週刊夢みるアドレセンス!vol.2 夢み
るときめきメモリアル

現在、新メンバーオーディション『なれんの!?夢アド!?』を開催中のアイドルグループ・夢みるアドレセンス。数多くの応募者の中から選ばれた最終候補生のお披露目が先日行われ、10月14日と15日にはリリースイベントにて、関東組、関西組に分かれて候補生もパフォーマンスを披露。会場は大盛況で、本オーディションの注目度が日に日に増していることを感じさせる。
そうした中、毎週月曜の定期公演『YUMELIVE!-WHO is NEXT?-』が10月16日に秋葉原・AKIBAカルチャーズ劇場にて開催された。本オーディションを定点観測する『週刊夢アド!』第2弾では、当日の様子を細かくレポするとともに、いくつかの重大発表もまとめて掲載する。今後の動きに大きな変化がありそうだ。

Text_Sotaro Yamada

日に日に注目度を増す『なれんの!?夢
アド!?』

この日は荻野可鈴、志田友美、京佳の他に(小林れいは体調不良のため欠席)、上杉らん、立花華、内藤もゆの、水無瀬ゆき、望月朱音、若松来海の新メンバー候補生関東組6名が参加。開演前には候補生が物販に立っており、数人のユメトモ(※夢アドのファン)と談笑する姿も見受けられた。どの候補生も非常に人当たりが良いので、まだ喋ったことがないユメトモは早めに候補生とコミュニケーションを取ると良いかもしれない。

19時ほぼぴったりにライブはスタート。ステージには候補生込みのオープニング映像が流れ、「候補生が今夜、YUMELIVEのステージに立つ」と大きく記されるなど、いよいよこのオーディションも本格的に”オーディション感”を出し始めたと言える。荻野可鈴、志田友美、京佳の3人がステージに登場すると、1曲目は『キャンディちゃん』から。続いて『シャークガール’99』『Butterfly Effect』『トーキョー・デリシャス・ランデブー』と各メンバーのソロメドレーへ。定期公演『YUMELIVE』は3回目の開催となるが、今回は前2回とはやや雰囲気が異なるようだ。
(荻野可鈴)

MCでは、先日22歳の誕生日を迎えた荻野可鈴に最初のプレゼントを渡したのが候補生の水無瀬ゆきだったことや、前2回の定期公演の反省を踏まえ今回は曲数を増やすことなどを告げると、フロアから歓声があがる。そのままノンストップで『Hi! Summer Dreamer』『リーダーシップ』『ファンタスティックパレード』『JUMP!』の4曲をパフォーマンス。会場の熱気はみるみる高まっていき、メンバー、ユメトモ共に汗だくになった。外は気温が低く、雨が降り、秋から冬へと移り変ろうという天候だったが、この日のAKIBAカルチャーズ劇場はまだまだ真夏の夢さめずといった模様。これまでの定期公演でもっとも熱い時間だった。
(志田友美)
(京佳)

理想の告白シチュエーション:夢みると
きめきメモリアル

熱いライブの後は一服の清涼剤を。MCのさわやか五郎が登場し、「Who Is Next?」のコーナーへ。
新メンバー候補生が登場するこのコーナー、今回は関東組の候補生に、あるチャレンジをしてもらうとのこと。お題は、「理想の告白シチュエーション」。さわやか五郎が「アイドルの登竜門」とあおると、メンバーたちは「うちらもやらされたねー!」と盛り上がり、会場はバラエティ番組の様相を呈し始める。相手役には荻男a.k.a.荻野可鈴がつとめることになり、各候補生が理想のシチュエーションと相手を事前に考え、ユメトモの前で披露することになった。

トップバッターは内藤もゆの。シチュエーションは「放課後の教室」で、相手は「頼れる先輩」。
ここで内藤もゆのが繰り出したのは、後ろからハグして告白するという、リアルにやられたら落ちること間違いなしの快速球。

京佳「びっくりしちゃうよ! 男の人は」
志田友美「ハグされちゃったらイチコロだよね」
荻野「一瞬もゆのを見失いましたが……良い匂いがしました……」

と、メンバー3人は内藤もゆのの快速球に三球三振。
「片思いでも全然良いです!伝えられれば!」という内藤もゆのの糸を引くようなまっすぐな思いに、フロアからは拍手が起こった。

続いては水無瀬ゆき。シチュエーションは「井の頭公園に遊びに行った帰り道」で、相手は「少女漫画の主人公」。
と、そこまでの設定は良かったのだが、「今日楽しかったね」と寸劇が始まると「ここで2つの選択肢があります。『1. うん、私も楽しかった』『2. また次も誘っていい?』どちらを選びますか?」と、水無瀬ゆきによるリアル恋愛シミュレーションゲーム(?)が始まり、会場はなんとも不思議な雰囲気に。
内藤もゆのが快速ストレートだとしたら、水無瀬ゆきは変化球。それも曲がりを予測できないナックルボールといったところか。さすがのさわやか五郎もあまりの変化球に必死の捕球。告白としては謎の空気になり、荻男こと荻野可鈴も「???」という感じになってしまったが、ゲーム好きというキャラをさらに強く印象付けたという意味では成功なのかもしれない。

3人目は望月朱音。シチュエーションは「放課後の屋上」で、相手は「オドオドしている頼りない感じの先輩」。
この「オドオドしている」という設定が荻野可鈴の芸心を刺激してしまったらしく、あまりに濃すぎる荻男のキャラに場内爆笑。Mr. ビーン状態になってしまった先輩にどう告白するのか、笑顔で見守るオーディエンスの期待を裏切るように、普通にさらっと告白してしまう望月朱音。
だが、普通で終わる人間が最終候補に残るはずがない。告白が成功すると、「実はこの告白、罰ゲームなんです」と明かし、荻男をがっかりさせ、しかし次の瞬間に「でも本当は好きなんです」と、一度下げてから上げる感情のファンタスティックパレードを演出。内藤もゆの、水無瀬ゆきの告白を野球でたとえたことにならって望月朱音の告白も野球でたとえるとするなら、その上下する軌道から、サブマリン投法で左ピッチャーが投げるスクリューのようだ。

4人目は若松来海。シチュエーションは「授業中(?)」で、相手は「数学の先生」。
荻野先生が数学(算数?)の授業を始めると、ステージから姿を消す若松来海。「え?」「なに?」と動揺する場内に、遠くから女の声が聞こえてくる。荻野先生が耳を澄ますと、「先生ー!好きー!」と舞台袖から顔を出す若松来海の姿が。
顔を出しては隠れ、投げキスを飛ばしまくり、やがて教室に入って来ると勢い良く「先生、結婚してください!」。すかさずさわやか五郎が「あ、ヤバい奴だ」と突っ込んだことは言うまでもないだろう。教室の外から突然入って来てプロポーズする若松来海の告白スタイルは、野球でたとえるならばドロップ(縦に大きく変化するカーブ)と形容したい。

5人目は上杉らん。シチュエーションは「陸上部の練習中(あるいは練習後)」で、相手は「部活の先輩(自分はマネージャー)」。結論から言えば、上杉らんの告白が6人の中でもっとも会場を盛り上げた。
まずは練習中の荻野先輩に「マネージャーと先輩としてじゃなくて、個人として話したいことがあります」と持ちかけ、ややシリアスなムードを作る。そして、「これからは、先輩だけのマネージャーになりたいです」 と一言。

あまりのナチュラルさとストレートさ、雰囲気づくりのうまさに一同悶絶。フロア後方からは拍手と雄叫び(?)まで飛び出し、荻野可鈴は「胸がズキュンとなりました……」とガチなリアクション。まるで150キロ超えの豪速球をど真ん中に叩き込むような告白だった。
何事も正攻法が一番難しい。上杉らんの告白の見事さは、実際に彼女が陸上部出身だったことも関係しているだろう。雰囲気づくり、間の取り方、的確な一言、自身のバックグラウンドを使ったリアリティ作り、先輩とマネージャーという王道の設定など、この課題だけを見たら、上杉らんの優勝にケチをつける人はそれほどいないだろう。

最後は立花華。シチュエーションは「保健室」で、相手は「生徒」。つまり自分が先生役を演じるということだ。これはユメトモにとって意外なパターンだったようで、設定の時点でフロアはややざわついていた。
こうした設定にはやはり芸心をくすぐられる荻野可鈴。「痛いよー、痛いよー」と泣き始め、何歳の設定なのかわからないが、怪我をして保健室の先生に甘える生徒役を迫真の演技で披露。その荻野をなだめる立花華。
荻野「痛いよー、痛いよー」
立花華「痛いの痛いの、飛んでいけー」
というやり取りが交わされた後、立花華が「私、先生やめちゃうんだ……」と衝撃の告白。一瞬の間の後、荻野が「(心が)痛いよー、痛いよー」とアドリブで応戦する。
それに続くやり取りが、こう。

立花「私、アイドルやることになったの」
荻野「……(立花華を指差して)痛いよー!痛いよー!(半笑い)」

笑いが起きると同時に「終了ーー!!」と、さわやか五郎がレフェリーストップ。作家がついてるのか? と思わせるほどの見事なコントに、このまま告白モードに入るのは不可能と判断。告白せずに終わるというまさかの展開になった。
課題的にこれでオッケーなのかわからないが、設定、キャラクター、そして荻野可鈴とのアドリブのやり取り、さわやか五郎のツッコミを誘う展開など、他のメンバーとはまったく違う色を見せつけた立花華。この人は、喋るたびに面白くなってしまう不思議な星の元に生まれたらしい。
野球にたとえるならば、これは牽制だろう。一度もキャッチャーミットにボールを投げることなく、走者がアウトになり、回が終わってしまった。

こうして振り返ると、それぞれの個性がかなり表れた告白シチュエーションだったように思う。
以下、候補生による告白の仕方まとめ。

内藤もゆの:コーナーを突くキレのある快速ストレート
水無瀬ゆき:捕手をも惑わすナックルボール
望月朱音:左投手のサブマリン投法によるスクリュー
若松来海:外角高めのボールゾーンから急角度で落ちてくるドロップ
上杉らん:ど真ん中に豪速球
立花華:いつの間にか走者をアウトにしている牽制球

候補生たちのポテンシャル

理想の告白シチュエーションの後は、候補生だけで2曲をパフォーマンス。
まずは立花華、内藤もゆの、望月朱音、上杉らんの4人で『おしえてシュレディンガー』。
続いて、立花華、望月朱音、水無瀬ゆき、若松来海の4人で『ララララ・ライフ』。
(『おしえてシュレディンガー 候補生ver.』。左より、立花華、望月朱音、上杉らん、内藤もゆの)
(『ララララ・ライフ 候補生ver.』。左より、水無瀬ゆき、望月朱音、立花華、若松来海)

率直に言って、かなり良い出来だったのではないだろうか。あまり練習する時間もなかっただろうし、歌やダンス未経験の候補生もいる中、すでに彼女たちはアイドルの顔をしていたような気がする。

金髪の水無瀬ゆきとスタイルの良い上杉らんは明らかにダンスの経験に乏しいようだが、それでいて非常に存在感があり、良い意味でかなり目立つ。この2人にはすでに熱狂的なファンが存在しており、登場すると一部のユメトモがブチ上がる。ブログやTwitterなどで自分の考えを表明することもうまく、今後入れ込むファンが増えるだろう。

若松来海は終始泣きそうな顔をしているが、その”慣れてなさ”がプラスに出ている気がする。歌もダンスもソツなくこなす。セリフ調のパートになるとエモさが溢れるのは、文学好きという感受性が影響しているのだろうか。何か役を与えると良いかもしれない。

立花華は飛び道具として、明らかに他の候補生にない異質な何かを持っている。面白さと色気、アドリブ力と空気を読む力、そしてよく通る声は、夢アドの武器になるのではないだろうか。

望月朱音は小さくてかわいらしいが、どこか落ち着きを感じさせ、見ていて安心感がある。誰と組んでもおさまりが良く、このままメンバー入りしても違和感がないような気がする。常に微笑していてほとんど表情が変わらないところも、なんとなくAI感があって面白い。

そして内藤もゆのは、歌、ダンス、ライブでの盛り上げ方など、関東組候補生の中では明らかに頭ひとつもふたつも抜けていた。ミュージカルや舞台の経験があるせいか、すでに”仕上がっている”感じがあり、その実力は素人のものではない。第三者として見ると、彼女がエース候補なのだろうと思えた。

その後は、ふたたび荻野可鈴、志田友美、京佳も登場し、候補生をバックダンサーに従え、11月15日にリリースされる新曲『20xx』を披露。計9人の豪華な夢みるアドレセンスが実現し、贅沢な時間でこの日の公演は終了した。
(『20xx feat. 候補生』)

未来の夢アドに何を期待するか?

候補生にとって、この数週間は、それぞれの人生にとって前例がないほどの目まぐるしい展開だっただろう。最終候補者の決定から、お披露目イベントや新曲のリリイベと怒涛のスケジュールで参加し、イベントがない日も共に声をかけあって歌とダンスの練習に取り組むなど、時間を共有し、急速に関係性を深めてきた。

しかし、互いに仲が良くなり始めた矢先に、これが最終審査であるという事実を再認識させられる。

まずは終演後の22時、翌日(10月17日)の『MARQUEE祭Vol.7』に夢アドの一員として参加する候補生1名が発表された。選出されたのは関西組の”スニーカー女子”、永戸真優。

そして18日20時頃には、LINE LIVEにて投票結果の中間発表を行うことも決定。
(※追記 18日に行われたLINE LIVEによる中間発表では、現時点での1位、3位、5位、7位のみが発表された。結果は、1位:永戸真優、3位:岡村茉奈、5位:若松来海、7位:内藤もゆの)
この先にあるのは、自分たちがライバルであり、誰かが通過し、誰かが落選するという現実だ。現実は時に残酷でもありうる。
しかし、現メンバーの4人は、もっと残酷な現実を幾度も超えて来たわけだ。ここから先は、候補生それぞれの覚悟が問われるだろう。と同時に、未来の夢アドに何を期待するのかが、ユメトモ全員にも問われている。

毎週月曜の定期公演はこの後も続く。候補生と2ショットチェキが撮れるのは今のところ毎週月曜の定期公演YUMELIVEだけ。新メンバーにとっての「最古参」になれるのは今しかない。そして、夢アドの未来にこれほど直接的に影響を与えることができるのもあと数週間。

毎週月曜はぜひとも、AKIBAカルチャーズ劇場へーー。

引き続きミーティアはオーディションの行方を追いかけます。


※追記:
毎週月曜の定期公演に関して変更があることが10月19日、発表された。内容は以下の通り。
・10月23日は、来場者特典として、お好きな新メンバー候補生との2ショット券を全員にプレゼント。
・11月13日以降のチケット代は2000円+1drink500円(当日2500円)に変更。


セットリスト

1. キャンディちゃん
2. ソロ曲メドレー(京佳『シャークガール’99』、志田友美『Butterfly Effect』、荻野可鈴『トーキョー・デリシャス・ランデブー』)
3. Hi! Summer Dreamer
4. リーダーシップ
5. ファンタスティックパレード
6. JUMP!

新メンバー候補生による「理想の告白シチュエーション」(MC:さわやか五郎、相手役:荻男a.k.a.荻野可鈴)

7. おしえてシュレディンガー 候補生ver.(上杉らん、立花華、内藤もゆの、望月朱音)
8. ララララ・ライフ 候補生ver. (立花華、望月朱音、水無瀬ゆき、若松来海)
9. 20xx feat. 候補生(上杉らん、立花華、内藤もゆの、望月朱音、水無瀬ゆき、若松来海)


イベント情報

・『20xx』リリース記念forTUNEイベント(先着順)
日時:11月25日(土)東京都内某所
11月26日(日)大阪府内某所
詳細はこちら

・『5th Anniversary Tour”真夏のYUME LAND”』追加公演
日時:11月22日(水) 19時開演
場所:渋谷WWW X
詳細はこちら
※現体制でのラストライブ


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週刊夢みるアドレセンス!vol.2 夢みるときめきメモリアルはミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

ミーティア

「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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