【堂島孝平楽団】DJKH 15th Anniver
sary & Birthday SPECIAL 2days 【A
CT2】「ダンシング・フィフティーン
-15人の踊れる日本人-』2010年2月
21日 at SHIBUYA-AX

撮影:仁礼 博/取材:田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)

音楽をここまでエンターテイメントに仕立て上げることに関して、彼の右に出るものはいないだろう。デビュー15周年。彼の誕生日(前日)を記念する、堂島孝平楽団ひさしぶりのライヴ。
 この堂島孝平楽団、何がすごいって、個々人のスキル。ってそれは当たり前なんだけど、それをいとも簡単に操る楽団長、堂島孝平さん。なんだけど、時に操られる範疇に収まらず、想像を超える演奏で答える団員たち。このせめぎ合いが、何ともスリリングで気持ちがいい。「LUCKY SAD」、「ルーザー」のソロ合戦は圧巻だった。
 途中休憩ありの2部構成、コーラス&ギターで参加したHICKSVILLEがメインを取る曲や、「銀色クリアデイズ」での北原雅彦さんがソロになった瞬間にステージに現れる演出や、さらになんと堂島父の登場(!)、等等、実にバラエティに富んだ構成、それでいて全てがエンターテイメントとして成立していた。
 この日は彼が何を以ってエンターテイメントとしているかを見極めようとライヴを見ていた。そんなに構えなくても、答えはすぐわかった。
 “いつも同じルールじゃ笑えない”“いつだって未完成”という歌う子供のような気持ちを持った楽団長。そして彼が言った“音楽愛を持っている人しかここにはいない”というセリフを体現するように、1曲ごとに彼の求める最高の答えを提示する楽団員。
 それだけじゃなく、ソロ合戦の時に、一番後ろの高い壇上にいたはずなのに我先にと一番前のお立ち台に昇るホーン隊や、楽器を放棄して踊りに興じる渡辺シュンスケさんや、マラカスダンス日本代表のHICKSVILLE木暮さんに負けじと加熱する“15人の踊れる日本人”。
 ステージにいる一人一人が、本当に楽しんでいるのが、見てわかる。そしてそれを見て、オーディエンスみんなが笑顔になる。これだよなぁ、音楽って。これだよなぁ、エンターテイメントって。
 そんな事も思いながら一人泣いていたら、本人がMCで“ステージの上、全員が笑っております”とか言っちゃう。こりゃ適わんなもう。“僕にとって大切なもの”が何か見つかった気がする。

 ありがとう堂島孝平! おめでとう、堂島孝平!

OKMusic編集部

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