取材:後藤梨沙

客電が落とされた瞬間、会場内は歓声と異様な熱気に包まれた。そう、この日はLM.Cにとって初となるホールワンマンライヴ。結成1年半となる彼らが、どのように今日という日を見せつけてくれるのか期待が高まる。 バスドラムの低音が気持ち良く鳴り響き始まった1曲目「Loud_Mucker_Complex」。つなぎ服をまとい登場したmayaとAijiの姿からは、これから始まる“PARTY”への期待と、緊張が感じられる。そんな緊張を解すかのように客席からはふたりの名前が飛び交う。“今日楽しむことは義務だ!”というmayaのひと言から放たれた「OH MY JULIET.」で、“ヘヴィかつポップ”といった、まさにLM.Cならではの曲調で観客を圧倒。そして、「...with VAMPIRE」「Haunted House make a Secret」と妖しげなナンバーで会場内をダークに染め上げたかと思うと、続いて演奏された「marble-s」では、優しさあふれる曲調で観客全員を笑顔に変えるのだった。 中盤にいくにつれて激しさを増す場内。特に「METALLY」では、これでもか!というほどのヘッドバンキングの嵐となり、それに負けじとAijiがギターをかき鳴らし、mayaが声を張り上げる。ふたりはもちろんのこと、忘れてはいけないのはバックで支えるサポートメンバーだ。彼らの小技のきいたアプローチがふたりに融合し、より熱くバンドサウンドを創り上げている。オーディエンスもその熱を感じとり、触発されたかのように乗りまくる! まさに会場はヒートアウト寸前となっていた。 ライヴはいよいよ終盤へ。「88」や「BOYS&GARLS」といったおなじみのシングル曲が披露され、締めを飾ったのは乗りの良いリズムに心が踊る「☆Rock the LM.C☆」。“ジャンプ!”と煽るmayaに食い付くようにオーディエンスが会場を揺らし、盛り上がりも最高潮の中ライヴは幕を閉じた。 終演後、ふたりの姿には少しの迷いも感じられず、“次ぎなるステージに突き進もう!”というまっすぐな意志だけが伝わってきた。そして、次のツアーも発表され、大歓声の中でスクリーンに浮かび上がった“FAINAL 1月17、18日 C.C.Lemon 震えて待て!!”の文字。この場にいた全員が息を飲んだことは言うまでもない。
LM.C プロフィール

エルエムシー:2006年10月に1stシングル「Trailers【Gold】」「Trailers【Silver】」でデビューした、Aijiとmayaのふたりからなるロックユニット。ビジュアル系バンドが出自である彼らだが、その音楽性はビジュアル系ロックパブリックイメージから解き放たれた、あくまでもポップで自由なもの。へヴィなギターリフやラップ、EDMなど、ビジュアル系という枠にとらわれないさまざまな音楽要素が混在した音楽性が彼らの持ち味である。LM.C オフィシャルHP

OKMusic編集部

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