【マキシマム ザ ホルモン】マキシマ
ム ザ ホルモン Zepp Tokyo 2008年
10月16日

撮影:H.and.A/取材:高木智史

“爪爪爪”ツアー全24公演、ファイナル、Zepp Tokyo! まずは“WRENCH行きます!”とアムロばりの一声でWRENCHが始動。圧倒的、創造的な激しくて美しい音を響かせ、フロアはぐつぐつと熱を帯びる。瞬時にして空間を変えてしまう絶対的な音でもって約30分間オーディエンスを魅了していた。スタートから約1時間後、ホルモンのライヴが遂に始まる。暗転し、いつものMCが流れると、ファンはもう踊っている。そしてダイスケはんが腕を振り落とす…ドゥヮヮヮ~と地鳴りのような歓声が沸き上がった。1曲目は「F」。マキシマムザ亮君とダイスケはんの掛け合い、ナヲの高速ドラム、上ちゃんの激チョッパー、キレも圧もある研ぎ澄まされた轟音にのっけから会場は大爆発! 2階席から観ているとヘッドバンキングは顔がへそにつくんじゃないかというぐらい体が折れ曲がり、モッシュは人が物のように右に左に、もう恐ろしいくらいの異様な光景が広がっていた。そして「What’s up, people?!」にブレイク入れずに突入するもんだから、その光景はさらに数を増す。終始、熱狂のライヴを繰り広げ“そんじょそこらの気持ちで来てないんで、うちら!”とナヲが、また “ここはZeppという四角いリングなんです! まとめてかかって来いや!”とダイスケはんが挑発したようにまさにZeppは“ホルモンvs約2700人の腹ぺこ諸君”のバトルステージとなっていた。さらにMCでも笑いの火が上がる。文字数的にお伝えできないが、“カトちゃんケンちゃん”や“パチョレック(大洋→阪神、元プロ野球選手)”などのまったく想像できないワードがポンポン飛び出し、その度大爆笑! それら全部を引っ括めた“今、この瞬間がマキシマム ザ ホルモンの最新型でございます!”と語ったダイスケはんの言葉。この後のEUツアーもまったく想像できない最新型を繰り広げたに違いない。
マキシマム ザ ホルモン プロフィール

98年結成。メンバーはマキシマムザ亮君(歌と6弦と弟)、ダイスケはん(キャーキャーうるさい方)、上ちゃん(4弦)、ナヲ(ドラムと女声と姉)の4人で構成され、現代日本に出現した突然変異ハードコア・ミクスチャー・ロック・バンド、それが彼ら、マキシマム ザ ホルモンだ。

独特の言語感覚に彩られた、曲中で聴くととても日本語には聴こえないが歌詞カードを読むと確かに日本語という不可思議な詞、そして異様なバカテクに裏付けられた確かな演奏力によって繰り出される、ハード&ポップなサウンド・プロダクション。彼らの魅力はまさに唯一無二であり、真のオリジナリティとはこういうことを指すのだろう。

99年に、現在廃盤となっている幻の1stアルバム『A.S.A. CREW』でインディーズ・デビュー。転機となったのは、03年放送のTVアニメ『エアマスター』エンディング・テーマに起用された「ROLLING1000tOON」である。深夜にブラウン管から突如流れ出した「♪〜俺は延髄突き割るー!俺は延髄突き割るー!」という歌唱には一体何が起こったのかと驚かされた。その後も『闘牌伝説アカギ 〜闇に舞い降りた天才〜』『DEATH NOTE』などアニメ主題歌タイアップは非常に多い。

そして、02年リリースのアルバム『耳噛じる』より、ジャケットのアート・ワークに特殊漫画家・漫☆画太郎のイラストが使用される機会が増えた。『ロッキンポ殺し』(05年)、『ぶっ生き返す』(07年)などのアルバム・タイトル、収録曲タイトル(ここでは敢えてタイトル名は挙げないが……)と同様、そのインパクトによってリリースの度にキッズの注目を集めている。マキシマム ザ ホルモン Official Website
公式サイト(アーティスト)
公式サイト(レーベル)

OKMusic編集部

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