【竹内電気】竹内電気 千葉LOOK 200
9年3月15日

取材:高木智史

3月11日に待望の2ndアルバム『SHY!!』をリリースした竹内電気のバンド史上最長となる44公演を行なう『-KONJOH-』ツアーが始まった。その5公演目となる、千葉LOOKへ突撃! 開演5分前くらいに会場に入ったのだが、そこにはすでに熱気が立ち込め、スタンバイが整ったかに見える観客ですし詰め状態だった。 現在ツアー中ということでセットリストは公表できないのだが、ステージに斉藤伸也(Gu&Vo)から入場すると、そのスタンバイからGOサインが出たかのように一斉に大歓声が沸き、アルバム『SHY!!』の代表曲のイントロが鳴るとまたもや合わせたようにクラップが鳴る。楽曲の思わず甘酸っぱい思い出が思い起こされるようなキラキラポップなメロディーに揺れるオーディエンス。斉藤はフワフワとした柔らかそうな長髪を振り乱し、竹内サティフォ(Gu&Cho&Leader)はメンバーと機材でギッチギチのステージを駆け巡る。山下桂史(Vo&Synthesizer)は大きな体がより一層大きく見え、バンドの大黒柱と言わんばかりの貫禄でシンセ越しに観客と向き合う。それらの光景がこの日もとても気持ち良く、僕自身も彼らの鳴らすメロディーに体を揺らしていた。間髪入れず2曲目に突入し、さらに甘いグルーヴに熱気は上がっていく。その盛り上がりにMCでは山下が“KONJOHツアー5日目、大盛況ありがとうございます!”と語った。そして、今まで都内でしか彼らのライヴを観たことがなかったのだが、ここ、千葉でも観ることができたMC中の観客のザワザワどよめき模様。それに察した斉藤は“さっきからどよめき過ぎ、キモイのは分かったから”と苦笑を見せる。しかし、観客の女の子からは“カワイイ?”という黄色い声が送られ、和み、ザワザワ感は会場の温かさへと変わるのだった。ファンとの竹電流(!?)コミュニケーションをし、続く楽曲は「thrill」。先程までとは違い、苅谷達也のドラムと加藤広基のベースが前面に出て、ザックザクのギターがリズミカルさを生む肉体的なサウンドに、観客の動きも細かくなり、汗の匂いが立ち込めていく。その汗は次のタイトル通りのスピーディーなロックチューン「speed king」にメンバーとオーディエンスの動きはより激しくなり、さらに濃度を増すのだった。ライヴは終盤へと向かい、汗ばんだ熱い体をゆっくりと温かく戻してゆくかのようなノスタルジックなサウンドを聴かせ、ラストはライヴで定番のこれぞ竹内電気!というポップな楽曲を披露し、会場全体のクラップで締め括った。 30分というライヴだったが、10分ほどに感じてしまった。それは“楽しい時間はあっと言う間に過ぎていく”という言葉が物語るものでもあり、バリエーションの付いた楽曲の展開、それがもたらす温かさと激しさという緩急…そんなライヴバンドとしての彼らに翻弄されていたからだった。これまで彼らのライヴで感じていた“楽しい”は“カッコ良い”という要素も僕の中では色濃くなっていった。それはまさに竹内電気の“根性”を感じたからだろう。まだまだ全国各地で絶賛ツアー中の彼ら。最後にはクアトロ東名阪ワンマンも決定している。その頃にはさらなる“根性”が感じられることだろう。
竹内電気 プロフィール

愛知県三河地方在住の苅谷達也(dr&per)、竹内サティフォ(g&Cho)、山下桂史(vo&syn)、斉藤伸也(g&vo)、加藤広基(b)からなる5人組ポップ・バンド、竹内電気。05年より本格的にライヴ活動を開始。バンド名は、リーダーである竹内の実家が経営する「合資会社竹内電気工業」に由来。

エモ/AOR/シンセ・ポップまで広い振れ幅を持つサウンドと卓越したアレンジ力に、山下と斉藤の2人のヴォーカルが交じり合い、エンターテイメント性高いライヴ・パフォーマンスといわゆる草食系なキャラクターでシーンでも異質ながら着実にその名を浸透させる。

07年〜09年にかけて、『HITS!!』『OK!!』『SHY!!』と3部作のアルバムをリリースし、08年に『ROCK IN JAPAN FES.2008』へ出演。“WING TENT”にて午前中にも関わらず入場規制をかけるほどの人気を集めた。09年には、全国45ヶ所を廻る初の全国ツアー『「SHY!!」 release tour‐KONJOH‐』を敢行。次世代王道ポップとでも言うべき、センチメンタルでキュンとくる歌声&サウンドで全国に竹電旋風を巻き起こす。竹内電気オフィシャルサイト
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