【奥田民生】『okuda tamio tour 20
11-2012~おとしのレイら~』2012年
1月31日 at 渋谷公会堂

撮影:TEPPEI/取材:平山雄一

奥田民生は今や超多忙アーティスト。今回も昨年のユニコーンの活動を終え、世界遺産の厳島神社で『ひとり股旅』をやっつけて、ソロツアー『おとしのレイら』に突入。ファイナルの渋谷公会堂では、ガツガツ音楽を追求してきた成果とも言える、圧巻のライヴを聴かせてくれた。ステージにはソファが置いてあり、音楽仲間が集まる快適な小部屋に招かれているような雰囲気だ。奥田と小原 礼(Ba)、斎藤有太(Key)、湊 雅史(Dr)の4人は、ファイナルにふさわしく1曲目「ギブミークッキー」からパワー全開で演奏。今回は小原の還暦祝いのツアーで、だからというわけでもあるまいが、赤一色の照明(笑)がバンドの発するエネルギーの高さを表わす。前半は徹底的にロック。中盤は小原が在籍した伝説のバンド“サディスティック・ミカ・バンド”の「ダンス・ハ・スンダ」や、超スローテンポで遊ぶ「ロボッチ」などユーモラスなパート。そして、後半は「最後のニュース」などのシリアスな楽曲から、明るい「明日はどうだ」へ抜け出していく。去年から続く困難な時代に対するOTらしいメッセージなのかもしれない。アンコールでは楽屋に遊びに来ていた斉藤和義と吉井和哉がOTと一緒に登場し、ガチで「息子」をセッション。音楽で真剣に遊ぶOTの心意気に共感したふたりの笑顔がとても素敵だった。なお、このツアーの東京公演の全てで当日録音のCDを販売するという画期的な試みがなされていて、大評判を呼んでいる。ただし、アンコールは除外されているので、この日に観れたオーディエンスは本当にラッキーだった。

セットリスト

  1. ギブミークッキー
  2. ルート2 3.わかります
  3. 夕陽ケ丘のサンセット
  4. 何と言う
  5. フロンティアのパイオニア
  6. ベビースター
  7. ライオンはトラより美しい
  8. ロボッチ
  9. かたちごっこ
  10. ダンス・ハ・スンダ
  11. 監獄ロック
  12. 手紙
  13. MANY
  14. 最後のニュース
  15. 解体ショー17.御免ライダー
  16. 明日はどうだ?
  17. 拳を天につき上げろ
  18. 近未来
  19. 息子
  20. さすらい
奥田民生 プロフィール

ミュージシャンとしてプロデューサーとして、奥田民生ほど気負わずに、そして明確に自己のカラーを打ち出しているひとも珍しいだろう。87年にユニコーンのヴォーカリストとして、アルバム『ブーム』でデビュー。CDセールスやライヴ動員はうなぎ登りに数字を伸ばし、「メイビー・ブルー」や「大迷惑」など数々のヒットを生んだ。しかし、人気の絶頂期にあった93年、ラジオ『オールナイト・ニッポン』への出演を最後に突然解散。ファンのみならず音楽業界にも衝撃が走った。しかし、そんな周囲の声をもろともせず、奥田本人は充電期間ならぬ「釣り期間」に悠々自適に突入していったのだ。
そして、翌94年、シングル「愛のために」でソロ・デビューを果たすやいなや、いきなり100万枚を超すセールスでシーンに復活。その後、「息子」や「イージュー★ライダー」など数々の名曲を生み出すと共に、パフィーやダウンタウン・浜田雅功のプロデュースでも手腕を発揮した。その各々のキャラクターを最大限に活かした楽曲には、ゆるいムードと共に確信犯的な采配が詰まっているといえるだろう。また、井上陽水とのユニットや元ジェリーフィッシュのアンディー・スターマーとのコラボレート作品などもある。ツアーにおいても毎回凝った趣の演出をみせており、オリジナル・ヴァージョンとはまた違った角度から楽曲を披露。アコースティック・ギター1本のみで公演された『ひとり股旅』ツアーなどは記憶に新しいところだ。
いい意味で円熟することなく我が道を突き進む奥田民生は、今や日本のミュージック・シーンのニュー・スタンダードである。奥田民生 オフィシャルHP(レーベル)
奥田民生 オフィシャルHP(アーティスト)
奥田民生 オフィシャルTwitter
奥田民生 オフィシャルYouTube
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OKMusic編集部

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