【NIKIIE】『NIKIIE LIVE TOUR 2011
*(POSTSCRIPT)』2011年10月7日 at
赤坂BLITZ
朝と夜があって一日となるように、光と影があってこそ人間だ。そんな影の部分を歌うことで、その向こうにある光を輝かせる楽曲たちに胸を打たれた。1stアルバム『*(NOTES)』に収録されていた楽曲はもちろん、「Subway」をはじめとする未発表曲の数々。10本の指だけでは足りず、拳や肘も使ってピアノを奏で、伸びのある歌声が真っ直ぐに届けられることで、そこに綴られた彼女の心の葛藤や叫びがリアリティーを増して響いてきた。しかし、伝わってくるのは“痛み”であっても、それは自分の中で温もりや明日に向かう力に変わる。それこそが共感というものだろう。ライヴは“みんなの明日が飛び切りの明日でありますように”と披露された「little summer」で幕を下ろしたが、より説得力を持って届けられた歌や、より深く自身が投影された未発表曲に、1stアルバム以降のNIKIIEを垣間見た時間でもあった。
アーティスト