C＆Kの涙こぼれるラブソング「Y」が
2週連続1位獲得！平井堅、シェネルら
ドラマ主題歌勢が軒並みランクイン!
! ＜歌ネット週間ランキング＞

4月30日付ランキングで6位に初登場してから、一時は15位までランクダウンしたものの徐々に人気が回復。見事2週連続でC＆Kの「Y」が1位を獲得した。特に目立った露出はなかったものの、じわじわと支持を集めて2週連続トップに君臨できたのは、彼らの歌力と地道なプロモーションの賜物だろう。2017年の『NHK紅白歌合戦』出場を目標に、全国各地でライヴを行いながらラジオ出演なども精力的にこなしてきた彼ら。6月7日に発売となった本作「Y」もそんな努力が実り、「初めて、ラジオで流れてくる、知らないアーティストの曲で泣いた」などの感想が寄せられるなど、発売前から話題になっていた。

＜枯れた心、やせ細る情熱に 潤い与えるキミは僕の希望さ＞から始まる「Y」。愛し合うふたりの順調な未来を予感させ、＜『「病める時も健やかなる時も」』＞と結婚へと突き進んでいく。けれどもある日＜キミと見たい未来はあっけなくどっかへ消えて行った。＞と、絶望の日々が訪れてしまう。今まであんなに手と手を取り合っていたのに、急に目の前からいなくなる＜キミ＞。歌詞の中では明言されていないものの、＜突然泣き出したキミ＞、＜キミの手は細くなって＞といった断片からは、＜キミ＞が帰らぬ人になってしまったことを予感させる。心がギュッと切なくなるこの歌詞とエモーショナルな歌声とが響き合い、思わず涙がこぼれるラブソングへと仕上がった。

2位は平井堅の「ノンフィクション」で、こちらも心にぐっと迫る1曲だ。＜描いた夢は叶わないことの方が多い＞と冒頭からハッとさせられる本作。日々生活する中で思った通りに進むことは少なく、悩み、戸惑い、誰かと比べて悲しくなり、果ては＜生きることを時々やめたくなる＞ことも。確かなことなんて何もなく、夢や希望ばかりを追い続けてもいられないまさに「ノンフィクション」な日々の中で＜人生は苦痛ですか？ 成功が全てですか？＞と問いかける平井。その問いかけには、明快な“答え”は用意されていないけれど＜僕はあなたに あなたに ただ 会いたいだけ＞と続く。生きることに疲れ果てぐちゃぐちゃになっている毎日の中で、＜あなたに ただ 会いたい＞と真摯に呼び掛けてくれる声には心底救われる。

続いて３位はシェネル「Destiny」。ドラマ『リバース』（TBS系）の主題歌としてオンエアされ、「ドラマの内容とリンクして歌詞を読むとコワい！」など話題になっている。本作が収録されたアルバム『Destiny』のリリースに伴い、前週6位からランクアップとなったようだ。

その他、WANIMAの「ともに」や「やってみよう」、back number「ハッピーエンド」や米津玄師「LOSER」、RADWIMPS「前前前世（movie ver.）」など、長く人気を保っている楽曲がいずれも前週よりランクアップを果たしている。歌自体が持つキャッチーさとともに歌詞を深堀りしたくなる楽曲ばかりであり、一度歌詞に注目されたら長く記憶に残り続けることを改めて証明するランキングとなっている。

文／木村桂子