【詳細レポート】純烈、ゲストとのど
自慢対決&芝居仕立てのソロコンサー

2017年に結成8年目を迎えた純烈が11月9日、<純烈祭!全員集合>と銘打ったソロコンサートを東京国際フォーラム ホールCにて行い、昼夜合わせて3,000人の熱いファンたちが集まった。

場内の照明が落ち、幕の前に司会を務める三山ひろしが登場すると、出演を知らされていなかった客席が歓声に包まれた。三山の「イッツ・ショータイム!」の声と共に、「純烈大作戦」と題したスパイ風のオープニングムービーが流れメンバーが現れると、12人編成の生バンドの演奏でオープニングナンバー「愛でしばりたい」が始まった。「今夜はドラマチック」、「浪漫飛行」(米米CLUB)など4曲を披露し、ステージを彩る5名のダンサーによるダンスタイムへと続いた。

昼の部の見せ場となる、『激突!純烈 vs 分裂 ムード歌謡&ジャパニーズポップスが対決 紅白のど自慢!』のコーナーでは、三山が司会と鐘を担当。純烈チームに対するのは、演歌・歌謡、J-POPとバラバラのジャンルを集めた「分裂チーム」。メンバーは三山ひろし、桜井くみ子、MAY’S、中澤卓也、メロディー・チューバックの5組で、後上翔太「知りすぎたのね」(ロス・インディオス)、メロディー・チューバック「恋のバカンス」(ザ・ピーナッツ)と、純烈チームと分裂チームが交互に歌っていく。分裂チームの中のひとり、中澤卓也は「涙のリクエスト」(チェッカーズ)、司会に徹していた三山も、白川裕二郎「三山さんが審査員をやって、このコーナー終わるとは思っていませんよね?」の言葉で、「ハイそれまでョ」(植木等)を歌唱し、ステージを盛り上げた。
赤いスーツに着替えた純烈は、酒井一圭「この愛に生きて」(前川清)、友井雄亮「時には娼婦のように」(黒沢年男)と、メンバー1人ずつがリードボーカルを務め、再度の衣装替えでピンクのスーツ姿になると、『世界紀行 オールディーズがやってくる』のコーナーが始まり、海外アーティストの名曲たちを日本語カバーで歌唱していく。小田井涼平をリードボーカルに、全員で披露する「ダイアナ」(原曲:ポール・アンカ)では歌とともにツイストダンスを披露した。友井「ツイストって結構しんどいらしいですよ」の言葉に、小田井が友井と白川に「ツイストやってみて」と振ると見事にキレキレのツイストを見せる友井に対し、独特なツイストを見せる白川には「くねくねとタコやないか!」と突っ込みを受ける。さらに酒井がツイストをやってみせると、小田井「それ、もうツイストというよりチャーシューみたいになってる!」、酒井「誰がチャーシューや!」と軽快なトークが炸裂した。純烈のトークは休む間もなく笑いが飛び交うため、笑い疲れること必至だ。

苦しい下積み時代を経験し、健康センターで“スーパー銭湯アイドル”として活動してきた純烈が、国際フォーラム ホールCで1,500人の客席を埋め尽くしているという事実に、オープニングから涙を流すファンの姿も見受けられ、小田井は「ホンマに1曲目のとき泣きそうになった。泣いてるお客さんの顔を見ると、デビュー当時の頃とかね、色々思い出しますよね」と感慨深さを見せ、メンバー自ら作詞を担当した「言葉足らずのメロディ」を歌唱。 両親への愛を綴った歌詞が胸に染み入り、さらに観客の涙を誘った。コンサート初披露の「愛が裁かれるとき」、そして客席総立ちのなか「愛でしばりたい」でコンサートはラストに向かう。

後上「幕が開くまで緊張しまくって、時間が止まればいいくらいに思っていたんですけど、開いてしまえば本当に一瞬であっという間で夢のような時間を過ごすことができました。めちゃめちゃ楽しかったでーす!」、友井「コンサートが始まる前にね、普段は円陣を組んだりしないんですけど、今日は皆でやっちゃいましたー!楽しかったです!ありがとう!」、白川「まだ夜の部もありますから、まだ疲れてないですよ?夜の部も見られる方たくさんいると思いますので、楽しみにしていただけたらなと思います。今日は本当にありがとうございました」、小田井「皆さんに会える日を楽しみに指折り数えて、もう数えすぎて指が足りなくなって、隣の人の指まで借りて数えて待ってたんですけどね、空席ひとつなく、足だけじゃくて体も運んでいただきまして、本当にありがとうございました!」、酒井「みんなも貴重な時間を割いてお集まりいただいて、本当に楽しんでいただけたら何よりでございます。純烈は七転び八起きでこの10年やってまいりましたが、まだまだこれから10年も、七転び八起きで頑張っていきたいと思いますので、これからも応援よろしくお願いします!本当に今日はありがとうございました!」と感想を述べ、最後に「明日があるさ」(坂本九)をゲストも交えた出演者全員で歌唱し幕を閉じた。
夜の部は芝居を軸にした構成のコンサートで、昼の部にもゲスト出演した同じレコード会社(日本クラウン)の仲間、メロディー・チューバックと後上を中心に進行していく。将来への希望もなくフラフラと日々を過ごす大学生・後上が、カナダからの留学生・メロディーに出会い、夢を見つけ、別れを経験し成長していく姿を描いた恋物語となっている。

まずは自己紹介と思いきや、全てが芝居の一幕となっており、以降リハーサルの体でMCが進行していく。酒井「純烈の共通点は“高身長”、“イケメン”・・・」、「自分で言っちゃったよ」と突っ込みを受けつつ、酒井、友井、白川、小田井と、それぞれ戦隊ヒーローとして活躍していたという経歴を披露していく。後上に順番が回ると、「僕は、普通の地球人として、平凡な大学生として・・・」と言葉を詰まらせると、芝居の一幕とは思いもよらない客席は何ごとかとザワつく。そこでメロディーが登場し、まるでミュージカルかのように唐突に歌い出し、またもや客席はザワついた。メロディーを追って後上がステージを後にすると、夜の部のスペシャルゲスト・レーモンド松屋が登場し、純烈がコーラスとして参加したレーモンドのシングル曲「真実・愛ホテル」を、後上が不在のまま披露。レーモンドの熱い歌声で会場は熱気に包まれた。

舞台は2007年のカラオケボックスに移り、後上とメロディーが歌っていると、デビュー前の純烈メンバー4人が登場。私服で演じているため、まるで実話かのような錯覚に陥る。白川に至っては、釣りに没頭していたという過去があるため、フィッシングスーツを着用しており、笑いを誘う。その後も芝居仕立てのステージは、芝居と歌を交えながら進行していく。小田井「東京国際フォーラムにお集まりの紳士“熟女”の皆さま、大変長らくお待たせしました。『純烈祭!全員集合~歌謡風月の巻~』開演です!」の言葉で「愛でしばりたい」がスタート。実際のコンサートが開演してから約1時間が経過したところで劇中のコンサートが開演するという、かなり複雑な状況だが、その状況すら楽しんでしまう純烈ファンの柔軟性には感服するばかりだ。

酒井「『愛でしばりたい』の思い出というと、オリコンで1位を取ったことですね!何度も言うようやけど、ファンのみんなが取らせてくれたというか、一緒に頑張って取ったというか、これは僕らにとってかけがえのない思い出ですよ」と、最新シングル『愛でしばりたい』が、オリコンデイリー CDシングルランキングの総合1位を獲得したことに触れ、ファンへの感謝を表した。コンサートも終盤、「恋は青いバラ」、「今夜はドラマチック」とスタンダードナンバーが続き、後上が「ふたりで一緒に暮らしましょう」を歌うと後上とメロディーの別れのシーンが演じられ、友達以上恋人未満の切ない恋心を歌った「愛が裁かれるとき」が披露された。

酒井「最後に、まだ自己紹介できてないバカヤロウがいるんで。後上翔太、自己紹介いこう」、後上「本日はお集まりいただきありがとうございます。コーラスを担当しております、後上翔太です。10年前、純烈に誘われて、他のメンバーは芸能界で活躍している人ばかりということで、その中にズブの素人が入っていくということは正直不安がありました。何をやるのも初めてで、グループの足を引っ張っているんじゃないかとか思ったこともあります。いまも色々な仕事をやる中で、焦ったり、ビビったりすることばかりだけど、でも最近、それこそが自分が純烈にいる意味なんじゃないのかな、と思っております」という真摯な言葉に会場全体が耳を澄ませる。続けて「仲間同士で補い合う戦隊ヒーローがいるように、自分にも純烈を補える力があるんじゃないかと思えるようになりました。これからも、純烈の“うぶな心”を担当として、夢の紅白・親孝行まで精一杯がんばっていきたいと思っておりますので、皆さんどうぞ応援よろしくお願いします!」と頭を下げ、「では、最後の曲になります」と言うと客席からは別れを惜しむ声が上がり、それに対して後上が「わがまま言わないの」と微笑み返す。そして、「僕たちのデビュー曲を聴いてください」と、2010年6月23日に発売された純烈のデビュー曲 「涙の銀座線」を披露した。

アンコールの「純烈一途」では、1,500人の観客がタオルやペンライトを振り回す光景は壮観であった。酒井「夜公演は後上翔太が頑張りましたがいかがでしたでしょうか!」の声に、観客は盛大な拍手で応えた。酒井「今回、国際フォーラム ホールCに立てたっていうことでね、来年は、ホールAでコンサートができるように、成り上がりたいと思います!」と宣言。「ひとりじゃないから」を披露し、純烈メンバー5人と、純烈を支え続けるファンたちの、溢れんばかりの笑顔で<純烈祭!全員集合>は締めくくられた。

<純烈祭!全員集合>昼の部 ~真剣勝
負の巻~

2017年11月9日(木)14:30~@東京国際フォーラム ホールC
[ セットリスト ]
1. 愛でしばりたい
2. 今夜はドラマチック
3. 恋人も濡れる街角(中村雅俊
4. 浪漫飛行(米米CLUB)
5. 知りすぎたのね(ロス・インディオス) / 後上翔太
6. 恋のバカンス(ザ・ピーナッツ) / メロディー・チューバック
7. そんな女のひとりごと(増位山太志郎) / 友井雄亮
8. ロマンス(岩崎宏美) / 桜井くみ子
9. 二人の世界(石原裕次郎) / 酒井一圭
10. 異邦人(久保田早紀) / MAY’S
11. 氷雨(佳山明生) / 小田井涼平
12. 涙のリクエスト(チェッカーズ) / 中澤卓也
13. おまえに(フランク永井) / 白川裕二郎
14. ハイそれまでョ(植木等) / 三山ひろし
15. たとえ世界が真っ白になっても / MAY’S
16. Cinderella X’mas / メロディー・チューバック
17. 男の流儀 / 三山ひろし
18. キサス・キサス東京
19. この愛に生きて(前川清) / 酒井一圭
20. 心凍らせて(高山厳) / 白川裕二郎
21. 時には娼婦のように(黒沢年男) / 友井雄亮
22. 母性本能(森雄二とサザンクロス) / 小田井涼平
23. 京都の夜(愛田健二) / 後上翔太
24. ステキなタイミング(原曲:ジミー・ジョーンズ) / 後上翔太
25. 雪が降る(原曲:サルヴァトール・アダモ) / 白川裕二郎
26. 24000のキッス(原曲:アドリアーノ・チェレンターノ) / 友井雄亮
27. 悲しき街角(原曲:デル・シャノン) / 酒井一圭
28. ダイアナ(原曲:ポール・アンカ) / 小田井涼平
29. 言葉足らずのメロディー
30. 愛が裁かれるとき
31. 愛でしばりたい
32. 明日があるさ(坂本九)

<純烈祭!全員集合>夜の部 ~花鳥風
月の巻~

2017年11月9日(木)18:30~@東京国際フォーラム ホールC
[ セットリスト ]
1. キサス・キサス東京
2. 噂の雨が降る前に
3. グッド・バイ・マイ・ラブ(アン・ルイス) / メロディー・チューバック
4. 真実・愛ホテル / レーモンド松屋 with 純烈
5. 2億4千万の瞳(郷ひろみ) / 後上翔太
6. あなたのブルース(矢吹健) / 小田井涼平
7. お金をちょうだい(美川憲一) / 白川裕二郎
8. 恋のキャンドル(敏いとうとハッピー&ブルー)
9. グッド・バイ・マイ・ラブ / メロディー・チューバック
10. 愛でしばりたい
11. 六本木は嫌い
12. 恋は青いバラ
13. 今夜はドラマチック
14. 恋は火祭り
15. ふたりで一緒に暮らしましょう
16. 愛が裁かれるとき
17. 涙の銀座線
アンコール
18. 純烈一途
19. ひとりじゃないから

シングル『愛でしばりたい』

2017年3月14日発売
【タイプA】CRCN-8039 / 1,204円+税
[ 収録楽曲 ]
1. 愛でしばりたい [歌:純烈(白川裕二郎)]
(作詩:喜多條忠 / 作曲:徳久広司 / 編曲:伊戸のりお)
2. 大阪ロマン [歌:純烈(酒井一圭)]
(作詩:渡辺なつみ / 作曲:大谷明裕 / 編曲:伊戸のりお)
3. ふたりで一緒に暮らしましょう [歌:純烈(後上翔太)]
(作詩:髙畠じゅん子 / 作曲:中川博之 / 編曲:石井為人)
4. 愛でしばりたい(オリジナル・カラオケ)
5. 大阪ロマン(オリジナル・カラオケ)
6. ふたりで一緒に暮らしましょう(オリジナ・ルカラオケ)
2017年3月14日発売
【タイプB】CRCN-8040 / 1,204円+税
[ 収録楽曲 ]
1. 愛でしばりたい [歌:純烈(白川裕二郎)]
(作詩:喜多條忠 / 作曲:徳久広司 / 編曲:伊戸のりお)
2. 純烈一途 [歌:純烈(友井雄亮)]
(作詩:酒井一圭・高取ヒデアキ / 作曲:高取ヒデアキ / 編曲:籠島裕昌)
3. 六本木は嫌い [歌:純烈(小田井涼平)]
(作詩:髙畠じゅん子 / 作曲:中川博之 / 編曲:矢田部正)
4. 愛でしばりたい(オリジナル・カラオケ)
5. 純烈一途(オリジナル・カラオケ)
6. 六本木は嫌い(オリジナル・カラオケ)
2017年9月6日発売
【タイプC】CRCN-8085 / 1,204円+税
[ 収録楽曲 ]
1. 愛でしばりたい [歌:純烈]
(作詩:喜多條 忠 / 作曲:徳久広司 / 編曲:伊戸のりお)
2. 恋は火祭り [歌:純烈]
(作詩:喜多條 忠 / 作曲:徳久広司 / 編曲:伊戸のりお)
3. お金をちょうだい [歌:純烈]
(作詩:星野哲郎 / 作曲:中川博之 / 編曲:池間史規)
4. 愛でしばりたい(オリジナル・カラオケ)
5. 恋は火祭り(オリジナル・カラオケ)
6. お金をちょうだい(オリジナル・カラオケ)
2017年9月6日発売
【タイプD】CRCN-8086 / 1,204円+税
[ 収録楽曲 ]
1. 愛でしばりたい [歌:純烈]
(作詩:喜多條 忠 / 作曲:徳久広司 / 編曲:伊戸のりお)
2. 湯けむりの夜 [歌:純烈]
(作詩:渡辺なつみ / 作曲:大谷明裕 / 編曲:伊戸のりお)
3. 愛が裁かれるとき [歌:純烈]
(作詩:酒井一圭 / 作曲:中崎英也 / 編曲:中崎英也)
4. 愛でしばりたい(オリジナル・カラオケ)
5. 湯けむりの夜(オリジナル・カラオケ)
6. 愛が裁かれるとき(オリジナル・カラオケ)

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