【LOVE PSYCHEDELICO】『LOVE PSYCH
EDELICO IN CONCERT AT BUDOKAN 200
7』 2007年12月7日

取材:石田博嗣

 会場時から流れていたローリングストーンズのBGMが鳴り止むと、おもむろに客電が落とされた。いよいよ、デリコにとって2回目となる武道館公演の幕開けである。1曲目に披露されたのは、優に50人以上はいるゴスペル隊をフィーチャーした「Everyone,everyone」。壮大で力強いオープニングに観客はのっけから総立ちとなり、約1万人のハンドクラップが場内に響き渡った。始まりは演出的で変化球だったものの、2曲目の「Freedom」以降はボブ・ディランやビートルズなどの“らしい”カバーも挟みながら、デリコらしいアッパーなロックチューンが繰り出され、ライヴは加速度的に熱を帯びていく。マニアックなロックファンをも唸らせるアンサンブルと純粋な音楽ファンを楽しませるメロディックかつポップなナンバー、さらにスパイスとしてのテクノロジー。デリコの楽曲は60?70年代のロックの香りを強烈に漂わせているが、コンピューターと融合した斬新なものであることは周知の通り。名うてのメンバーが集まって構築される、そのサウンドは熱いロックスピリッツを感じさせながらもクールさも伴っており、観客は熱狂というよりも、“酔う”といった感じで、その上質なグルーブを堪能していた。そして、グランドフィナーレは再び「Freedom」。客電が煌々と灯る中で迎えた大団円は、客席もステージに変え、デリコのふたりとバンドのメンバーはもちろん、観客もクラップでプレイに参加し、アットホームな空気が場内に広がる中、ライヴは感動的に幕を下ろした。

セットリスト

  1. Everyone,everyone
  2. Freedom
  3. 7days
  4. Standing Bird
  5. Like A Rolling Stone
  6. Help!
  7. I saw you in the rainbow
  8. Carnation
  9. 裸の王様
  10. Last Smile
  11. N29
  12. Good day, celebration
  13. Aha ! (All We Want)
  14. Your Song
  15. fantastic world
  16. Mind across the universe
  17. Right now
  18. Free World
  19. Everybody needs somebody
  20. LADY MADONNA〜憂鬱なるスパイダー〜
  21. <ENCORE>
  22. Sad story
  23. Freedom
LOVE PSYCHEDELICO プロフィール

1997年結成。00年1月、TOWER RECORD新宿店・渋谷店・名古屋近鉄パッセ店・大阪丸ビル店・下北沢ハイラインレコードの5店舗にて、2曲入り100 円カセットを数量限定発売。同年4月にシングル「LADY MADONNA~憂鬱なるスパイダー~」でデビューすると、01年に発表した1stアルバム『THE GREATEST HITS』が200 万枚、02年発表の2nd アルバム『LOVE PSYCHEDELIC ORCHESTRA』が100万枚を超える驚異的なセールスを記録。NAOKIの卓越したギターテクニックとKUMIのヴォーカルスタイルは、印象的なリフ、日本語と英語が自由に行き交う歌詞により、独自の音楽スタイルを確立している。LOVE PSYCHEDELICO オフィシャルHP

OKMusic編集部

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