【HHR THRILL LOUNGE】『HHR THRILL
LOUNGE TOUR 2010 [KING OF THRILL
] TOUR FINAL!』2010年5月28日 at S
hibuya O-Crest
オープニングナンバーは「DRY」。イントロダクションで繰り返されるビートが徐々に熱を帯び始め、今井秀明(Gu&Vo)の操るギターが客席を挑発する。すぐさまフロアは大きく揺れ始め、続く「トカゲ」の頃には観客はヒートアップしていた。横並びに配置されたベース、ギター、ドラムはそれだけで十分に観る者に威圧感を与えるが、プレイヤーの感情と直結した音像が緊迫感を持って絡み合い、場内のテンションを加速度的に引き上げていく。ベースのダイナミックなうねり、ドラムのクールなビート、ギターの攻撃的なリフ…3ピースだからこその隙が許されないサウンドは尋常でないグルーブを放ち、会場中に熱気を充満させるのに時間はかからなかった。そして、矢継ぎ早に繰り出されるニューアルバム『KING』からのナンバー。バンドとしての熟成度も振り幅も増したスリリングな楽曲が、さらに観客を深く酔わせたことは言うまでもない。熱烈なアンコールにも応え、ラストの「カーロス・ヴィシャス」で終演を迎えた時には、興奮度満点のロックンロールに完全燃焼したメンバーと観客の姿があった。