楠本桃子のゲームコラムvol.47 "奇妙
で、おもしろい。そして、せつない"
『MOTHER3』

今回紹介するゲームは『MOTHER3』!

2006年4月20日に任天堂より発売されたゲームボーイアドバンス用RPGソフトです。
『大乱闘 スマッシュブラザーズ』シリーズでは、『MOTHER2』の主人公・ネスと同様、本作の主人公・リュカも活躍しています。そのため、『MOTHER3』をプレイしたことがなくても"リュカ"は知ってる、という方も多いはず。
勇敢な少年・リュカは、本作を通じて多くの試練を乗り越え、そして少年から大人へと成長していきます。そんなリュカの成長譚は、本作をのキャッチコピー通り“奇妙で、おもしろい。そして、せつない”ものとなっています。
興奮と涙なしでは語れないゲームボーイアドバンス後期の名作。現在はバーチャルコンソールでも配信しているため、気軽に楽しむことができます。いつでもどこでも、『MOTHER3』を持ち歩いてみてください!
【全8章からなる“家族”と“世界”のストーリー】

※製品紹介サイトより引用

本作は「ノーウェア島」という小さな島が舞台です。前作である『MOTHER2』のアメリカライクな各都市に比べると、外国のゆったりとした田舎町的雰囲気が広がるノーウェア島。そんな舞台で繰り広げられるストーリーは、賛否両論を巻き起こし、ネット上でも多くの議論が繰り広げられました。
ストーリーは章ごとに構成され、先が気になる展開の連続。章により操作キャラクターと舞台が変化するため、毎回新鮮な気持ちでプレイすることが可能です。全8章の大ボリュームなので、携帯機で少しずつ進めるにはもってこいのゲームともいえます。
独特の切り口で進むストーリー、デザイナーである糸井重里節が満載のセリフ。他のRPGでは味わうことのできない独特な世界観が、作品全体を包んでいます。様々なのりものが登場するため、のりものマニアの方にもオススメ!
『大乱闘!スマッシュブラザーズ』でリュカが登場する際に乗っているちゃぶ台も、まちろんのりものとして登場します。本作は涙なしではクリアまでたどり着けない、心にグッとくる物語なので、プレイをする際にはご注意を。
一度クリアをしてしまっても、何度も何度も繰り返しプレイをしたくなるゲームが『MOTHER3』です。
【音ゲー好きにも、RPG好きにも】

※製品紹介サイトより引用

本作の戦闘システムはコマンド方式と音ゲー要素を併せたもの。
戦闘中にタイミングよくボタンを押すことにより、連続攻撃を繰り出すことができます。この連続攻撃は敵によってタイミングが変化するので、シビアに感じてしまうことも……。音ゲーが苦手な方であっても戦闘自体の難易度は高くないので、ストレスを感じることなくサクサクと進めることができます。
“たたかいのきおく”という他ゲームでいう図鑑システムも搭載。一度戦った敵の情報が自動的に記録されていきます。敵の解説文は一見の価値有り!
また、“サウンドプレイヤー”システムではいつでもBGMを聴くことが可能。どの楽曲も魅力的な本作には、とても嬉しい機能です。

【奇妙で、おもしろい。そして、せつない】

※公式サイトより引用
開発途中、一度開発中止が公表された本作。そのため、本作が発売される、との情報が発表された際には日本中の『MOTHER』プレイヤーが沸きました。

“奇妙で、おもしろい。そして、せつない”といったキャッチコピーが『MOTHER3』の全てを物語っていると言っても過言ではありません。喜怒哀楽、全ての要素を、プレイ途中に味わうことができるはず。自分の感情を動かしたい、という方にぴったりなゲームです。
登場するキャラクターは、ドット絵でありながらもよく動き、感情表現も豊かに感じます。キャラクター以外にも敵モンスターやひとつひとつの細かな置物など、細部まで丁寧に作り込まれていることも魅力のひとつ。可愛らしいドット絵が作品の雰囲気をより独特なものとしているので、ゲームを始めてすぐに『MOTHER3』の世界へ没頭することができます。
続編はない、と公式で発表されていますが、続編を待ちわびている人も多いはず! 筆者も続編発表の日を、首を長くして待っています!!
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