスミュージックとはまた違った文化、スタイルを持っている日本や中国のDJやアーティストがインターナショナルになってきているし、それは興味深いね」

——EDMについては、今後どうなっていくと思います?

Dyro:「ダンスミュージックの移り変わりはとてもスローだからね……まだまだ変わらないと思う。ただ、よりオープンフォーマットになっていく姿を見てみたいなとは思う。みんなが同じことを繰り返すのではなく、もっとオープンな感覚で自由に考えてほしい。僕のセットだって、ハードな曲ばかりかけることはないからね」

——これまで何度も来日していますが、日本の印象は?

Dyro:「日本は大好きさ。日本人や日本の文化に対して敬意を持っているし、すごく刺激を受けている。僕自身、ある意味日本はホームのように感じているよ。ただ、日本語が話せないからみんなとコミュニケーションをとることは難しいけどね。そこは優秀な通訳に助けてもらってる(笑)。日本のDJも好きだし、ファッションも好き。東京だけでなく、大阪、京都もいいよね」
——あなたがこれまで出演してきたフェスやパーティーの中で最も印象に残っているものは?

Dyro:「難しい質問だね……ラスベガスでプレイしたときも良かったし、夏の終わりにインドでやったフェスも6万人の前でプレイして、すごく印象に残っているし……ただ、僕にとっては数の問題じゃないからね。6万人の前でプレイしようと、小さなクラブでプレイしようと、素晴らしいパーティーはたくさんあるんだ。それこそ今夜だってそうさ。大小に関係なく、楽しいパーティーはたくさんあるってことさ」

——では、あなたにとって最高のパーティーとは?

Dyro:「やっぱり自分のパーティーが最高かな(笑)。僕の音楽でみんながダンスしてくれるパーティーがね!」

——最後に、今後の展望を教えてください。

Dyro:「これからは自分以外のDJをサポートしていきたいと思ってるんだ。僕が活動を始めた当初、それこそTiëstoやHardwellにしてもらったようにね。僕は恩返しがしたい。もちろん、自分の活動もしていくし、好きなものを届けていきたいとも思ってる。ただ、LoopersやGojaのような才能あるアーティストのためにプラットフォームを作っていきたいね。そうやってダンスミュージックを未来に繋げていきたいんだ」
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