【back number】『All Our Yesterda
ys Tour 2017』2017年6月4日 at さい
たまスーパーアリーナ

 さいたまスーパーアリーナ2デイズの2日目。この日もその前日もソールドアウトになっている…いや、昨年12月にリリースしたベストアルバム『アンコール』を引っ提げ、全国を回った今回のアリーナツアーは全30公演すべてがソールドアウト! 気が付いたらback numberがとんでもない飛躍を遂げていた、と今更びっくりしながら会場に足を運んでみたところ、拍子抜けするぐらい等身大のライヴにさらにびっくりしてしまった。

 序盤、清水依与吏(Vo&Gu)は“一生懸命曲を作って、一生懸命練習してきました。一生懸命やることしかできないけど、それが俺たちなりの一番のおもてなしです”とアリーナ席とそれを取り囲むようにそびえ立つスタンド席に語りかけたが、本当にその通りの3時間だった。照明を駆使して、アリーナに雪を降らせた「クリスマスソング」は見事だったが、それ以外はことさらにスペクタクルな演出に頼ることも、客席を煽ることもせず、懐かしさと切なさが胸を締め付ける歌の数々を懸命に歌い、演奏し続けた。それこそが歌で勝負してきたback numberの真骨頂。そこには彼らの矜持と音楽に取り組む誠実さがうかがえた。セットリストは代表曲ばかり。ダンサブルな「高嶺の花子さん」ではジャンプ、「スーパースターになったら」では大きな声でシンガロングもしたが、ほとんどの曲でじっくりと聴き入り、想いを受け止めているファンの姿が印象的だった。普段よりもかなり多めに喋っていた小島和也(Ba&Cho)と栗原 寿(Dr)の曲間のMCから、清水の喉に対する気遣いが感じられたことを最後に付け加えておきたい。

撮影:佐藤祐介/取材:山口智男


セットリスト

  1. 1.はなびら
  2. 2.高嶺の花子さん
  3. 3.003
  4. 4.そのドレスちょっと待った
  5. 5.花束
  6. 6.クリスマスソング
  7. 7.fish
  8. 8.黒い猫の歌
  9. 9.アップルパイ
  10. 10.MOTTO
  11. 11.SISTER
  12. 12.幸せ
  13. 13.助演女優症
  14. 14.恋
  15. 15.ハッピーエンド
  16. 16.君の恋人になったら
  17. 17.光の街
  18. 18.stay with me
  19. 19.繋いだ手から
  20. 20.青い春
  21. 21.スーパースターになったら
  22. <ENCORE>
  23. 1.世田谷ラブストーリー
  24. 2.日曜日
  25. 3.海岸通り
back number プロフィール

バックナンバー:2004年、群馬にて清水依与吏を中心に結成。幾度かのメンバーチェンジを経て、07年に現在のメンバーとなる。09年2月にリリースした1stミニアルバム『逃した魚』が好評を得て、その名が全国に広く知られるようになり、翌年6月に発表した1stフルアルバム『あとのまつり』で他とは一線を画す切なすぎる歌詞と美しすぎるメロディーでその地位を確立。そして、11年4月にシングル「はなびら」でメジャーデビューを果たすとさらに多くの注目を集め、13年9月7日には日本武道館での単独公演を成功させた。back number オフィシャルHP

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

新着