撮影:今元秀明/取材:高木智史

 昨年に引き続いてのZeppツアーに加え、2009年はアメリカツアーも行ない、圧倒的なロックショーを展開してきたVAMPSがアリーナツアーを敢行!その最終地はロックの聖地、日本武道館!! VAMPSの実態を目の当たりにすることになった。セットはスクリーンのみという至ってシンプルなもの。しかし、それゆえにHYDEのヴォーカルによる狂気や儚さ、K.A.Z(Gu)、Ju-ken(サポートBa)、Arimatsu(サポートDr)、JIN(サポートKey&Manu.)が紡ぐサウンドの野蛮さや幻想的、退廃的な世界観をダイレクトに感じ、よりVAMPSの剥き出しの感情や本能に翻弄されっ放しだった。例えば野獣と化したかのような、がなるヴォーカル、荒ぶるサウンドを聴かせる「SEX BLOOD ROCKN’ ROLL」、欲望剥き出しで疾走する「LOVE ADDICT」などでは、ファンは狂乱したかのように踊る。かと思えば、叫びにも感じる歌声を聴かせる「EVANESCENT」、ピアノの音色が切なさを助長させる「SWEET DREAMS」などでは、観客はただ聴き入るのみ。陽にも陰にも完全に振り切るパワーには驚愕するしかない。しかし、MCとなると別次元に飛ばされたかのように、ほんわかとした空間となる。アメリカでもツアーをしたことを振り返り、“改めて日本のファンのみんなの温かさに気付いた”と話すHYDE。その後の「GLAMOROUS SKY」では、HYDEの思いにファンは歓喜の大絶叫で返し、ライヴならではのコミュニケーションがとられた。アンコールのMCでは、このツアー後には次のアルバムへの制作に取りかかると語り、“来年はコテンパンに噛み付いてやるからねー”と宣言。VAMPSが切り開くさらなる世界が楽しみで仕方がない。

セットリスト

  1. SEX BLOOD ROCK N' ROLL
  2. REDRUM
  3. DOLLY
  4. COSMOS
  5. SECRET IN MY HEART
  6. VAMPIRE DEPRESSION
  7. EVANESCENT
  8. COUNTDOWN
  9. MADE IN HEAVEN
  10. SWEET DREAMS
  11. Life On Mars?
  12. HUNTING
  13. GLAMOROUS SKY
  14. TROUBLE
  15. DEEP RED
  16. MIDNIGHT CELEBRATION
  17. SEASON'S CALL
  18. LOVE ADDICT
  19. UNEXPECTED
VAMPS プロフィール

ヴァンプス:2008年にHYDE(L'Arc〜en〜Ciel)とK.A.Z(Oblivion Dust)により結成されたロックユニット。全国のZeppを中心に連続公演を繰り広げる“籠城型ツアー”をはじめ、毎秋恒例のVAMPS主宰『HALLOWEEN PARTY』など、多彩なスタイルのライヴを展開。13年にレーベルをユニバーサルミュージックに移籍。海外レーベルSpinefarmと契約し、世界で2枚のアルバムをリリース。アジアを含む世界13カ国でのツアーを行ない、海外活動に関してはモトリー・クルーの事務所、10th STREET ENTERTAINMENTと契約。VAMPS オフィシャルHP
VAMPROSE

OKMusic編集部

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