ミューズ 2018年春夏コレクション -
退廃的なムードの中に見る“強い”
反骨精神

ミューズ(MUZE)の2018年春夏コレクションが、東京・渋谷ヒカリエにて2017年10月19日(木)に発表された。ショーはパラドックス(PARADOX)との合同形式で行われた。
ミューズは、「リラックス」「アーバン」「フューチャー」をキーワードに、2013年にスタートしたブランドだ。今季のテーマは、「ニューマッド」。“人間の心の闇”を描くことに定評のある、ダーレン・アロノフスキー監督の映画作品をモチーフに、クリエイションを通じてダーク・ヒーローを描き出す。
ショーが始まる前の場内は、真っ赤なライティングに覆われ、荒涼とした雰囲気が漂う。重低音と共に、雷のようなレーザーが迸ると、ショーがスタート。フードを深く被り、顔に煤のようなペイントを施したモデルが登場するや否や、デカダンな世界観が幕を開けた。オーバーサイズの白いシャツは、白のルーズなワークパンツと組み合わせて無骨な空気感に。労働者の様な出で立ちは、パンクを連想させる。
トレンチコートの背中にはノイズ感に満ちたプリントを施し、正統な形式を崩す。ボトムスのパイピングを敢えて途中で完了させたり、未完のグラフィックをあたかも完成品であるかのように描いたりと、反骨的な表現が多く見て取れる。後ろの裾を引きずる程丈を長くとったスカートは、秩序と無関係にパターンを組み合わせた、アシンメトリーなフォルムが鮮烈な印象を残す。
目を引くのは硬質な金属。サスペンダーやハーネス、ベルトには鎖が使用され、何かに拘束されているかの様な閉塞感を表現する。一方モデルのヘアスタイルはハードにセットされ、金属のパーツを装着。大胆なヘアセットは、退廃的なムードの中においても、確固とした強さを表すようだ。
背中に大きく写し出された「コカ・コーラ」のロゴをあしらったピースが登場。また、ショー冒頭のレーザー演出は、アーティスト集団「MES」によるもの。企業や他のクリエイターとのコラボレーションを通じ、ミューズの世界観を共有する幅を広げていく。

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