週刊夢アド4 『Exceeeed!!』と候補生
たちの「違い」

新メンバーオーディション『なれんの!?夢アド!?』を開催中のアイドルグループ、夢みるアドレセンス。ファン投票によって新メンバーが決まるこの企画、最終候補生14名が発表されて約一ヶ月が経った。あっという間の一ヶ月だったが、候補生たちの成長はめざましく、また、毎週月曜にAKIBAカルチャーズ劇場で行われる定期公演も内容に変化が見られる。
本オーディションを追いかけ、定期公演の様子を毎回レポしていく『週刊夢みるアドレセンス』。今回は、10月30日に行われたライブの様子をお届けします。

Text_Sotaro Yamada

イベント尽くしの週末と、新曲『Excee
eed!!』

前回までのあらすじはこちら。
その後、27日(金)にはタワーレコード横浜ビブレ店で関東組候補生のみで初のリリースイベントが実施。28日(土)には関東組はタワーレコード川崎店にて、関西組はHMVグランフロント大阪にてフリーライブを行い(どちらも候補生のみ)、29日(日)には仙台イービーンズにてメンバー+4名の候補生(現時点での1位、3位、5位、7位)でイベントを行った。そして30日(月)は東京に戻って定期公演。

こうして改めて書き出すと、週末は必ず日本のどこかで夢アド関連のイベントが開催されていると気付く。フリーライブ以外にも、NHK『Nスポ!2017ナイト 渋谷ハロウィーンパーティー』に出演するなど勢いを感じさせる夢アド。そうした勢いそのままといった感じの熱い定期公演だった。

この日は、メンバー+関東組候補生に加え、関西組の永戸真優と岡村茉奈、そして北海道の山下彩耶の参加が事前にアナウンスされていた。そのせいもあってか、客入りはこれまでの定期公演でおそらくトップ。開演前から会場は熱気に満ちていた。

荻野可鈴、志田友美、小林れい、京佳の4人が登場するとフロアから大歓声が。人気曲『くらっちゅサマー』の衣装をまとっていたこともあり、出だしからユメトモ(夢アドのファンのこと)のテンションを一気に引き上げる。『サマーヌード・アドレセンス』でライブをスタートさせ、『アイドルレース』『くらっちゅサマー』と続けて盛り上げる。
夢みるアドレセンス『くらっちゅサマー』MV)

そして新曲『Exceeeed!!』も披露された。
この曲は、ガールズバンド・SCANDALのMAMIが作詞作曲を手がけている。ギターリフが印象的なバンドサウンドで、SCANDALらしいカッコ可愛さのある曲だが、歌詞のエモさにもMAMIらしさが表れている。特にサビの「私たちには見たい明日がある」「何度も夢に見た景色がある」という部分は今の夢アドにぴったりで、京佳が「この5年間ずっとそうだった」と述べれば、小林れいは「私たちがうつし出されてる曲」と述べ、荻野可鈴は「この曲でもっと大きいステージに行きたい。自分たちのことを改めて考えるきっかけになった曲」だと感慨深げに語った。
『20xx』とともに今後の夢アドを代表する曲になりそうで、いつかSCANDALの生演奏をバックにこの曲をパフォーマンスする夢アドが見られるのかもしれないと、そんな希望も抱かされた。

「Who Is Next?」新展開

続いて、MCとしてさわやか五郎が登場し、定期公演ではおなじみの「Who Is Next?」のコーナーへ。関東組+3名、計9名の候補生がずらっとステージに並ぶが、何やらみんな、少し神妙な面持ち。

それもそのはず、候補生たちはこのステージにあがる直前に、あることを知らされていたのだった。
それは、次回のYUMELIVEより毎週、投票結果の中間発表1位から6位までを発表するということ。

これを受けて、永戸真優は「前回の中間発表ではありがたいことに1位をいただけて、キープすることが難しいけど、もっと投票したいと思ってもらえるように頑張ります」と述べ、水無瀬ゆきは「どの順位だとしても、自分に負けないように頑張りたい。リリイベ以外にもいろんなコンテンツを使っていきたい」と宣言。山下彩耶は「目指すのは1位だけど、どんな順位だとしても、投票してくれる人を裏切らないように頑張りたい」と意気込みを述べた。

踊る岡村、割る水無瀬

アピールタイムでは、関西組の岡村茉奈が、夢アドのデビューシングル『Bye Bye My Days』にオリジナルの振り付けを用意し、ダンスを披露。プロ野球・オリックスバファローズでのチア経験を活かしたダイナミックな踊りに会場が沸いた。荻野可鈴は「こんなの踊ろうとしたら一年以上かかる!」と称賛し、京佳は「動きがめっちゃエロかった」とコメント。フロアの笑いとさわやか五郎のツッコミを誘った。

また、関東組の水無瀬ゆきは、「気合を見せるため」に板割りを披露。「板割り?」と思った人もいるだろうが、現場にいた多くの人も「?」だっただろう。そんな状態でぼんやり進行を眺めていると、袖からは分厚い木の板が運ばれて来る。空手の演舞などでよく披露されるアレである。

「打倒自分」と書かれた分厚い木の板をさわやか五郎に持たせると、拳を握って構え、板を睨み付ける水無瀬。ユメトモ、スタッフ、ステージ上のメンバーや候補生たちが息を呑んで見守る中、気合一発!見事な正拳突きを放つと、鈍い音とともに木の板が真っ二つに割れた。これには驚きの声とともに拍手が起き、あまりの迫力と突然のことに、さわやか五郎は茫然自失といった表情。
水無瀬ゆきのキャラは引きこもりがちの金髪アニメ・ゲームオタクだった気がするが、「押忍!」という気合が聞こえてきそうな十字の切り方など、空手経験者なのでは?と思わせる痺れる場面を作り出した。
(ミナセ「打倒するッ!!」)

ここでさわやか五郎とメンバーはいったん退がり、候補生のパフォーマンスへ。

まずは立花華、内藤もゆの、水無瀬ゆき、若松来海の4人で『Bye Bye My Days』。
続いて永戸真優、岡村茉奈、望月朱音、山下彩耶で『純情マリオネット』。
そして上杉らん、岡村茉奈、望月朱音、水無瀬ゆきで『泣き虫スナイパ→』。

以上3曲を候補生で披露。いずれも人気曲、とくに『純情マリオネット』と『泣き虫スナイパ→』はインディーズ時代の曲ということで、フロアは「えっ!?それ演れんの!?」というちょっとしたサプライズ感のある反応を示し、大いに盛り上がった。

その後は候補生が退き、メンバーがコスプレ姿で再登場。『フォトシンテシス』を披露すると、最後に全員で『20xx』をパフォーマンスして公演は終わった。
(ハロウィン仕様の夢アドメンバーたち)

影響を与え合う候補生たち

やはり今回の見どころは、永戸真優、岡村茉奈、山下彩耶の3人だろう。
これまでの定期公演には一度しか参加していない3人を見に来たユメトモも多かったようで、3人に対する声援には、これまでの定期公演ではあまり見られなかったレベルの熱がこもっていた。また、3人とも過去に何かしらの芸能活動を経験しており、ステージ慣れしていることが一目でわかる。

最初の中間発表で1位を獲得しMARQUEE祭にも参加した永戸真優は堂々としていて、もはや「候補生のラスボス」とでも言いたくなるような雰囲気がある。「ハッチー!」と叫ぶ声は、彼女がステージにいるあいだ中ずっと聞こえた。人気ありすぎ。

岡村茉奈はやはりダンスパフォーマンスが頭ひとつ抜けていて、オーディションの結果はどうであれ、とりあえずダンサーとして夢アドのライブに使いたいと思わせる。からっとした笑顔にも嫌らしさがなくて良く、小林れいとはまた少し違った種類の「カッコ可愛いさ、大人っぽさ」を夢アドにプラスできるのではないか。表現の引き出しが多そうだ。

山下彩耶は、やはりと言うべきか、15歳のアイドルとしてはほぼ完成形に近いのではないか?と思わせるパフォーマンスで、見ていて不安になることがない。わざわざ北海道から東京に呼び寄せるのも納得だ。「デビュー当時の上戸彩に似ている」といったツイートを見かけたが、まあ、わからないこともない。この人が正式にメンバーになって経験を積んだら……と未来を想像させる何かがある。

以上の3人が、定期公演におけるレアさも相まって目立っていたように見えたが、それに感化されて他の候補生たちも光った。
『純情マリオネット』を披露した際は、永戸真優推しの「ハッチー!」の声に対抗するように望月朱音推しのユメトモが彼女の名を叫びまくっていたし、内藤もゆのの気迫あるダンスには、岡村茉奈と仙台で過ごした時間が影響を与えたのではないかと思わせた。

しかし関東組から一人だけ選ぶとしたら、前回の記事に続いて、水無瀬ゆきの名をあげたい。

どの候補生も見るたびに明らかに成長しているが、水無瀬ゆきだけはそのスピードが今のところダントツで速いように感じる。歌もダンスも、ステージでの振る舞いも、一週間前とはまるで別人だ。心なしか顔つきも変わってきた気がするし、ステージ上ではリーダーの風格が出てきたようにも見える。

水無瀬ゆきから感じるのは、「夢アドのメンバーになる」ということに対する真摯な姿勢だ。つまり、アイドルとしてプロになることに対する自覚、意識の高さ、ビジョンの強さ。そうしたものが、パフォーマンスだけでなく、ちょっとした言動や顔つきから漂ってくる。具体的で合理的な目標を設定し、意図を持ってステージに上がっていることや、そのための準備をしていることが伝わってくる。

違いが顕著に現れる『20xx』

候補生たちがAKIBAカルチャーズ劇場に初めて集まった10月9日のステージを思い出すと、あの時はまだ、みんなが横並び一線に見えた。もちろんこれまでの芸能活動経験の差があるので、多少の有利不利は感じたが、夢アド候補生としてのスタート地点はあまり変わらないように見えた。

しかしあれから一ヶ月弱が経ち、様々なイベント参加やレッスン、自主練、SNSでの発信や交流などを通して、候補生たちのあいだでも「違い」のようなものが見えてきたように思う。

その「違い」は、『20xx』でメンバーのバックダンサーとして踊っている際に顕著に現れる。上手い下手ではなく、覚悟の強さや意識の高さの違いが、一挙手一投足にはっきりと滲み出てしまっている。

「真剣さ」の度合いを客観的に比較することは本来不可能なはずだし、候補生によって努力に差が出ていると言いたいわけではない。しかし、プロの世界では、オーディエンスに伝わるものがすべてなのも事実。

それぞれの候補生たちから伝わる「何か」に差が表れ始めた一ヶ月。それが投票に直接結びつくかどうかは別問題かもしれないが、少なくとも、この日の歓声の強さや大きさとパフォーマンスの仕上がり具合は、ほぼ比例していた。

次週以降の展開に期待。

夢アド定期公演「Who Is Next?」にミ
ーティア読者30名様をご招待!

夢アドライブ未経験の方を対象に、抽選で30名様をご招待いたします。我こそはというあなた! 奮ってご参加ください。

公演日:11月6日(月)
場所:AKIBAカルチャーズ劇場

【応募方法】
ミーティア Twitterアカウントのフォロー&引用RT
※ハッシュタグ「#夢アドwhoisnext招待」が必須となります。
当選された方には、夢みるアドレセンス (@Y_Adolescence) よりDMでご連絡いたします。


セットリスト

1. サマーヌード・アドレセンス
2. アイドルレース
3. くらっちゅサマー
4. Exceeeed!!

新メンバー候補生登場(MC:さわやか五郎)
・水無瀬ゆきの板割り
・岡村茉奈のダンス

5. Bye Bye My Days 候補生ver. (立花華、内藤もゆの、水無瀬ゆき、若松来海)
6. 純情マリオネット 候補生ver. (永戸真優、岡村茉奈、望月朱音、山下彩耶)
7. 泣き虫スナイパ→ 候補生ver. (上杉らん、岡村茉奈、水無瀬ゆき、望月朱音)

8. フォトシンテシス
9. 20xx feat. 候補生


今後の主なイベント予定まとめ

11/2(木)
・タワーレコード八王子(関東組候補生)  19:00~

11/3(金)
・東京タワー・アイドルフェスティバル(夢アド)11:00~
・タワーレコード吉祥寺(夢アド、関東組候補生+山下彩耶)13:00~/16:00~
・HMVグランフロント大阪(関西組候補生)13:00~

11/4(土)
・AGESTOCK2017 in 早稲田祭(夢アド) 10:30~
・新宿マルイメン屋上(夢アド、関東組候補生+山下彩耶)13:00~/16:00~
・タワーレコード神戸(関西組候補生) 13:00~

11/5(日)
・オリナスモール錦糸町(夢アド、関東組候補生+山下彩耶)13:00~/16:00~
・TSUTAYA EBISUBASHI (関西組候補生) 18:00~

11/6(月)
・AKIBAカルチャーズ劇場(夢アド、関東組候補生+山下彩耶)19:00~

11/22(水)
・『5th Anniversary Tour”真夏のYUME LAND”』追加公演 @渋谷WWW X 19:00~
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「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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