【小林太郎】『TOUR2013“tremolo”
』2013年3月9日 at 渋谷CLUB QUATTR
O

撮影:今井 卓/取材:石田博嗣

 1曲目から力強いシャウトを轟かせると、重厚なギターリフが高揚感を駆り立て、躍動的なベースとパワフルなドラムが生むダイナミックなグルーブがフロアの床を大きく揺らす。そして、“全身で僕の音楽を楽しんでください”と投げた言葉のままに会場をアツく沸かせ、踊らせていく。全17曲、時間にして約1時間半という決して長くなく…むしろ、短いぐらいだが、屈強なバンドサウンドに押し出されて届く、突き刺さる歌声、フックのある言葉、良質のメロディーに惹き付けられ、しっかりと満足感が残っていた。特に圧巻だったのは歌声。アッパーなロックチューンでは牙を剥き、メロウなバラードでは絶対的な説得力と艶を放ち、改めて彼のロックヴォーカリストとしての天賦の才を実感した。見えた課題や未成熟な部分はもちろんあるが、それが可能性に感じたのも特筆すべきところだろう。

セットリスト

  1. frontier
  2. リバース
  3. INDUSTRIAL LADY
  4. 艶花
  5. 目眩
  6. ナユタ
  7. 惰性の楽園
  8. 白い花
  9. ソフィー
  10. 飽和
  11. freedom
  12. 輪舞曲
  13. 答えを消していけ
  14. <ENCORE>
  15. Baby's got my blue jean's on
  16. 安田さん
小林太郎 プロフィール

コバヤシタロウ:平成生まれの23歳。2010年にインディーズ1stアルバム『Orkonpood』をリリースし、アルバム収録曲「美紗子ちゃん」はドラマ『警部補 矢部謙三(TRICKスピンオフ)』の主題歌に決定。その後も数々の大型フェスに出演を果たし、12年7月に1st EP『MILESTONE』でメジャーデビュー。オフィシャルHP

OKMusic編集部

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